大幸薬品、興和から株主代表訴訟 クレベリン巡り
大幸薬品は19日、柴田仁会長が同社の株主である興和から、損害賠償請求の株主代表訴訟を受けたと発表した。大幸薬品が消費者庁から措置命令を受けた「クレベリン」の生産・販売について、柴田会長に善管注意義務違反などがあったとして、興和は柴田会長に対して大幸薬品の2021年12月期の連結最終赤字と同額の95億9400万円の賠償と、遅延損害金を求める。
クレベリンを巡っては空間を除菌できるという表示や広告について合理的な根拠が示せなかったことから、消費者庁が大幸薬品に再発防止を求める措置命令を出していた。これにより大幸薬品は21年12月期にクレベリン関連で棚卸し資産評価損を計上。クレベリンなどの販売量が大きく落ち込み22年12月期も最終赤字となった。今年4月には消費者庁が大幸薬品に6億744万円の課徴金納付命令も出した。興和は大幸薬品に22年12月末時点で3%を出資している。
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