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五十鈴メールマガジン〔No.611〕昨日の敵は今日の友
配信日時:2015/05/14 14:00
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2015.05.14発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.611≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆
   
        今週は台風6号が通過するかと思えば、

         真夏のような晴天が続いています。

        何をするにも天気予報を気にかけながら

        あらかじめ対策をとることが大切ですね。

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☆No.611 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_昨日の敵は今日の友
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_「聴く、話す」そして「考える」(岩織常務)
┃
┃【ワーレックスの現場から】
┃ ■_知ってるようで知らない運送業における3K(三谷社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

        ――― 昨日の敵は今日の友 ―――
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鈴木貴士です。

連休中のある日、魔女が、「ギッチラ、ギッチラ・・・」と歌いだし、
「この歌、何ていう歌だっけ?」と聞くので、なんだそれはと思いつつ
も「それは娘船頭唄じゃあないの?」とか適当に言ったのですが、そこ
は最近の文明の利器で調べることになりました。

すると、その歌は「船頭さん」という戦時童謡でした。戦後、歌詞の一
部が改作され、一般向けの童謡として親しまれました。私も良く知って
います。

「村の渡しの船頭さんは/今年六十のお爺さん/年を取ってもお船を漕
ぐときは/元気いっぱい櫓がしなる/ソレ ギッチラ ギッチラ ギッ
チラコ」という歌詞ですが、「六十のおじいさんですら、村のため、お
国のために頑張っているのだ」というメッセージが込められているそう
です。

何故、魔女がこの歌を思い出したかはわかりませんが、私もそういう時、
特に母が歌っていたようなものを、ふと思い出します。

この前も「所はいずこ、スイシエイ」というフレーズがでてきて、何の
ことやらわからず、調べてみたら「水師営の会見」という日露戦争の歌
でした。旅順水師営のある農家で、停戦条約が締結された時の歌です。

「旅順開城約成りて/敵の将軍ステッセル/乃木大将と会見の/所はい
ずこ水師営」

「庭に一本棗(なつめ)の木/弾丸あともいちじるく/くずれ残れる民
屋に/今ぞ相見る二将軍」

「乃木大将はおごそかに/御めぐみ深き大君の/大みことのり伝うれば
/彼かしこみて謝しまつる」

「昨日の敵は今日の友/語ることばもうちとけて/我はたたえつかの防
備/かれはたたえつわが武勇」

こう歌詞を書いていくときりがないですが、ステッセル将軍は二人の息
子を戦場で失った乃木大将を思いやり、それに応えて、乃木大将は「二
人の息子はそれぞれに死に所を得たのは、武門の面目である」と答えた
のです。

感激したステッセル将軍は、自分の愛馬を記念に乃木大将に献上します。
そして握手をして別れて行くのですが、それが9番まで歌詞となって歌
われていたわけですね。それを母は私に、子供の頃歌ってくれたのです。

他にも「因幡の白ウサギ」とか義経の「鵯越の逆落とし(ひよどりごえ
のさかおとし)」の歌も思い出しました。すべて、教育的な良い歌詞で
した。

さて、今回気づいたのは、「昨日の敵は今日の友」という歌詞です。さ
っきまで激しく戦っていたのに、それぞれの武勇を称え合い、ラグビー
でいうところの「ノーサイド」にするとはなんとも良い時代ではないで
すか。

日本人にはもともと「水に流す」という観念がありますね。そうでなけ
れば、十万人が殺された東京大空襲、広島・長崎に原爆を投下された国
がいくら徹底的に敗北したからといっても、同盟関係を結び過去のこと
は水に流して、アメリカと仲良くするというようなことはできなかった
でしょう。

テレビドラマ等でアメリカ文化の影響を受入れ、両親を「パパ、ママ」
と呼ぶようになり、朝食がトーストになったり、どんどん日本はアメリ
カ化していきました。

しかしなんといっても一番大きかったのは「日米安保条約」を締結した
ことでしょう。昨今、歴史問題でいろいろと揉めていますが、人類の歴
史は戦争の連続です。

これ以上戦争を起こさないためにも、「昨日の敵は今日の友」という考
え方で物事が進んでいかないかと思います。なんといっても日本は「和
をもって貴しとなす」という観念の国なのですから。


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【執行役員が伝えたいこと】_岩織常務

    ――― 「聴く、話す」そして「考える」 ―――
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「はじめに言葉があった。言葉は神であった。すべてのものは言葉から
できた。言葉の中に命があった。」

これは、新約聖書中のヨハネによる福音書の一章一節にある言葉を少し
噛み砕いて表現したものです。「ことば」は人間が生きていく上で最も
大切なもののひとつだと思います。

さて、私たちはその「ことば」というものをどのようにして身につけた
のでしょうか? 江戸時代に寺子屋で行われた庶民教育では、日常的な
生活に必要とされた基本的な能力が「読み・書き・ソロバン」でしたね。

現代でいうと、私たちは小学校の時の国語の時間に先生から教わり身に
つけたということになります。果たしてそうなのでしょうか?

私たちは、小学校に行く前にも幼稚園で友だちと話したり遊んだり絵を
描いたりしていましたよね。いや、それよりももっと前に、もう親や兄
弟の話す言葉を理解し片言で話をすることができていましたよね?

家庭や幼稚園という社会の中でしっかりと意思疎通ができていました。
さあ、なぜ幼い子供がそのようなことができるようになったと思います
か?

人間の感覚・能力では、聴力が一番早く発達していて、実は生まれる前
から母親の胎内で耳だけは働いているのです。だから赤ん坊はまず耳で
ことばを覚えます。

そして、生まれたら体の糧である母乳で成長を始めます。さらに、人間
として正しく育っていくためには心の糧もなくてはなりません。その心
の糧が「耳から」体の中に入ってくるのです。

言語論、教育論など広範囲に亘る評論で知られるある文学博士が、次の
ようなことを言っています。

「人間としてのはじめのことばは、耳から入る『耳のことば』であり、
聴く力がなければ読むことはできない」「聴く、そして話す。話すこと
ばができるようになってから、読むことを学び、書くことも習う」「読
む・書くができなくても立派に生きていけるが、耳のことば・話すこと
ばがない人間は考えることが難しい」と。

さて、大人の私たちは社会人として日々忙しく過ごしていますが、耳か
ら入る「耳のことば」をしっかりと「聴いて」いますか? そして「話
すことば」ができていますか?

自分の周りの人たちとの間で、「耳のことば」と「話すことば」、つま
り双方向でお互いに「聴いたり」「話したり」することができています
か?

一日中パソコンの画面やスマホとの睨めっこばかりで、何も「聴かず」
何も「話さず」になっていませんか?

これでは何も「考える」ことはできませんし、相手の「こころ」を読み
取ることも、自分の思いを伝えることもできません。私も、日頃から仲
間との間の、「聴く」「話す」そして「考える」を意識して、これから
先のことを「みんなで一緒に」考えていくようにしたいと思います。

皆さんも「聴く、話す」そして「考える」です!


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【ワーレックスの現場から】_三谷社長

  ――― 知ってるようで知らない運送業における3K ―――
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昔、作業環境が悪い職場の代名詞のようにいわれた言葉に3Kがありま
す。これは「暗い、汚い、キツイ」の頭文字をとった総称ですが、わが
業界では「過剰積載、過剰労働、過剰サービス」の3つのK(過剰)が
当たり前のごとくまかり通っております。

最近ではさすがに過積載は取締りもうるさく減ってきていますが、軸重
違反が多くなっています。これは過積載はしていないのですがタイヤの
軸にかかる重量が規制されており、荷の積み方やブレーキの踏み方でも
規定をオーバーします。

料金所に検知器がセットされており、特に首都高速を通過する車両が警
告を受けています。帰り車だから積んでいけ、なんて簡単に言えないの
です。要は下道、一般道を走るしかないのです。夕方の都内を抜けると
なると何時間かかるかわかりません。

だからドライバーの皆さんは朝早く出発して下道を走り、帰りは空で高
速道路を使い拘束時間にも引っかからないようにしているのです。

次に拘束時間は守れても、トラック運送業界の長時間労働は問題視され
ており、厚生労働省は長時間労働改善対策協議会を立ち上げ、4年間か
けて対策に取り組みます。

これは月60時間以上の長時間労働が常態化している運送事業について
は、荷主都合による手待ち時間など運送事業者の努力だけで改善するこ
とが困難なため、国全体で諸対策を推進することにしたものです。

つまり協議会が改善ガイドラインをまとめ、荷待ち時間の許容範囲や荷
待ちの際の責任の所在を明確にするなど荷待ち時間を確実に減らし、長
時間労働を改善する仕組み作りを行います。

具体的には月60時間超えの時間外労働に対する割増賃金率を5割以上
とする規定が、2019年4月から中小企業にも適用されます。

そうなると当然価格転嫁すべき話ですが、現状ではできておらず、逆に
値下げ要請を受けたりと話にもなりません。

メタルワンの運送会社を目指すワーレックスとしては、コンプラをベー
スにしたMOSHDスタンダードモデルを早くから立ち上げ、荷主様の
業務、生産に入り込み、経営的見地から作業改善に取り組み、待ち時間
短縮と効率化を進めてきております。

今の状態がいつまでも許される訳がなく、言われてからやるのではなく
て、時代に先駆けてやるのがグループが大事にしているフロンティアス
ピリット(トップランナー)だと思います。

最後に過剰サービスですが、当たり前だと思われている運送業者による
積み込み・積み下ろしと異常なまでのジャストインタイム納入です。受
渡係の削減で社員の出勤前の荷卸し、路上での荷卸し、朝早くから何台
ものトラックが工場の外で待たされ、降りるのが昼前とか、結構立派な
会社がグリーン経営、コンプラといいながら昔からのやり方を継続して
います。

さすがに鉄鋼メーカーや自動車メーカーのトップ企業は、「荷卸しはし
ません、やらせません」ということになっていますが、下請けまでは徹
底されていません。

これらが先ほどの異常残業に関わってくるのですが、荷主には言えても
客先には言えないのが行政機関の弱いところであり限界かなと感じます。

このようなことがすべてコストに関わってくるのですが、零細企業には
コストが吸収できません。そこでわが社も同様に困った問題が出てきて
います。

皆さんご承知のように営業所を開設するには最低5台のトラックと運行
管理者、整備管理者を置かなければいけません。しかしながら仕事の減
少に伴い、他社ではコスト削減のため、減車したり管理者を置かない営
業所が増えてきています。

仕事の減少の他にも、運行管理者の試験が難しくなってきているという
要因もあります。私も昨年の夏に受けましたが、その時は「結果は聞か
ないで下さい」とメルマガに書きましたがちゃんと受かっています。

1会場1000人位の人が受験しますが受かるのは全体の2割位で、零
細企業の経営者は会社継続においても大変なことだと思います。

試験回数を増やしたり、試験を受けると合格しなくても1年延長できる
とか特例がありましたが、今年からは「これ以上猶予しない。行政処分
の対象とする」と国交省は決めています。

いずれにせよ、これからは「安かろう、悪かろう、大丈夫だろう」は通
用しません。東京オリンピックに向けて増々関東の物流の安全規制は厳
しいものになると思われます。

安全、安心な物流部門をグループで持つことはメタルワングループでも
大きな財産となるはずです。

過去において商社の存在価値が問われた時、コイルセンターを傘下に取
り込み、顧客へのJITデリバリー、情報収集などにおける管理機能で
付加価値があり、自動車の生産において必要不可欠であるとの認知をし
てもらったのと同様、他商社に先駆けて対応し、トータル物流という新
たな付加価値、存在価値を創ることは大いに意味があるとワーレックス
は考えています。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.612〕は、2015年5月21日に配信い
 たします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

先般の大型連休から続いていた好天が、台風の上陸で一変しましたが、
今年は統計史上最も早い段階で台風が発生し、今年の台風の上陸数は多
くなる見込みということです。
温暖化等の地球環境の影響もあり、異常気象が大災害につながりかねな
い今日この頃です。仕事をするにしても、気象状況を含めたさまざまな
外部状況の変化を予測した準備が大事になっています。

                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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