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五十鈴メールマガジン〔No.662〕努力で幸福になれるか?
配信日時:2016/05/26 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2016.05.26発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.662≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆
   
          努力によって人は報われるか。

          これをどうとらえるかによって、

         人は努力したり、しなかったりする

           ものではないでしょうか。

         報いを気にせず、努力する人間で

         ありたいと願う今日このごろです。

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☆No.662 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_努力で幸福になれるか?
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_「謙虚さ」と「学ぶ姿勢」の大切さ(山田常務)
┃
┃【NS九州スチールサービスの現場から】
┃ ■_今、力を入れていること(岩崎社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

      ――― 努力で幸福になれるか? ―――
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

鈴木貴士です。

昔メルマガに書いたと思いますが、久しぶりに幸田露伴の「努力論」の
話をしたいと思います。私は単行本で読んだのですが、この度、致知出
版社から「いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ11」で新しく
現代語訳されたので買ってみました。

表紙は私の敬愛する、渡部昇一先生が「露伴の『努力論』は志ある青少
年必読の書である。開運にも連なるのだ」と推薦されています。そして
「全文をとことん読みやすくしました193分で読めます」とこのシリ
ーズの特徴の平均読書時間も掲載されています。

このシリーズは、1「学問のすすめ」、2「武士道」、3「西郷南洲遺
訓」、4「代表的日本人」、5「五輪書」、6「歎異抄」、7「茶の本」、
8「吉田松陰『留魂録』」、9「風姿花伝」、10「養生訓」となって
いて、それぞれ何分で読めるか表示してあります。

例えば「留魂録」は24分で読めるということで、本によって時間が相
当異なります。ですから、自分の時間に合わせて読むことができるので
便利です。

さて上記の本の著者を書きませんでしたが、皆さんは何人わかりますか
? 私も全部は読んでいませんが、それこそいつかは全部読んでみたい
と思います。

今回の「努力論」の現代語訳者の夏川賀央さんが、「はじめに―努力こ
そ人を幸福にする最善の道」ということで、冒頭「努力することによっ
て、人は本当に幸せになれるのか・・・?」という疑問から入っておら
れますが、明治から大正という時代、「努力こそ人を幸せにする最善の
道なのだ」と信じ、その理論を大成した人物が露伴だと書かれています。

言うまでもなく彼は明治の大作家であり、第一回目の文化勲章の受章者
です。そして、1912年に書かれたのが「努力論」です。

「どんな努力をすれば人は幸福になれるのか?」ということと「どうす
れば人は自然の力を生かせるのか?」という、一見矛盾するようなこと
を、露伴は、「努力というのは、本当は『努力している』などと意識さ
れず、自然な状態で『気づいたらいつのまにか時間の経つのも忘れ、そ
れに没頭していた』というときこそ、人間が最高の結果を出せる状態だ
と信じます」と「気が張る」という状態と自然から与えられるパワーを
発揮することについて語られています。

そしていつも私が講話等で話す、所謂「幸福三説」が書かれています。
「惜福」(幸せを取り尽くさず、将来のために取っておくこと)、「分
福」(幸せは必ず、人と分かち合うこと)、「植福」(未来の人々も幸
福であるよう、幸せの種を播いておくこと)ですね。

さて自序のなかで露伴は、「直接の努力」と「間接の努力」の二種類が
あると説いています。「間接の努力」とは準備段階における努力で、基
礎となり自分の源泉となる努力であり、「直接の努力」とは当面の努力
で、一生懸命にがんばっているときの努力であるということです。

そして努力とは、結果がどうであろうと人がいつまでも自らすすんで実
行し、やめることをしない、人間性の本質であり、努力すべきなのだと
言っています。

努力しようとして努力するというのは、本当にいいことではなく、努力
を忘れて努力する・・・これが本当にやるべきことだと喝破しています。

そして、「しかしこの境地の究極に達するには、愛と捨の道を体得しな
ければなりません。そうでなければ、三阿僧祇劫(さんあそうぎこう)
の長きにわたって努力しなければならないでしょう。残念ながら、愛の
道と捨の道は、本書で触れていません。だから本書を『努力論』として
いるのです」と露伴は自序をまとめています。

紙面が尽きました。皆さんも読んでみてください。とても良い本です。


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【執行役員が伝えたいこと】_山田常務

    ――― 「謙虚さ」と「学ぶ姿勢」の大切さ ―――
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五十鈴東海の87%が自動車関連のお客さまで構成されています。そし
て自動車の生産動向は、我が社の経営に大きな影響(成長の機会)を与
えます。

昨年末のトヨタ自動車、新型プリウス本格立ち上がりに伴い、五十鈴東
海としてもきちんとした事前準備もあり順調に売り上げが伸び、「よし、
忙しくなるぞ」と手ごたえを感じていたのですが、今年に入り想定外の
出来事が続いています。

1月には愛知製鋼の工場の加熱炉の爆発事故により、トヨタグループへ
の特殊材供給が止まり、部品メーカーは生産調整が行われ、我が社を含
め関連各社はかなりのダメージを受けました。

そして3月より順調に生産体制が整い、調整分の遅れもこれから取り戻
せると思っていた矢先、今度は熊本地震が発生し、熊本の工場からの一
部自動車部品の供給が止まり、またしても自動車の生産調整が行われる
結果となりました。

しかしいずれもリスク管理に多少の問題はあったものの、トヨタグルー
プの危機管理により、上期の実績には影響が出るものの年度での挽回は
できそうだとの声が、お客さまの経営層の方々から聞くことができ、一
安心していたのですが、4月末に今度は三菱自動車の燃費試験における
不正行為が発覚し、またまた不安を感じる結果となりました。

いろいろな不正問題が起こると経営トップによる記者会見が開かれます。
最近のTV報道では、都知事の記者会見が話題を呼んでいますが、「あ
きれるしかない」というのが視聴者の本音ではないでしょうか。

本来、日本の経営者は「謙虚さ」が注目されていたはずで、下からの意
見を聞いて、一緒に考える。それが「学習する組織」を形成し、強さの
源泉となっていたと思います。

記憶に残っている経営者の謙虚な言葉として、2010年リコール問題
について、アメリカの下院議会の公聴会での豊田章男社長の証言があり
ます。これは最近話題となっている方々の謝罪会見とは全く別次元であ
ったと記憶しています。

内容は『トヨタはこの数年間、急速にビジネスを拡大させてきました。
正直申し上げて、成長のスピードが速すぎたのではないかと考えていま
す。トヨタは伝統的に、一に安全、二に品質、三に製造量、という優先
順位を守ってきた会社です。ところがあまりにも急速に成長しすぎたた
めに、その優先順位が揺らいでしまいました。・・・・・・』

その後、こうした正直で謙虚なリーダーのもと3兆円に近い営業利益を
出す企業として飛躍的に業績を伸ばしたのも事実です。

我が社においてもいかなる想定外の状況下でも、真の価値を発揮し稼げ
る強靭な企業体質に成長すべく「謙虚さ」と「学ぶ姿勢」は崩さないつ
もりです。


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【NS九州スチールサービスの現場から】_岩崎社長

      ――― 今、力を入れていること ―――
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今年度もスタートして早2ヵ月が経ち、5月も終わろうとしています。
GWもあっという間に過ぎ、暑い日が多くなり今年の夏は早く来そうで
す。九州は熊本地震発生から1ヵ月半が経ちましたが、震災の影響は長
引きそうです。

そんななか、九州地区の自動車業界の国内生産台数は微増と言われてお
りますが、弊社に関わる取引先は新車種の立ち上げが前年ほど無く、1
6年度予算は前年と横ばいの計画でスタートしております。なお、熊本
地震の影響により厳しい状況が予測されています。

景気環境が弱く、思うような量が確保できない時こそ備えていくことが
重要であり、そのためには自社の将来のあり姿を目指し、新しい取り組
み・施策を将来に向け着実に準備していくことが大事になってきます。

今、力を入れていることは今年度の戦略で掲げている「ITによるお客
さまサービスの発揮」を実践しております。この地区での我が社の強み
の発揮として、先端技術を活かしたIT化を推進していきたいと思って
います。

まず一つ目に、ハンディターミナル(HHT)活用による母材入庫時の
現品ラベルチェックの取り込みであり、製鐵所構内に位置している我が
社の機能価値を発揮する上でも貢献メリットを果たす・発揮する良い機
会と捉え、前向きに取り込んでいきたいと考えております。

具体的には、メーカー・商社・お客さまからの品質における信頼感・安
心感を満足させる上で、母材受け入れ時のチェック方法を目視確認から
システム化でチェックする方法に改善します。

二つ目には、昨年シミュレーションした受注~デリバリ業務のリモート
業務の進化です。岐阜SCオペレーションセンターにてリモートによる
業務バックアップとして、我が社の事務社員に何かあっても安心であり、
危機管理の面からも体制が整いつつあります。

今後収益メリットの抽出を進めていき、さらに受発注・指定伝票等、A
TOMの使いこなせていない機能の活用にも力を入れていきたいです。

お客さまへITを駆使したサービスを提供することで価値創出による存
在感の拡大を図り、仕事に結び付けば良いかと考えます。

またお客さまに喜ばれ、必要とされる基本的な考え方を理解し行動する
ことで、「あなたから買いたい」「この人から買って良かった」と、本
当の意味での顧客満足を上げるべきと考えます。

一人ひとりが将来の明るいイメージをもってチャレンジし、CSのため
に何ができるのかを考え主体的に行動することで、変化・進化に近づく
のではないでしょうか。

そのためには強い意志で課題に立ち向かい、CSを常に意識して真似の
できない独自価値を生み出すこと、スピード感を持って提供し続けるこ
とが存在感を拡大させるために必要だと考えております。

また全員参画の少数精鋭ローコスト体制で、九州マーケットのお客さま
からの認知を得て、少しでも成長していきたいです。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.663〕は、2016年6月2日に配信いた
 します。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

今号の冒頭で代表が「・・・気づいたらいつのまにか時間の経つのも忘
れそれに没頭していた、というときこそ、人間が最高の結果を出せる状
態だ」という、明治の文豪の言葉を紹介されていますが、仕事をしてい
てこういう状態になるときほど、やりがいや達成感につながることはな
いのではないでしょうか。働く喜び、働けることに感謝して生きていき
たいと思うところです。

                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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