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五十鈴メールマガジン〔No.663〕サミットと広島
配信日時:2016/06/02 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2016.06.02発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.663≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆
   
        G7サミット後の現職の米国大統領の

        被爆地広島訪問は大きなニュースでした。

         歴史的なニュースに感動した人も

          多かったのではないでしょうか。

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☆No.663 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_サミットと広島
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_一つひとつの目標をクリアして(黒田常務)
┃
┃【ワーレックスの現場から】
┃ ■_栄枯盛衰(三谷社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

         ――― サミットと広島 ―――
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

鈴木貴士です。

歴史的なアメリカのオバマ大統領の広島訪問と伊勢志摩サミットは無事
終わりました。そして、内閣支持率は上昇したそうです。

しかし、今回のサミットは何となく不自然でしたね。リーマン・ショッ
クの時の状況に世界経済が似ていると言われても、ピンときませんね。
確かに世界経済は停滞していますが、それは中国のバブル崩壊やEUの
英国離脱の問題等があるからで、アメリカは利上げをする環境に近づい
ています。

消費税増税の先送りや財政出動することは、日本がデフレから脱却する
には必要なことだと思いますが、「リーマン、リーマン」と無理やりこ
じつけるのは奇異な感じがしました。まあ、記者会見する安倍首相の顔
も元気がなかったし、それでも思ったような政策の筋道がついたという
ことでしょうか。

リーマン・ショックと言いますが、あれはアメリカ発の世界同時金融恐
慌で、サブプライムローンから始まった、アメリカの不動産バブルが原
因でした。

格付け会社や保険会社まで巻き込んで金融工学を駆使した、アメリカの
国家的詐欺のような金融資産が世界中を震撼させ、一時的な金融恐慌を
発生させたのです。

それを最初に救ったのが中国政府の大幅な財政出動で、世界は中国バブ
ルのお蔭で持ち直しましたが、そのツケが今、回ってきているというこ
とでしょう。

ともかく日本はアベノミクスで大胆な金融政策を実施して3年も経った
のにデフレから脱却できず、日銀がコミットメントした2%のインフレ
ターゲットはマイナスという情けないことになっているのに、目標を先
送りして涼しい顔をしているのは厚顔無恥というしかありません。

2013年、アベノミクスは好調な滑り出しを見せたのに何故このよう
なことになったのか、検証すればすぐにわかります。失政を認めずに、
リーマン的状況とか訳のわからないことを言うからおかしなことになる
のです。

明らかに2014年の消費増税と緊縮財政、財政均衡主義によるプライ
マリー赤字の解消の縛りで、景気は一気に失速しました。さらに、20
15年度もそれに懲りずに緊縮財政では、景気減速に拍車をかけて当然
です。

そもそもデフレは物価水準が継続的に低下する現象です。そして、端的
に言えばデフレの原因は総需要の不足です。それなのに安倍さんは国会
答弁で、「デフレは貨幣現象である」と言っていたのですから、金融政
策だけでデフレを脱却できると思っていたのでしょうし、リフレ派の経
済学者もそれだけで期待インフレが発生すると思ったのでしょうが、そ
うはなりませんでした。

ともかく今までの失政を認めて、もう一回アベノミクスの原点に戻って、
三本の矢を駆使すること、特に機動的でなく積極的な財政出動と長期に
わたる成長戦略が必要です。

しかし今回はオバマ大統領に救われましたね。サミットより、一般国民
はあの演説と被爆者を抱擁する大統領の姿を見て、なんとなくアメリカ
に対する憎悪の気持ちが和らぎ、核廃絶に向けた動きが出てきたように
思ったのでしょう。

しかし謝罪の言葉はありませんでした。原爆を落とした事実、それも2
ヵ所、そして東京大空襲では一晩で10万人の人々が焼き殺された事実
を忘れてはなりません。

「リメンバー・パールハーバー」とは次元が違います。しかし今回の訪
問は意義ある、歴史的な事実として受け止めなければなりません。


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【執行役員が伝えたいこと】_黒田常務

     ――― 一つひとつの目標をクリアして ―――
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中期最終年度として目指す姿・目標観を達成すべく、成果に拘りスター
トした今年度もすでに2ヵ月が過ぎました。

そしてこの最初の2ヵ月間だけでも、震災や偽装・疑惑などさまざまな
ことが起こりました。少なからず我々の活動にも影響があると思います
が、自分たちの目標はしっかりと達成し、次期中期にもつなげられるよ
う2ヵ月間の状況を踏まえ、活動の促進や軌道修正を確実に行っていっ
てください。

話は変わりますが、前回のメルマガで今回報告するとお話した「山中湖
ロードレース」は29日の日曜日に開催され参加してきました。

これはマラソンを趣味とされている、お客さまの社長との約束で走るこ
とになったのですが、普段からウォーキングをやっていた効果はまった
く発揮できず、前回メルマガを書いた時点ではまだ長い距離を走ること
はできない状況でした。

それで、故障したりして業務に支障をきたすことがあってはマズイとの
思いや約束したお客さまにもかっこ悪い所は見せられないとの思いもあ
り、GW休暇中や土日に準備のための練習を行うことにより、最終的に
は不安は残るもののある程度まで走る準備をすることができました。

当日は快晴で気温は高いものの富士山も綺麗に見え、湖畔の風も気持ち
良い絶好のランニング日和でした。ハーフマラソンと湖畔一周13.6
kmの2種目があり、合わせると1万人ほどの参加者がいました。

私は湖畔一周でそれも一番最後尾にグループ分けされてのスタートで、
スタートの号砲からスタートラインに到達するまで6分程かかってから
のスタートでした。

スタートラインを過ぎ走り始めると、人が多過ぎまったく思うように走
れません。そして見渡す限り人しか見えません。それでもなんとか少し
でも前に行けるように人のいない所をぬって、ある程度走るとコースが
ひらけ全景が見えてきました。

今スタートした地点、つまりゴールが湖を挟んだ斜め後方に見えるので
すが、今走ってきた距離の何倍も長い道のりが前方に待っていることが
感じられ、走っても走ってもゴールが近づかないことに気が滅入ってし
まいました。

しかし前方の派手なウエアの人を目標について行くことと、1km毎の
標識(マイルストーン)を目標に次の1kmと次の1kmとクリアして
いくことにより、遠くに見えていたゴールが少しずつ近づいてくること
が苦しいながらも次の一歩のモチベーションになるようでした。

結果、自分にとって上出来の1時間29分で湖畔一周13.6kmを完
走することができました。やっぱりGW中の準備が大きく利いているの
だと思います。

筋肉痛なども無く月曜日から普段と変わらず業務することができており
ます(ちなみ順位はほぼ中間位で、富士SCから参加した私より若い某
課長より前にゴールすることもできました)。

私個人としてマラソンはもう走ることは無いと思いますが、私たちの組
織には遠くに見えているグローバル・バリューセンターなるゴールがあ
ります。マラソンと違い明確にコースは決まっていません。想定外のこ
とも数多く起こると思います。

しかしいかなる状況変化があっても、一つひとつの目標を確実にクリア
していけば必ずゴールすることができると思います。苦しいこともある
と思いますがみんなで頑張っていきましょう。


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【ワーレックスの現場から】_三谷社長

          ――― 栄枯盛衰 ―――
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5月の連休明けに三菱自動車工業の軽自動車による燃費不正が日産の指
摘により発覚しました。

思い起こせば12年前の2004年の連休明けに同じようなことがあり、
私が水島の菱和スチールに赴任したばかりの頃ですが、コンプライアン
ス問題に続きリコール隠しの不正があり、ダイムラーが手を引いたため、
自工は経営危機に陥りました。

この時は自工誕生元の三菱重工が音頭を取り、三菱グループで救済をし
ました。この頃は国際競争に必要な開発力やコストを捻出するためスケ
ールが問われている時代でした。

高炉や商社においても合従連衡が盛んで、特に自動車業界においては外
資系に取り込まれていました。日産がルノーに、三菱自動車・ふそうが
ダイムラーに、いすゞがGMに、マツダがフォードにと協力会社も例外
ではなく部品会社の多くが取り込まれました。

トラック業界も結果的にはふそうはダイムラーに、日産ディーゼルはボ
ルボになってしまいました。彼らの本来の目的は乗用車では無くトラッ
クとアジアのシェアに興味があった訳ですから、結果的には成果を手に
した訳です。

今回の日産にしてみれば欲しかった軽自動車のノウハウと工場が安く手
に入り三菱のブランドとアジアにおけるシェアが手にはいった訳ですか
らしてやったりだと思われます。

高給でとやかく言われていますが、さすがゴーン社長です。これで一発
逆転、Gone with the Window(風と共に去りぬ)
とはならなかった訳ですね。

昔はまだ良い車に乗るのが夢だった頃、「いつかはクラウン」というコ
マーシャルがありましたが、一方でパリ・ダカールラリーがあり、フラ
ンスからアフリカへ耐久レースが行われていました。

技術の日産からはブルーバードSSS、三菱からは篠塚建次郎が乗るパ
ジェロやランサーが優勝し、日本の車が世界に通用していました。日本
は凄い、胸がワクワクする高度成長の良い時代でした。

家電業界においても三洋やシャープも外資系となりましたが、悲観せず、
いずれにしても生産は継続され、鉄を使うわけですから言い訳にせず、
ありとあらゆる機会を捉え拡販し、事業を継続することで社員を養なっ
ていく強い意志を持たねばなりません。

難しい時代ですから、今こそ経営者意識を持って仕事に取り組んでもら
いたいと思います。

三菱自動車も昔はデボネア、ギャランの大型車種から四駆、軽自動車ま
でフルラインナップで沢山の車種があり、100万台/年近く生産し、
日産の背中が見えていたという時代がありました。

しかし私が赴任した時は半減し、それでも50万台位はあり、直送を含
んで2万トン/月、加工で1.2万トン、他をあわせても1.8万トン
位はありました。

三菱自動車だけではコイルセンターを維持できないのでプロパーや受託
加工を増やし、菱和が独自で食べていけるように拡販してくれとのこと
でした。当時、金田社長に水島にいって頑張りますと挨拶すると「頑張
るだけではダメだ。倍売りなさい」と激励されました。

ところが赴任早々三菱自動車が潰れそうだということで酷い目に遭いま
した。しかしながらピーク時には43千トン/月の加工販売ができまし
た。当時は隣の敷地を買い、新しい中厚スリッターを入れたばかりで償
却費が多く、中国の台頭で材料も不足・高騰し、三菱自動車の仕事は減
る一方で三重苦の有様でした。

ここまで来るとやるか辞めるしかないわけで、スタンスは明確ですから
大拡販に取り組みました。幸いなことに関東のお客さまやこちらにきて
いる人からも仕事をいただいたり、広幅スリッターという新しい武器で
精整という新しい分野に取り組みました。

商社も限定せず、地場にいるお客さまを開拓しました。この時代は中国
は世界の工場から消費大国に成長しつつあり、北京オリンピックまでは
好景気が続くであろうと踏み、リスクはありましたが早目の設備投資を
行い償却の大半を終わらせました。

結果的にオリンピック後の不景気は来ませんでしたが、リーマン・ショ
ックが来て大変でした。やるべきことはやっていましたので、半年後の
6月には黒字に戻すことができました。

ピンチはチャンスなんて呑気なことは言わないで、ピンチはピンチなの
ですからピンチの時にしかできないことを鍛えてきたセンスとパラダイ
ムの変換で需要の創造を行い、頭だけでは商売に限度があるので道具も
仕事を取ってくるわけですから明確な設備投資を行い、あとは一人では
できないので人のつながりと、腹をくくることです。

この歳になると少々刺激がないと頭が回りません。未だ刺激を求めてワ
ーレックスで頑張っていますので、皆さまも消費税がどうなるのか、W
選挙や大統領選の影響は、中国は、EUは、オリンピック景気は本当に
くるのかと大変でしょうが、都度都度アイデアを出し頑張ってください。

世の中はデフレ脱却にさまざまな施策をとろうとしていますが、結局は
需要の創造による税収の増加でしょう。鉄が売れなければソリューショ
ンもロジスティクスもありません。

ワーレックスは独自でも拡販はしますが、皆さまの販売量がベースとな
っており一心同体なので「For The Markets」で拡販宜
しくお願いします。


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 ◇◇◇NEW!今週の五十鈴グループホームページ更新情報◇◇◇ 
――――――――――――――――――――――――――――――――
今週、新たに五十鈴グループホームページに掲載しましたニュース記事
は以下の内容です。ぜひご確認ください。 

◆ニュースリリース 

2016.05.24 弊社の代表、鈴木貴士のインタビュー記事が、
      FUJITSUファミリ会の会報「Family」の
      “トップは語る”に掲載されました

      http://www.isz.co.jp/news/2016/0524_000255.html


2016.05.30 五十鈴本社にて、
      日本ユースリーダー協会さま主催の若手研修会を開催

      http://www.isz.co.jp/news/2016/0530_000256.html

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┃ たとえば「〇〇さんにコレについて書いて欲しい!」などの
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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.664〕は、2016年6月9日に配信いた
 します。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

経済が低調気味とはいえ、自分たちの目標に対してどう取り組んでいく
かを追求していかなければなりません。自分たちであらたな需要をつく
りあげるには、まずは自らを鼓舞していくことが大事ですね。どこにど
んな発見があるかは、常に追求し続ける人にしか見つけられないのでは
ないでしょうか。
6月に入りましたが、これから1年の内で大変な時期(梅雨~夏本番)
に向かいます。日常から気力と体力を養い、知恵をフルに活かして、目
標に邁進していきましょう。
                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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