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五十鈴メールマガジン〔No.683〕築土構木の思想
配信日時:2016/10/27 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2016.10.27発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.683≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
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         先週の鳥取地震には驚かれた人も

         多かったのではないでしょうか。

          今年は4月の熊本地震もあり、

        いつどこで起こるかわからないものです。

        日常からの防災を心がけていきましょう。

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☆No.683 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_築土構木の思想
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_リスク管理(黒田常務)
┃
┃【五十鈴オートの現場から】
┃ ■_やり抜く力(小林社長)
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【代表メッセージ】

         ――― 築土構木の思想 ―――
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鈴木貴士です。

「土木で日本を建てなおす」という観点で出版された、内閣官房参与で
京都大学院教授の藤井聡先生の対談本「築土構木の思想」(晶文社)と
いう本を読んでみました。

日本は自然災害大国です。今年になっても、熊本地震や先の鳥取地震、
大型台風の災害も多発しています。そしてその復興は土木なしでは語れ
ません。

また長年公共事業を減らし続けてきて、悪者扱いされている「土木」に
興味を持ち、以前から土木の重要性をいつも熱く語っている、藤井先生
と論客5人の対談に興味を持ったからです。

「はじめに――築土構木(ちくどこうぼく)の世界へ」で、「世間は皆、
虚言ばかりなり」というくだりで、先生は吉田兼好の「徒然草」を引用
して、同じように現代日本では著しく悪いイメージが付与されてしまっ
た土木というものを巡って、さまざまな角度から語り合うということで、
虚言を払拭したいとのことでした。

そして、対談相手となる5人の論客の共通点は「世間に共有されている
<虚言>と戦う」姿勢を持っているということです。その5人とは「中
野剛志、柴山桂太、三橋貴明、大石久和、青木泰樹」氏たちです。学者、
官僚、評論家というそれぞれの立場で、実にさまざまな虚言と戦ってい
る方々ということでした。

さて「土木」とは一体何なのでしょうか? その語源となった「築土構
木」は中国の古典「淮南子(えなんじ)」のなかの「劣悪な環境で暮ら
す困り果てた民を目にした聖人が、彼等を済(すく)うために、土を積
み(築土)、木を組み(構木)、暮らしの環境を整える事業を行った。
結果、民は安寧の内に暮らすことができるようになった」という一節か
ら「土木」という言葉が作られたそうです。

つまり土木とは自然のなかで苦しむ人々を済(すく)い、彼等が安寧の
内に暮らすことのできることを企画して、自然環境のなかに人々の「住
処(すみか)」をつくり上げるものなのだということを意味していると
のことです。

そして土木という行いは、自分のことばかりを考える利己的な商売人た
ちや、利権に目がくらんだ政治屋たちが行う浅ましき行為とは全く無縁
どころか、それとは真逆の、人々の安寧を慮る人々、つまり「聖人」や
「君子」が行う「利他行」そのものだということも暗示されています。

ですから、昨今の「土木バッシング」「土木叩き」のイメージとはかけ
はなれたものだということです。そして土木は人間社会、人間存在の本
質に大きく関わる、巨大なる意義を宿した営為だということです。

第1に土木は「文明論の要」『住処』、第2に「政治の要」『経世済民』、
第3に「ナショナリズムの要」『国全体を視野に収めた、国家レベルの
議論』、第4に「安全保障の要」『国土強靱化対策』、第5に「アニマ
ル・スピリットの最大の発露」『未来に対しての〈決意〉と共に行う
〈投資〉行為』、第6に「『プラグマティズム』が求められる最大の舞
台」『実践主義の巨大プロジェクト』、というさまざまな側面を持って
います。

今日本は、首都直下や南海トラフといった巨大地震の危機に直面してい
ます。そのうえ、日本中のインフラの老朽化は激しく、今、適切な対応
を図らなければ、2012年の笹子トンネル事故のように、いつどこで
多くの犠牲者がでるような大事故が起こるかわからない状況にあります。

深刻なデフレ不況で、アニマル・スピリットを忘れ、投資行為としての
築土構木を停滞させているのも事実です。だからこそ、この傾きかけた
日本を「建てなおす」には、今こそ、世間では叩かれ続けている「土木」
の力、「築土構木」の力こそが求められていると、藤井先生は対談を通
して強く伝えています。私たちは「虚言」に惑わされてはならないので
す。さまざまなことを自分の頭で良く考えましょう!


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【執行役員が伝えたいこと】_黒田常務

          ――― リスク管理 ―――
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先週の金曜日に鳥取で震度6弱の地震が発生しました。死者ゼロは不幸
中の幸いではあったと思いますが、建物の崩落や梨の落下と農作物など
にも大きな被害が出ている模様で地域の方は不安な日々が続いていると
思います。

今年だけでも熊本、鳥取と大きな地震が続いており、南海トラフ地震に
つながるのではないかとの憶測も出ているようです。私たちは憶測や噂
に過剰に反応することはないと思いますが、事業継続の観点で考えられ
るリスクに対しての準備・予応はしっかりと行っておかなければなりま
せん。

熊本地震の時も言ったかと思いますが、建物や設備などの耐震性やBC
Pでの安否確認システム、早期復旧へのバックアップ機能など再検証し
ておくようにお願いします。

地震などの天災以外にも事業を行っていく上でのリスクは他にもたくさ
んあります。五十鈴中央内でも。

富士SCでは先月原コイルヤードの自動クレーンのサーバーがダウンす
る事態が発生、数日間ではありますが手動でのクレーン操作を余儀なく
されました。

大和SCでは事務所の裏口の扉のロックされた部分のガラスに、いつつ
けられたかわかりませんが、丸くキズがつけられていました(ワイヤー
入りのガラスのため、割ることができなかったようです)。

青梅SCでは工場建屋にコウモリが巣を作り、夜工場内を飛行して糞害
が発生したりと、成品の劣化や電子部品の故障につながりかねません。

今は事務所も工場もパソコンなどが殆どの業務に使われており、盗難や
故障が大きな問題になりかねません。

五十鈴中央では事務所・工場の防犯対策の見直しにと、新規に防犯カメ
ラを各SCに設置しました。ちなみに大和SCの私の席は各SCの事務
所の状況がスカイプ経由でTVモニターで見えるのですが、それに加え
大和のみですが防犯カメラの映像も見えるようになりました。

あと青梅SCはコウモリ対策業者と現在対策検討中です。

下期に入って1ヵ月が過ぎました。IOCキックオフも終わって本格的
に下期の活動もスタートしていると思います。中期最終の半期として目
標達成に向けて成果にこだわった活動を行っていると思いますが、さま
ざまなリスクも伴うと思います。リスク管理も忘れず、次期中期につな
がる活動を行っていきましょう。


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【五十鈴オートの現場から】_小林社長

          ――― やり抜く力 ―――
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下期に入り1ヵ月が経とうとしていますが、周りを見渡すと日が落ちる
のも早くなり季節の変わり目を感じるようになりました。足元ばかり見
ていると周りの変化に気づきにくくなってしまいますが、仕事でも同じ
で取り巻く環境の変化に注意しなければならないと思います。

先日、東京に行くために朝、東北新幹線に乗ったのですが、何故かドア
も閉まらず動く気配がなくホームでは何かアナウンスしているようでし
たが、車内ではアナウンスも聞こえず、周りの人たちも騒ぎ始めたので
すが原因もわからないので、ネットで調べたらポイント故障であること
はわかりました。

しかしいつ動くのかがわからないまま、結局1時間後に何も無かったか
のように動きましたが、その時のJRの対応に違和感を覚えたのは私だ
けではなかったと思います。

たまたま私が乗った車両の音量が低かったのかもしれませんが、今で言
う「お客さま、利用者ファースト」になっていないのでは、また会社が
変わってしまったのかなと感じてしまいました。

話は違いますが、東京に行くといつも書店を覗くのですが、その時目に
入ったのが「グリット」(アンジェラ・ダックワース著/神崎朗子翻訳
ダイヤモンド社)という見出しの本だったのですが、成功は「知識」や
「才能」が高いからといって必ず成功するわけではなく「やり抜く力」
が必要であると書いてありました。

「天才は1%の才能と99%の努力」といわれますが、その努力を可能
にしている背景にあるのが「グリット」=「やり抜く力」であり、やり
通すことでこの「やり抜く力」を鍛えられると言っています。

中期も終盤に来ていますが、課題をやり抜くことで目標達成を目指して
頑張っていきたいと思います。

まずは「自分を変える小さな習慣」を持つことも大事であるということ
なので、部屋で埃をかぶっている腹筋マシンをやり抜かなければ・・・。


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 ◇◇◇NEW!今週の五十鈴グループホームページ更新情報◇◇◇ 
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今週、新たに五十鈴グループホームページに掲載しましたニュース記事
は以下の内容です。ぜひご確認ください。 

◆ニュースリリース 

2016.10.07 全員参画型社内報制作ドキュメント
                  「社内報[in]制作の現場」公開
                             
      http://www.isz.co.jp/company/ideamanagement02.html


2016.10.19 五十鈴の全員参画型経営
        「IOC(五十鈴組織変革)活動ダイジェスト」更新
                             
      http://www.isz.co.jp/company/ideamanagement03.html

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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.684〕は、2016年11月3日に配信い
 たします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

先月防災訓練に参加しました。あいにくの土砂降りのなかでの訓練でし
たが、防災関係機関の懸命な対策の様子を見学しました。
先週も鳥取で大きな地震があり、また台風シーズンには必ず大きな被害
が起きることもあり、日常から防災への意識と実際の対策をこころがけ
ていかなければならないと思います。まずは自己の身を守るところから
徹底していくことを改めて肝に銘じているところです。

                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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