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五十鈴メールマガジン〔No.685〕グローバリズムの問題点
配信日時:2016/11/10 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2016.11.10発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.685≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆
  
      今週、アメリカでは大統領選挙が行われました。

       今回の大統領選ほど、米国の多くの問題を

     明らかにした選挙はなかったのではないでしょうか。

            我が国への影響も多く、

       常に動向を注視していかなければなりません。

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☆No.685 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_グローバリズムの問題点
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_一筋縄(鈴木副社長)
┃
┃【ベル・インフォ・テックの現場から】
┃ ■_ポケモンGO(山室社長)
┃
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【代表メッセージ】

      ――― グローバリズムの問題点 ―――
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鈴木貴士です。

日本人はあまり意識していないと思いますが、グローバル化とグローバ
リズムは異なるのではないでしょうか。昔は「国際化」という言葉が
「グローバル化」ということになったのですが、日本は国際化をどんど
ん進めて、世界のなかの日本というプレゼンスを高めなければならない
ということでした。

しかし貿易摩擦などで現地生産が進められ、円高になってからはそれに
拍車がかかり、対外直接投資が日本のデフレ化でさらに推進されていま
す。しかしグローバル化とグローバリズムは異なり、グローバリストは
国家、国民の概念はなく、地球規模での統一されたものを求めます。

それは格差等さまざまな問題を発生させ、そして象徴的に今年は英国の
EUからの離脱で、グローバリズムは衰退しナショナリズムが復活する
ような気配です。

「ブリテン・ファースト」とか「アメリカ・ファースト」と叫ばれてい
るのは象徴的ですね。自分の国家国民を優先させるというのがナショナ
リズムですが、戦後はそれを危険視してグローバル化が流行ったのです
が、どうやら時代はうねりを見せ始めたようです。

それではグローバリズムの問題点について整理してみましょう。

まずは、グローバル企業の利益至上主義による短期利益追求、政府の緊
縮財政・財政均衡主義、規制緩和・構造改革の推進、金融市場と実体経
済の乖離の発生とバブル崩壊、技術開発投資と人財開発投資の停滞、生
産能力低下に伴う企業の弱体化、国境を越えたヒト、モノ、カネの移動
自由に伴う難民問題の発生、所得の一極集中と富裕層と貧困層への二極
化、直接投資等を通した発展途上国の発展、先進国の発展途上国化など
が挙げられます。

すべて経済合理性、競争原理でモノが動いていくということになるので、
勝ち組と負け組が発生してしまい、さらに国家の主権や国民の文化や意
識にまで影響します。

そういうことで特にEUはギリシャの問題や移民、難民に端を発するE
U離脱問題で揺れに揺れています。アメリカもオバマ大統領の「世界の
警察官ではない」との発言から一極支配を衰退させて、今回の大統領選
の混乱を招いています。

一方、中国、ロシア、北朝鮮も強い指導者がいるだけに、その動きひと
つで世界のポリティカルバランスは大きく変わることでしょう。その点
日本は呑気にしています。米国の事態収拾能力の低下に伴う、日本独自
の危機対応力が必要で、特に安全保障の問題を強化しなければならない
でしょう。

しかしTPPや移民政策等、周回遅れのグローバリズムを推進しようと
しているようにしか見えないのです。それよりも、まずはデフレ脱却を
果たさなければどうにもなりません。

1997年の橋本政権の消費税増税と緊縮財政の強行で日本はデフレに
突入してしまいました。デフレは貨幣現象ではなく、総需要の不足であ
ることは黒田日銀の3年半にわたる実験で証明済みです。

「デフレーション」とは実質賃金低下に伴う所得の減少により購買力が
落ち、生産者は値下げ物価の下落と所得の縮小という悪循環が起きます。

それが続くと国の衰退、国民の貧困化となり、発展途上国化して経済力
が低下し、それに伴い安全保障も脆弱化していくのです。

アベノミクスは大幅な財政出動でデフレ脱却しなければ、グローバリズ
ムに呑みこまれてしまうことでしょう。


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【執行役員が伝えたいこと】_鈴木副社長

          ――― 一筋縄 ―――
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先週定期健診で病院に行きましたが、インフルエンザらしい患者さんが
別室に連れて行かれ診察を受けていました。看護師さんによると例年よ
り2週間くらい早く予防接種が始まったそうです。低温で乾燥している
と風邪も流行るので、みなさん、予防体制をとって気をつけてください。

最近つくづく小難しい、一筋縄ではいかない時代になってきたなあと思
っています。その昔カツ丼がご馳走だった時代は、残業も休出もカツ丼
ですべてが済まされていました。その後カツ丼が焼肉に変わりましたが、
その心根はいっしょでした。

今は昔のようにがっつく(がつがつ食べる)人たちが少なくなり、食事
へ行くにしてもみんな一緒というくくり方がしにくい状況が生まれます。
細やかな気遣いが必要で、宴会の幹事をされる方や管理職の方々は気苦
労の絶えない11月になってきました。

またどやしつけることができたのは、今は昔。雷のあとは晴れるのが相
場でしたが、雷が無いのでなかなか晴れないと感じるのは私だけでしょ
うか。

なつかしいというか大雑把な時代でした。お蔭様をもちまして、私たち
は一筋縄ではいかない社員として成長できました。ありがたいことです。

私が会社の幹部に言っていることは、今の時代、昔育った時代と同じで
はないので、マネジメント、特に人財育成については考え方を変え、年
代や心の成熟度、今置かれている環境、遭遇している状況を考慮して、
共有化しながら話し合いなさい、と。

手間がかかるのですが、そのくらい手間をかけないと育てることができ
ないと思います。手を抜いた分、そのシワ寄せがあることはみなさん承
知の通りです。

十人十色ならぬ、一人十色。十色では足りなく、一人百色くらいのイメ
ージをもって懐深く一人ひとりを見守っていく時代なのでしょう。

若手社員が成長して一筋縄ではいかない社員になったなあ、と考える。
それで良いのではないか、時代とはそういうものなのかと思います。


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【ベル・インフォ・テックの現場から】_山室社長

         ――― ポケモンGO ―――
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真夜中、我が家の近くの城址公園に集まる人たち、この目的は「ポケモ
ンGO」をやりながら、ポケットモンスターを捕獲するために集まって
きたのですが、同様な現象を近くで目にした人たちはたくさんいること
と思います。

周りの人にぶつからないように、事故を起こさないように気をつけてほ
しいものですが・・・。

ちなみにこのゲームは、任天堂・ポケモンと提携した米グーグル発祥の
ベンチャー企業、ナイアンティックが開発・配信しているスマホ向けゲ
ームアプリ(イングレス)をベースに開発されたゲームです。

「ポケモンGO」には、ユーザーが「動く」ことに対するインセンティ
ブが周到に用意されており、このインセンティブに突き動かされるよう
にスマホ片手に町を歩くユーザー、この「人を動かせる」という強みは、
企業のマーケティングにも影響を及ぼす可能性があります。

かつてマーケティングの基本は「人を動かす」ことにあり、新聞のチラ
シやテレビCMが小売店の特売、イベント情報、新商品情報を掲載する
ことで消費者が店舗に来て買っていただくものでした。

これが変化したのはインターネットの普及で、Amazon・楽天等、
動かすものは「人」から「モノ」へと移り、店舗に行かなくてもほしい
「モノ」が手に入るという、提供者側が運び、消費者は動く必要がなく
なりました。

ところが「ポケモンGO」は、インターネットとスマホというインフラ
を使いながらこの発想を再度逆転させ、ユーザーはスマホを介してイン
ターネットにつながりながら、自身が動かなければゲームを進めること
ができない。

これらの現象はゲーム業界だけにとどまらずに他の業界に伝播し、新た
なビジネスが生まれてくるかもしれません。

昨今、既存事業への影響を恐れ革新的なことへの挑戦にひるみ、イノベ
ーションのジレンマに悩む企業が多いなか、ゲーム業界では生き残りを
かけて、さまざまなイノベーションにチャレンジしているようです。

五十鈴グループでも、各々が継続してイノベーションにチャレンジして
います。

特にIOC活動のなかでさまざまな取り組みがなされ、基幹事業だけに
頼るのではなく、そこで培ってきたソリューションを応用し、あらたな
ビジネスを創出しており、ここ数年来多くのバリューの種が生まれ、育
ち始めています。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.686〕は、2016年11月17日に配信
 いたします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

秋も深まってきた昨今ですが、アメリカでは大統領選挙が行われたり、
韓国では朴大統領の疑惑について連日報道されています。
インターネットの時代、国境を越え諸外国で起こっていることが瞬時に
私たちに影響を及ぼすといっても言い過ぎではないでしょう。だからこ
そ、常に国内外の動向を見据え、本質を見極めながら時には具体的な戦
略に反映させて行動していかなけれならない時代に生きているのではな
いでしょうか。

                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
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 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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