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五十鈴メールマガジン〔No.696〕思考の三原則
配信日時:2017/02/09 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2017.02.09発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.696≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆

        東京は今年に入りほとんど雨が降らず

          乾燥した日々が続いています。
      
      国内ではインフルエンザが猛威をふるっています。

        できる限りの予防を心がけたいものです。

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☆No.696 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_思考の三原則
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_強みを生かし、弱点に折り合いをつける(小久保常務)
┃
┃【五十鈴建設の現場から】
┃ ■_経営環境の激変を好機に(神生社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

         ――― 思考の三原則 ―――
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

鈴木貴士です。

以前にも紹介したと思いますが、安岡正篤先生が説かれたこの原則は混
沌とした難しい時期には必要で、改めて噛みしめたいと思います。

1.目先に捉われず長い目で見る
2.一面的に見ないで多面的全面的に観察する
3.枝葉末節にこだわることなく根本的に考察する

ということですが、逆説的に謂うと、我々は目先に捉われ一面的にしか
見ず枝葉末節にこだわりやすいということでしょう。

ブレグジットやトランプ大統領の誕生で、グローバル化の動きが変化し
てきています。これは世界的なパラダイムシフトが起きていると私は思
っています。

グローバル化はいいことでそれを目指さなければならない、グローバル
スタンダードでモノを考えなければならないということでやってきまし
たが、よく考えてみるとその定義があいまいというより、定義づけもち
ゃんとできていなかったように思います。

今いわれている「ヒト・モノ・カネの国境を越えた自由化」ということ
ではなく、なんとなく国際化するには世界のどこでも通用するようなこ
とをしなければならない、すなわち英語力であったり、契約的概念であ
ったり、コンプライアンスというようにバラバラに考えていたように思
います。

そして日本はグローバル化を目指しましたが、グローバリズムとはそう
いうことだけではなく、通貨や為替や関税や移民・難民問題についても
考えなければならなかったのですね。

外国人労働者に雇用を奪われるとか、移民・難民が著しく増えて社会不
安や問題を起こすということを現実問題として捉えていませんでした。

そもそも小国で島国、同一性の価値観を持った多神教(あるいは無宗教)
の国ですから、国境をいつも意識している国とは国というものの認識が
違います。

国境を越えて現れる外敵よりも、自然災害の怖さの方が勝っているとい
う特殊な国であることを日本人は知るべきだと思うのです。この激動の
時代をこの原則で考えるといろいろなことが見えてきます。

人手不足をすぐに移民で対応しようとしたり、少子高齢化を総人口の減
少という切り口だけで考えたり、軍事的安全保障の問題をアメリカに頼
り続けていたり、食糧安全保障を農協改革で捉えたり、エネルギー問題
は原発の再稼働はもとより、新しい原発は絶対に否定したり、化石燃料
にいまだ依存しすぎていたり、自然エネルギーを過大評価して現実的で
なかったり、築地や豊洲の市場問題を政局に持ち込んだり、敵を想定し
てオリンピックや都政を劇場型に持っていくのを称賛したり、多面的に
根本的に長期的に思考しなければならないことがゴマンとあるのに混沌
のなかに混迷さを深めています。

ブレグジットやトランプ大統領の誕生をメディアが報道しているのを鵜
呑みにしないで思考してみましょう。

EUがどうして誕生したか、そして共通通貨ユーロはどういう意味を持
ちどのようになっていったのか、どうしてヨーロッパで極右といわれる
勢力が台頭してきたのか。

なぜ泡沫候補以下だったトランプ氏が初の女性大統領という輝かしい看
板を掲げた元ファーストレディだったヒラリー・クリントンに勝ったの
か。

世界が動くとき、必ずイギリスからパラダイムシフトが起こり、次にア
メリカがダイナミックに変貌します。覇権国がその貨幣を握り、かつて
はポンド、現在はドルが世界の基軸通貨になっています。

国家の概念についてやはり、日本人として思考しなければなりません。
天皇の譲位のことでもそうですね。難しい問題が山積みです。しっかり、
考えましょう。


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【執行役員が伝えたいこと】_小久保常務

   ――― 強みを生かし、弱点に折り合いをつける ―――
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早いもので立春を過ぎました。年明け以降、トランプ大統領の一挙一動
に世界が振動しています。米国発の大きな動きが、国際関係にどのよう
な変化をもたらすのか、ひいては我々の環境にどのような影響が出てく
るのか注目されるところです。

目先では明日の安倍総理との会談が注目されますが、個別の事象に捉わ
れ過ぎず、俯瞰的に現在の状況を理解し先のことも考える上では、「歴
史に学ぶ」とった視点から現在起こっていることを理解してみることも
大切ではないでしょうか。

本日は愛犬の12歳の誕生日です。酉年生まれのメスのプードルです。
干支を一巡りしましたが、人間でいうと還暦はずいぶん前に過ぎたと思
います。しっかり家族の一員としてのポジションを確保しており、彼女
の認識での序列は、妻⇒本人⇒私となっているようです。

俊敏で、散歩も放っておけば1時間以上平気で歩きまわるので、散歩中
に出会った犬好きの方からは、「おいくつ? まだお若いんでしょう」
と聞かれることもしばしばあります。落ち着きがないことがそのような
印象をもたれるという面もあるのですが、10歳過ぎと答えるとみなさ
ん驚かれます。

7歳の頃に腸疾患にかかりましたが、冷静・的確でありながら犬自身や
飼い主の気持ちもくんで治療方針を策定してくださる獣医師に出会うこ
とができたのが幸運でした。

手術もしましたが、その後は投薬で対応しています。療養食を継続して
いるので本人にとってみると味気ないものかもしれませんが、逆にこの
ことで栄養バランスが良くなり、幸い生活習慣病になることもありませ
んでした。持病とうまく折り合いをつけることで俊敏な強みを維持し、
持ち前の人懐っこさとともに若さを維持できています。

バリューセンターに向けて事業形態やBR先は多岐にわたっていくこと
でしょうが、そのなかでは新規事業の組み立て方やBR先との関係にお
いて、強みを生かしながら弱みに折り合いをつけるという視点で、総体
としてのバリューを創造していくということがますます重要になると思
います。

強みを最大限に生かすことが最も重要であるのは明白ですが、同時に潜
在的に存在する弱みをコントロールしていくこと。なかなか難しいもの
の、この点に適切な配慮をしていくことが、新しい創造の必要条件とな
ることが多くなっていくのではないでしょうか。

例えば新規事業の組み立てにおいて与信面のリスクマネジメントをいか
に適切に行っていくか。取れるリスクと回避すべきリスクを冷静に切り
分け、取れるリスクを適切に負担することで機会を最大限に広げること。
その上に強みあるバリューを展開すること。

今後の複合的な取り組みのなかでは、職能的に貢献できる場面もますま
す多くなるのではないでしょうか。


*━■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【五十鈴建設の現場から】_神生社長

      ――― 経営環境の激変を好機に ―――
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2月に入り、IOCの成果発表会が近づいてきました。資料づくりもま
とめに入ってきているのではないでしょうか。また2年後を見据えた中
期戦略および基本方針概念図も併せて作成していることでしょう。

我が社は拠点開発を行っています。発表は一番バッターの2月15日に
行いますので、建設現場の担当者は2月末から3月中旬に竣工(建物の
引き渡し)になるので、現場も協力業者がたくさん来て忙しくやってい
ますが、各チームで考え合ったり、他チームからのアドバイスをもらっ
たりしながら作成しています。頭がショートし、固まっている人もいる
ようですが、良い発表に向けて全員参画で前向きに作成しています。

話は変わりますが、総務省が発表した2013年10月時点の人口推計
によると、「15~64歳の生産年齢人口が32年ぶりに8千万人を割
り込んだ。65歳以上の高齢者(老年人口)の割合は数値を公表し始め
た1950年以降、初めて25%を超えた。生産年齢人口の減少と高齢
化の進展は経済成長や国の税収に影響を与えるため、女性や外国人など
の活用による労働力確保や、社会保障制度改革が急務となる」とありま
した。

新聞などによれば、生産年齢人口は2027年までの10年間で544
万人減るとのことで、それは週に約1万人のペースで労働力が消えると
いうことです。国力がなくなりGDPも今後大幅に減少する恐れがある
との見解です。

GDPとは国内で1年間に生産されたモノやサービスの付加価値の合計
数のことで、大雑把には「労働力人口×労働時間×労働生産性」と考え
ることができますので、元気に長く働くことと労働時間も上げる方向性
ではなく減らす方になっていますので、やはり労働生産性を高めるよう
にしないといけません。

建設業界としても生産性向上のため機械化等を進めていますが、画一化
した建物以外には機械化が進んでいません。あるマンション専門の会社
では、同じ間取り、同じ大きさで画一化して躯体部分(鉄筋コンクリー
ト部分)の標準化を行い、生産性を高めています。

ハウスメーカーも基本パターン化して、工場で各ブロックを製作するこ
とで生産性の向上と現地での作業工程を少なくするようにしています。

一般の建造物では、生産性向上のための設計にはなっていません。敷地
に合せた限度一杯の建築物になっています。

一般の建造物で生産性が向上したものといえば、ユニットバスと洋式の
水洗トイレ、LGS(軽量天井・壁材)、床のレベリング(床を平らに
する材料)と、ここ10年大きな進化はしていません。

生産性を向上するには、コンテナハウスを組んでいくような根本的な変
更が必要で建物の設計から施工会社、お客さまの理解も必要になります。
今後、新築工事はこのような変化があると考えています。また、各メー
カーの開発も加速がつくと思われます。

建設としては新築も行いますが、工場・倉庫の生産性向上に伴う改修工
事を狙っていきます。

また、今後さらに各地域の過疎化が進むことが考えられます。人口の減
少が進行することにより住宅の需要は下がり、空き家の増加に伴い個人
や法人が保有する建物資産を運用・維持するために改修工事が増えると
考えています。

しかしながら、東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の人口は
3,612万6千人で割合は28%、約3割の人口が東京圏に集中して
います。

人口が増加しているのは、東京都特別区部、政令指定都市およびその周
辺市町村を中心としたエリアでした。

来期はさまざまな問題点を掘り出し、予想して、解決のための仮説を作
り出したいと思います。

東京オリンピック開催後、建築業界は厳しいとの話もありますが、人口
構成・生産労働人口の減少等大きな変化があります。

環境が変われば、環境をつくる建築業界はビジネスチャンスがあるとい
うことになります。拠点開発も前向きに明るい未来志向で活動していき
ます。今後も宜しくお願い致します。


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 ◇◇◇NEW!今週の五十鈴グループホームページ更新情報◇◇◇ 
――――――――――――――――――――――――――――――――
今週、新たに五十鈴グループホームページに掲載しましたニュース記事
は以下の内容です。ぜひご確認ください。 

◆ニュースリリース 

2017.02.07 青梅サービスセンターが青梅労働基準監督署長賞受賞
                             
      http://www.isz.co.jp/news/2017/0207_000268.html

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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.697〕は、2017年2月16日に配信い
 たします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

少子高齢化や労働力不足の減少、社会保障制度の問題等今日の国内のさ
まざまな問題に対しては、現実的な問題としてすでに私たちが直面して
いるわけですが、その解決策として諸処でいろいろな取り組みが行われ
ている記事を目にします。
新規事業などあたらしいことに着手する際には絶対的なレールが敷かれ
ているわけでなく、全体的な構想やビジョンをもって一定の目標を目指
して取り組みながら、日々軌道修正していくことが大事ではないでしょ
うか。
問題に感じたことを目標に転換し、なんらかのことを実行する勇気を持
っていきたいと思うところです。

                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
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 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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