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五十鈴メールマガジン〔No.725〕国を家計に例えるのはやめよう
配信日時:2017/09/14 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2017.09.14発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.725≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆

       先週末、桐生選手が日本人として初となる

        100m走を9秒台で走り抜けました。

          念願の記録を達成することの

           素晴らしさに共感しました。

          私たちも日々の努力を積み重ね

         夢の実現に邁進していきましょう。

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☆No.725 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_国を家計に例えるのはやめよう
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_思考の新化(鈴木副社長)
┃
┃【五十鈴オートの現場から】
┃ ■_変化する事業環境を見据えて(小林社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

     ――― 国を家計に例えるのはやめよう ―――
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

鈴木貴士です。

比喩とか例えとかは、話をわかりやすくするためにするもので、難しい
話を簡単にするときなどに使いますね。私はこれには結構自信があるの
ですが、例え話が面白すぎて何の話だったかわからなくなってしまった
り、面白くしようとして話が下品になってしまうことがあるので注意し
ています。

さて、日本経済新聞に「大機小機」というコラムがあるのですが、9月
2日のこの欄に「国を家計に例えるのはやめよう」という極めて全うな
記事が書かれていたので、ちょっと驚きました。

日経はどちらかというと財務省のプロパガンダ的な記事が多く、私はい
つもちょっと首をひねっておりましたが、今回は全く同感でこれからも
期待したいと思いました。

簡単に内容を紹介すると、「(前略)比喩は所詮比喩で。論理の代わり
にはならない。それら比喩のなかで頻用され、実害が大きいのが国の借
金を家計に例えるものだ。

財務省のホームページの『日本の財政を考える』には『日本の財政を家
計に例えると、借金はいくら?』という項目がある。(中略)端的に言
ってこの比喩は間違いだ。国と家計は異なる。家計は徴税できないが、
国はできる。

通貨発行権という形の徴税権もある。財務省は借金を減らそうと増税を
好むから、この間違いは議論を混乱させる。(中略)家計の収入を国に
例えるならば、税収ではなくて国内総生産になるはずだ。

(中略)ここで提案したい。国の財政を家計に例えるのはもうやめては
どうか。日本の財政状況がどのくらい厳しいのか、どのように財政再建
を進めるべきかについてはさまざまな議論がある。

しかし、国の財政を例えるのは紛れもない間違いである。政府が間違っ
たことを公にしているのは問題があるだろう。」

どうです、素晴らしい内容でしょう。国の借金1200兆円、国民一人
当たり850万円、おぎゃあと生まれた瞬間からそれだけの借金を背負
っていると喧伝したのは、日経のみならず新聞社ではなかったですか。

しかし、ここでは重要なことが書かれています。国には徴税権と通貨発
行権というものがあるということです。だから根本的に家計などとは比
べられません。

そして、「財務省は借金を減らそうと増税を好むから、この間違いは議
論を混乱させる。」と看破し、国の収入についても「税収ではなく国内
総生産になるはずだ。」とまともなことを言っています。

そもそも「国の借金」は「政府の負債」であり、日本銀行は正しく表現
していますが、財務省が「国の借金」と呼んでいることで、「???」
になってしまうのです。

「国の借金」というのは定義的には日本の対外負債のことで、日本国家
が外国から借りているお金のことでしょう。日本は確かに対外負債もあ
りますが、対外資産もあり、対外純資産は355兆円もあり、国家的に
見れば借金大国どころか、世界最大のお金持ちなのです。

しかし、「国」ではなく「政府」が借りているのは事実で「政府の負債」
はもちろんあり、「政府にお金を貸している」のは結果的に日本国民と
いうことになりますね。

そして政府の借金は国債で、一番買っているところが日本銀行だという
事実を知らなければなりません。黒田日銀の異次元の金融緩和政策でこ
の数年で40%近くになってしまいました。

そのような状況のなかで「国の財政を家計に例えるのは紛れもない間違
いである。政府が間違ったことを公にしているのは問題があるだろう。」
と喝破しているこの記事は素晴らしく、間違った「国の借金問題」を理
解するきっかけになればと期待しています。


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【執行役員が伝えたいこと】_鈴木副社長

          ――― 思考の新化 ―――
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パラダイムの変化(転換)が進んでいるのを感じる昨今です。「~ファ
ースト」「異業種連携」「異分野進出」など。また、VR、AI等の研
究、活用によって技術革新が進み、不可能と思われていたこと、難しい
ことが簡単にできる時代となってきました。

このような変化のなかで2017年度基本方針概念図にある、VCスキ
ーム、VCプラットフォーム、BPネットワーク、スマートコミュニテ
ィは全てが関連しています。そして、ビジネスチャンスを創造する仕掛
けなのです。

それらはビジネス目標に向け、サービス、機能、技術を結びつける場を
作り、バリュービジネスを創造します。また、ひとりの力では成し得な
いことを異なった企業を結びつけることによって、挑戦的にバリューフ
ィールドに乗り出す方策です。

バリューセンターは多様な企業や人が集い、幅広いネットワークでさま
ざまな情報を集め、異業種との連携を作り出すなかで世の中から期待さ
れている価値あるものを創り出す役割を担っています。

2010年に長期ビジョンが発表された時、バリューセンターのコンセ
プトは単にサービスの提供から価値を創り出す企業体となることでした。

時を経て、プロセスチェンジを始めとするさまざまな変化を組織内に起
こし、社員のパラダイムもしっかりと転換されていると見えます。そし
てビジネスの活動基盤も大きく変わり、センターというイメージになり
つつあります。

バリューの創造は簡単なことではないですが、思考とプロセスの転換が
図られている今、あと数年でバリューセンターのモデルができ上がるの
ではないでしょうか。

バリューセンターとしてのマネジメントスタイルも新たに確立すべき時
が来ており、広い視野に立って、常識を超えた新化を期待しています。

グーグルとカーメーカーが結びつく時代。新しいもの、異なったものを
結びつけることによって、異分野に進出することを可能にする時代とな
っています。

常識に捉われずに、不可能と思う新しい世界に入っていくことをイメー
ジして、現状打破を試みる活力ある仕事をしていってほしいです。


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【五十鈴オートの現場から】_小林社長

      ――― 変化する事業環境を見据えて ―――
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9月に入り、暑さも和らぎ秋らしい季節になってきましたが、天候は異
常ともいえる集中豪雨や巨大台風など地球規模での変化を感じるように
なり、また世界情勢に目を向ければ核問題で緊張状態が続き、なんとな
く落ち着かない感じがしますが、足元ではIOCの発表会もあり準備に
余念がない状況だと思います。

IOC活動や仕事においてもよくあることだと思いますが、目的と行動
がいつの間にかズレてしまうことがよくあるのではないかと思います。

目的のための手段が目的になってしまうなど、また無駄な仕事に労力を
使っていないか、手段を実行したら仕事が完了したと思い込んでしまう
ことのないよう、自分の仕事や活動を見直すよい時期ではないでしょう
か。

話は変わりますが、我々を取り巻く自動車関連では、新車販売台数は新
商品の投入もあり500万台を超えましたが、保有台数については経済
状況を反映し長期保有傾向もあり、微増の状況が続いています。

我々のメインである大型トラックにおいても走行距離が100万kmを
超える車両が多くなってきています。また、最近ではクルマの性能や機
能が急速に進歩しており衝突事故が大幅に減少しているようです。

一方、WHO(世界保健機関)のリポートによると世界の交通事故によ
る死者は125万人と推計され、国別では中国が26万人、インドが2
0万人、米国が4万人で、因みに日本では4千人強となっており、安全
への取り組みの効果が大きいのではと思われます。

人口比率でみるとアフリカなど発展途上国が突出して多くなっているそ
うです。これを見ると、安全は車だけではなく安全教育や安全な道路づ
くりなどと合わせて行っていくことが大事ではないでしょうか。

安全を支える我々整備業界においては、総整備売上の減少や人財確保が
困難になるなど構造的問題がありますが、変化する事業環境に対応し、
いかに事業基盤を強固にしていくかだと考えています。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.726〕は、2017年9月21日に配信い
 たします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

今年は冷夏でしたが、9月になり夏の本来の暑さを取り戻そうとするか
のように日中は暑さを感じる時もある今日この頃。
長雨や台風が増えるシーズンでもあり、移り変わりの激しい天候には注
意しながら日々を過ごしていきたいものです。
9月は多くの企業で年度の上半期が終わるため、この月に振り返りと下
期へ向けた方向性を再確認していく時期にあたると思います。仕事その
ものはもちろんのこと、経営環境の変化や多くの人・組織との協働の在
り方などにもしっかりと目を向けて臨んでいくことが大事ですね。

                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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