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五十鈴メールマガジン〔No.730〕希望無き選挙
配信日時:2017/10/19 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2017.10.19発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.730≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆

        秋の長雨で湿っぽい日がつづいています。

          この雨を境に秋も晩秋に突入し、

           冬の到来も間近ですね。

           本格的な寒さを想定して

        今からできる対策を進めていきましょう。

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☆No.730 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_希望無き選挙
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_ロジスティクスの事業化進捗(鈴木副社長)
┃
┃【ワーレックスの現場から】
┃ ■_物流業界の変化とワーレックス(三谷社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

         ――― 希望無き選挙 ―――
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

鈴木貴士です。

この秋の長雨はどうなっているのでしょう。まるで、今の日本を象徴す
るような天気ですね。

衆議院の選挙戦に突入しましたが、政権を何年も取っている人が、「国
難突破!」と言っているのですから、間違いなくこの数年は政策を間違
えたということなのでしょう。

しかし野党はそういうことより、情報公開の透明性とか例のモリ・カケ
問題の隠蔽だとか言っているだけです。

「デフレ脱却」を目指した政権がそこのところを明確にせず、いざなぎ
景気を越えたとか、景気は緩やかに回復しているとか、明確な指標を明
示せず、経済政策がうまくいっているような印象を与えているのは不思
議です。

実質成長率はたしかにプラスが続いていますが、これは物価が下がって
いるからで、GDPデフレーターはマイナスです。デフレ下の経済成長
という特殊な状況のなかで、注目するのはどういう指標かということを
マスコミや学者は解説しなければなりません。

コアCPI2%の目標などは、当初2年と言っていたのに、いつかそう
なればいいというようなことになってしまいました。

安倍政権で円安・株高に大幅な金融緩和でなったことは事実です。しか
しそれ以外の政策は緊縮予算・増税で、デフレ対策ではなくインフレ政
策を推進しているとしか思えないのです。

自由化、規制緩和、民営化、労働市場の流動化、グローバル化の推進は
競争を促進させ、デフレを加速させます。いい加減に、新自由主義、主
流派経済学という理論的背景から、ケインズ主義のように有効需要を創
出するようにしなければなりません。

企業や家計はデフレですから、当然身構えます。ですから、政府が積極
財政で需要を創出しなければならないのに、例の「国の借金で破綻する
!」という社会通念で国ごと節約主義になってしまっては、じり貧にな
っていくだけです。

この20年間で先進国で経済成長をしていないのは日本だけです。バブ
ル崩壊後、「羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く」ように、財
政破綻を突然宣言し、増税、緊縮を繰り返し、公共投資を半減させ、そ
の結果がこういうことになってしまったのに、なぜ気が付かないのか。

安倍政権になってから最初の三本の矢が功を奏し、順調に滑り出したの
に、どうして1年で「デフレは貨幣現象だ」という、リフレ派の口車に
より財政政策を止めてしまい、消費税を増税してから再デフレ化したの
に、それすら影響がなかったとぬけぬけと言う学者、それを信じるマス
コミ。

真面目な日本人は子孫に借金を負わせてはならないと増税を容認し、さ
まざまな予算カットに耐え、自分たちの生活を切り詰める。この時代に
エンゲル係数が上がるということはどういうことか、認識してほしいも
のです。

法人税減税で企業は内部留保が多額になっても、労働分配率は上がらず、
生産労働人口の減少で、人手不足なのに実質賃金は低下しています。

正しいデフレ対策、すなわち需要刺激、供給抑制、雇用の確保・賃金上
昇、積極財政、減税、競争抑制、規制強化、労働者の保護、グローバル
化の抑制といった政策を主張している政党は見当たりません。

ポピュリズムにより消費税の凍結とか言っていても、根っこは緊縮で原
発反対、教育無償化などと言っていることが捻じれています。日銀が国
債の4割も持っていて、長期金利もこんなに低く、自国通貨建てなのに
なぜ借金で国が破綻するのかわかりません。

国防についてもリアルな議論ではなく、情緒と予算から入るようではど
うにもなりませんね。このどさくさに乗じてミサイルが飛んでこないよ
うに祈るだけです。


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【執行役員が伝えたいこと】_鈴木副社長

      ――― ロジスティクスの事業化進捗 ―――
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秋なのに、夏日や真夏日があったり、寒かったりと安定感の無い天気が
続いています。スッキリとした秋晴れを拝みたいものです。

上期業績は、安定感のあるまずまずの結果でした。しかし最近のニュー
スを見ていると先行き楽観視できる状況になく、下期は脇を締めていく
必要があります。我々は下期に準備したこと、やるべきことをしっかり
とやっていくことが大切です。

さて、五十鈴グループの事業3本柱はスチールサービス事業、ソリュー
ション事業、ロジスティクス事業です。近年、ロジスティクス事業を事
業として形作るために統合や吸収を重ね、輸送重量200万トン/年、
車輌台数は200台を超えるに至りました。

安全作業や安全運転の励行はもとより、人財投入を図ることでマネジメ
ント向上によるコンプライアンス経営と収益体質の改善も進めてきまし
た。

残るは基幹システムの構築です。現状、ATOMと連動した輸送システ
ムがありますが、将来を見据えたビジネス環境への対応、拡大した事業
規模のカバーなど早急に手を打つ必要があります。

どこまで実現できるかわかりませんが、自動化、省力化・簡略化を推進
し、さらにデータのリアルタイム更新をするシステム開発に取り組んで
います。

また、輸送工程を学習するAIを導入することも検討しています。さら
に、加工状況や帰社時間を考慮して自動的に工程を組むことを理想(目
標)として、慮る(おもんばかる)システムが作れれば良いと考えてい
ます。

このことを発端にグループ全社員が現状の業務改革に取り組む時がきま
す。RPA、AI、インテリジェントプラットフォーム・・・。たくさ
んの少子高齢化に対応する手段が世の中に生まれています。

SS、SL部門でその手の研究が進められていますが、いち早く実践で
試せるように、応用工夫してくれることを期待しています。21世紀に
なって17年、ようやく21世紀らしい景色が見え始めています。

しかし、どんなに機械化しても人間がかかわる作業は存在します。どん
な状況、環境でも安全意識を常々持ち、ルール、手順に則った作業、運
転をお願いします。


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【ワーレックスの現場から】_三谷社長

     ――― 物流業界の変化とワーレックス ―――
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先月、IOCの各社発表会が開催され、いろんなVCアイテムが発表さ
れました。

ワーレックスでは営業所の単位が小さく23の営業所に散らばっている
のでVC(バリューセンター)のイメージが社員の皆さんにわかりにく
いのでLVN(ロジスティクス・バリュー・ネットワーク)と称し、物
流を極めてそのノウハウで新規事業を創出し、いずれは世界へ・・・を
コンセプトに成功へのシナリオをつくり価値化を進めています。

未来はオープンだ、アイデアで変えられる、志を強く持ち、世界に進出
するころには多彩な人財が集まり、いろんなVCアイテムが出され、い
ろんな事業が実現できていると思います。

お陰様でサービスセンターはほぼ取り込めたので、今は直近のリアルな
VCを実現すべく薄板以外の建材マーケットや高炉向けのさらなる拡販
に向け、お客さまの懐に飛び込んで成長への基盤づくりを行うためのプ
ロジェクトに取り組んでいます。

具体的には五十鈴より人財をいただき、高炉やM社さまに派遣し勉強さ
せていただき、運送だけではなく商品知識や構内物流の理解と改善に取
り組み、お互いのWIN-WINの関係づくりをしようというものです。

まだ始まったばかりですが、お客さまを訪問するとお世辞半分としても
好感と感謝の気持ちが伝わり、ジワリジワリと施策が浸透しているなと
感じました。

もう一つのプロジェクトは、今問題となっている総量規制や労働時間の
短縮で法を守ると運べないという大きな問題と価格の高騰です。傭車先
も当然ながら同じ問題を抱えており、対策案にはなりません。

短い時間に大量に運ぶにはどうしたら良いか、VC的発想で解決しなけ
ればなりません。SCや客先での待機時間、小ロット多頻度配送、機械
の突発故障、急な特急追加、人手不足などコイルセンターとして正常化
しなければならない問題を含め、客先、SC、物流で何ができるのか、
どうすれば良いのかを真剣に考える時期に来ています。

この問題にSCからVCの知恵を借り、解決しようとするのが大和SC
とのプロジェクトです。荷主さまをまわっても上に行くほど昔の感覚の
ためか、危機感が感じられません。上に上げにくいのか、ワーレックス
がぎりぎり対応して問題が表面化していないのか、どちらにしても現場
はこれからもっと大変なことになってきます。

15年前中国の台頭により材料が無くなり、購買に構造的変化が起きた
ことが思い出されます。どこかが、誰かが動かないと変革は生まれない
と思います。

好景気の後発生したリーマンショックのようなことでも起きれば仕事が
なくなり、この問題は表面上解決するでしょう。それは東京オリンピッ
ク後の重量物輸送の不景気かもしれません。

しかしながら強化された法的規制が緩むことはあり得ないし、基準賃金
を含むコストが下がることはあり得ないでしょう。無理をすれば、今社
会で問題となっているごまかし、隠ぺい問題に発展するでしょう。

これらは今期取り組むプロジェクトですが、これとは別に根本的問題を
解決すべき中長期的に取り組むプロジェクトもスタートしています。

それは新運送システム開発です。今起きている問題へ対応すること、事
務効率化、配送効率化、コンプラ管理の強化、新たな業種への拡販対応、
最終的にはコスト対応など多くの手数がかかり、その分やり方もドラス
ティックに変えなければ対応できません。

それには新たなシステム開発が必要です。今までのものが使い易くなる
とか、あったら便利のレベルでは変えても金の無駄です。少なくとも必
要な機能として、「1つの工場対応ではなく、大きなエリアでの効率配
送が組める自動配送システム」「デジタコと連動した待機時間、納入等、
いろんなデータが管理できる運行状況管理システム」「そのデータが分
析活用でき、事務効率が上がり経営に役立つ基幹システム」「現場での
作業自動化システム」を順次開発しなければならない。

人も車も足りなくなります。いずれの生産性も上げるにはシステム活用
が不可欠となります。今はやりの人工知能が使えないかとBITと開発
に取り組んでいます。

チェス、囲碁、将棋等のゲームではコンピューターが勝った負けたとか
よく聞きますが、ゲームを飛び越え社会でも活躍する時代が来ると言わ
れ、自動操縦など片鱗がみえますが具体的には我々の仕事で何がどこま
でできるのかイメージできません。

一般的にはAIの活用は、スポーツの世界ではデータ分析でトレーニン
グ方法を変え、飛躍的に成長させる。畜産では量の拡大を図り生産環境
を導き出す。ヘルスでは予防管理・介護支援、工場では機械の稼働状況
を判断し製造ラインの最適化、蓄積したデータを解析し故障サイクルを
見つけ対応する等です。

配車が決まったら加工工程を組む、トラックが帰って来る時間を確認し
て加工に入る対応型ではなく、あらゆることをデータ管理蓄積して学習
し、前もって予応しておく高度な機能を持つのが人工知能だと思います。
旧言語で言えば前日加工の一言です。

小学生の子供に「○○ちゃん、明日の準備できた?」と聞いて「学校に
行く時間までにはする」と言ってゲームをしていたらお母さんは怒りま
すよね。どうせやらないのがわかっているし、遅れれば皆に迷惑がかか
る。いろんなことを想定し学習させることで、高度な機能を子供に教え
込んでいるのです。まるでAIママです。

いずれはデータの分析ができ、質問への高度な理解ができ、音声機能を
組み合わせたAI秘書が人工知能の発達で可能になるそうです。ビッグ
データを解析し学習し、最適化を判断するのが人工知能だと考えます。

ワーレックスの新運輸管理システム「WOLF(仮称)」もそれを取り
込んだ素晴らしいシステムにしようと思いますので、デジタルなソリュ
ーションで経営課題を解決できるベストパートナーの皆さまの協力をお
願いします。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.731〕は、2017年10月26日に配信
 いたします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

10月の半ばになり、各地で天候不順に悩まされています。台風が発生
しているということもあり天気予報は何をするにも欠かせない情報です。
そして今週末は総選挙もあります。国内外において、さまざまなニュー
スが報じられて安閑としていられない世の中ですが、この混迷の時代を
生きていくには我々はまずは選挙に行って投票することから始めなけれ
ばなりません。今はもちろん、将来を見据えて責任ある行動をとってい
きましょう。

                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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