バックナンバー
五十鈴メールマガジン〔No.751〕忖度と配慮
配信日時:2018/03/29 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2018.03.29発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.751≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆

           本年度も残りわずかとなり、

          週明けから新年度が始まります。

         4月のスタートダッシュを見据えて

          最後まで諸事万端抜かりがないか

         もう一度よく確認していきましょう。

================================

☆No.751 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_忖度と配慮
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_未来協創マーケットの探求(山田専務)
┃
┃【アイ・コミュニケーションズの現場から】
┃ ■_独創性という意志(臼井社長)
┃
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

          ――― 忖度と配慮 ―――
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

鈴木貴士です。

森友問題ではまだまだごたごたが続き、安倍内閣の存続まで危ぶまれる
ようなことになってきましたが、そもそもその問題の発端となった「忖
度」という言葉を考えてみたいと思います。

忖度とはそんなに悪い言葉ではなく、相手に対する配慮や思いやりであ
って、それが個人の利益となって戻ってくるのが問題なのかもしれませ
んが、日本の社会、特に組織の中においては忖度をゴマすりというよう
な意味でもよく使いますね。

気が利くとか、気が付くといったことも重要で、日本の場合、仕事がで
きるできないという印象の中で、気が利く人というのは出世のポイント
だったのは事実だと思います。

「阿吽の呼吸」という言葉もありますが、日本人はハッキリ物事を言う
より、言わないでも忖度して相手を喜ばすように刷り込まれていますね。

しかしそれが今回のようなことになると、それでさえ昔風の気が利かな
い輩が多くなっているのに、ハラスメントや過剰勤務の問題とも絡み、
ますますギクシャクした世の中になっていくような気がしてなりません。
配慮することは思いやりの一部であり、日本人の良いところでもあると
私は思うのです。

「あいまいな日本の私」とは、ノーベル賞を受賞した大江健三郎氏の基
調講演の題名ですが、これは明らかに川端康成先生の「美しい日本の私」
という題名で同じ場所に立った先輩を意識するもので、この二人の対称
は戦後日本の文化人のありかたとして象徴的でした。

日本、あるいは日本人は、あいまいだから美しいと感じられる場面がい
くつも存在すると私は思います。ハッキリしないから上手くいっている
ことがゴマンとあり、それで成立している文化だとも思います。

それが戦後の個人主義の浸透で欧米化し、何事もハッキリ白黒を付けな
くてはいけないようになりました。ロゴスの世界は絶対の神がいる西洋
的な世界観。レンマの世界は曖昧で東洋的な世界観と言ってもよいでし
ょう。

昔「砂漠の論理、森林の論理」ということを勉強しました。砂漠では水
場はオアシスにしかなく、そこへの道のりを間違えば死を意味している
ので善悪がはっきりしており、森林では水場はあらゆるところにあり、
道を間違えても偶然遭遇したりする、ですから善悪は曖昧で善でもあり
悪でもあるという考え方も存在する。言わば砂漠では正解は一つで、森
林では答えはあれやこれやさまざまあるといったものでした。

何でも欧米化し日本の文化が変質している現在、今の季節は日本人の文
化を体感するには一番良い季節ですね。「敷島の大和心を人問わば、朝
日に匂ふ山桜花」とは有名な本居宣長の歌ですが、これもあいまいと言
えばあいまいですが大和心を本当に良く表したものではないでしょうか。

パッと咲いてパッと散る桜を美しいと思う日本人の心情、あの薔薇のよ
うな深く濃厚なものではないけれど、棘もなくそのひっそりとした山奥
でも静かに咲き人知れず散っていく薄い桜色の花びらの心情に日本人は
共感を覚えるのでしょう。

もう一つ「談合」という言葉がありますね。これも最近「リニア談合」
とかで世間を騒がしていますが、「談合」とは話し合って決めることで
すから、言葉として決して悪いものではないのですが、法律にも定めら
れては「談合」という言葉も浮かばれませんね。


□■□■========================================================

【執行役員が伝えたいこと】_山田専務

      ――― 未来協創マーケットの探求 ―――
========================================================□■□■

先週末に五十鈴では2018年度人事考課面接試験が行われ、被考課者
からは「自分らしさ・与えられたテーマに対する考え方・意志」を一生
懸命伝える熱意を感じ取ることができました。

また各SCでも同タイミングで、全社員の「価値創造プレゼン」が行わ
れ、1年間の自分自身の存在価値の変化を確認し、来年度の自身のキャ
リアアップにつながるフィードバックを受け、強み拡大につながるポイ
ントを考えまとめていると思います。

各チームにおいてもIOC活動のキックオフで自チームの目標が決まり、
自身の貢献領域・貢献ポイント・学習課題等々が明確になっていくはず
です。組織目標に沿って一人ひとりが自身の新年度のキャリアマップ、
重点課題等を真剣に考え、スタートさせてもらいたいと思います。

五十鈴東海の来期の基本方針は「未来協創マーケットの探求」、キャッ
チフレーズは「大胆に!!!」です。

外部環境を見ても、今期業績好調のトヨタ自動車においても豊田章男社
長は先日も「トヨタは今、100年一度の大変革・・・業界の主導者か、
一部品メーカー転落の分岐点へ」と語っています。

「移動のための自動車という発想ではなく、これまでにない自動車のコ
ンセプトにトヨタならではのアイデアや技術を埋め込むことを可能にし
なければ、一部品メーカーの地位に甘んじてしまう。新たなコンセプト
はトヨタ単体の発想と技術力だけで実現するものではない」との解説も
ありました。

五十鈴東海としても、来期は未来予測に基づくマーケットを多面的に考
え、例えば新たなコンセプトに基づくトヨタ自動車の未来のライバル会
社はどこか? またそのライバル相関図はどうなっているか?等々を考
え、マーケティングの機会を拡大し、組織としても「大胆に!!!」未
来協創につながる活動に挑戦したいと考えています。そのためにも個人
の行動にも「大胆な行動変革」を期待しています。

しかしながら、「大胆に!!!」と口で言うのは簡単ですが、実際に大
胆にやるのは非常に難しく、うまくいっている時はなおさらリスクを取
らない傾向が強まると思います。

どんなに優秀な社員にも必ず「現状維持バイアス」がかかるので、現場
で躊躇するシーンを見たら、相互に「大胆にいこう」と背中を押し合う
必要があると考えます。

そして、常に意識しなければいけないこととして、「常識を疑う姿勢を
意識しよう」「やっていることを前向きに否定しよう」「新しいアイデ
アの実現は、過去の延長線上の発想では実現できるわけがない」という
ふうに考えたい。今成功しているやり方でも「よりベターなやり方」に
なるよう、常に考え実践することが大事なのです。

それと大胆に「未来思考で挑戦を楽しむ文化」を組織に根付かせるため
にも、個人として「心配り・気配り・目配りの発揮」を来期は掲げてい
ますが、社員一人ひとりのさまざまな「他人事」をどうやって「自分事」
にして関われるかも大切です。


*━■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【アイ・コミュニケーションズの現場から】_臼井社長

        ――― 独創性という意志 ―――
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□━*

今年度もあと数日で締めくくりとなります。2月のIOC成果発表会に
始まり、IVC活動においては各人の1年間の成長を確認するキャリア
プレゼンやフィードバックが行われ、個人としての締めくくり活動も完
了していることと思います。

新年度に先立って、先週末SS部門3拠点ではプレ人財戦略会議と称し
て、近年取り組んでいる五十鈴が目指すHRM(ヒューマン・リソース
・マネジメント)がIVC活動によりどのような進化をしているかを確
認し、来期に向けた方向性をそれぞれが考えるIVC活動を始動させま
した。

IOC活動・IVC活動の双方に共通することは「価値向上」です。価
値とは、相手が認めてくれることによって生まれるものなので、私たち
はお客さまやマーケットそして社会が価値として認めてくれる喜びや嬉
しさが何なのかを考えることが習慣化するようになっています。

過去の自分と比較してどのような成長を遂げたのかということはもちろ
ん大切なことですが、成長した自分がどのような価値を提供できるよう
になっているのかということを確認することがより大切です。

ですから、期初の段階でどのような価値づくりに対して自分はどのよう
に自分を活かすのかということをセットして臨むことがIVC活動を主
体的に推進するポイントとなります。

アイコミでは、今期のスタートにあたり、「ビジネスクリエーション」
を起点に、自分の活躍をイメージするシナリオづくりということを行い
ました。ビジネスとは、お客さまに喜んでもらえる事業やサービスです。
それを創り出すために、どのような協創活動や新たな取り組みをするの
かを各自が具体化するというものです。

1年を振り返ってみると、明らかな変化を実感できる状況を創り出せた
側面はありますが、望む状態には道半ばです。来期は、この1年での学
びを活かして、延長線上の活動にならないよう拍車をかけていきたいと
思います。

どんなに良い方針や課題を設定しても、私たち一人ひとりの実践なくし
ては実現できません。方針や課題の意味合いを正しく深く理解するため
に、年間を通してさまざまな局面で方針や課題に触れたコミュニケーシ
ョンを行っています。

その過程で「説得する」⇒「わかり合う」という段階から、「納得する」
という状態になるのが、どのタイミングでできたかということが変化や
成果に大きく影響していると感じています。納得することは、自分の意
志が伴う状態です。

先日、村上龍氏の「独創性という意志」というタイトルのエッセイのな
かにこんな文章がありました。「独創性というのは、努力すれば得られ
るのか」「訓練によって独創性は育つのだろうか」(中略)「独創性を
学ぶ教室」というものがあると仮定してみよう。独創性がある人は、そ
んな教室に入ろうと思うだろうか。独創性とは、特定の個人、人に自然
発生して、それを維持させていくという意志ではないだろうか。・・・
とありました。

自分の定めたことに納得して、無理だ・ダメだというこれまでの枠組み
を外して、絶対にそうなれる・なろうという意志を維持すること。やは
り、継続は力なりということですね。

独創性あるものを創り出せるのは、限られた人だけと思いがちですが、
現実はそんなことはありません。一人で頑張り続けるのは辛いけれど、
各人の強みと頑張りを認め合い、支え合い、補い合えるのが組織の長所
であり魅力です。

五十鈴グループは、独自性あるマネジメントを通して、独自性ある製品
やサービスを生み出すことができる組織に着実に近づいていると感じて
います。

来期もまた大変だけれど、また楽しみ!と笑顔で言えることが、この時
期に大切なことだと私は思っています。そして、来年の桜も楽しみと思
えるように春を迎え、新たな期を過ごしたいと思います。


●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
 
┏ ■ Voice to Voice!
┃
┃ 皆さんのご意見・感想お待ちしています。
┃ たとえば「〇〇さんにコレについて書いて欲しい!」などの
┃ リクエスト、その他何でも言いたいコトはこちらへ!
┃
┃    ┏━━┓
┃    ┃\/┃  mailmaga@isz.co.jp
┃    ┗━━┛
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

────────────────────────────────
【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.752〕は、2018年4月5日に配信いた
 します。
────────────────────────────────

☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

年度末にあたり来期への突入を前に、自己の振り返りと職場の来期の方
向性を考えたうえで自己のあり方を見据える時期になり、日常での振り
返りの大切さに気付かされるものです。
普段、仕事・業務に目がいきがちな姿勢を反省し、どうなりたいのかと
いう観点を失わずにいきたいと思うところです。

                     (編集室/本間 靖啓)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆メールマガジンバックナンバーのご利用は◆
https://a09.hm-f.jp/index.php?action=BN&gid=1&aid=81

◆メールマガジンの新規ご登録◆
当メルマガを転送でご覧いただいている方で正式に配信を希望される方
は、
https://a09.hm-f.jp/index.php?action=R1&a=81&g=1&f=1
の所定フォームにご記入の上、お申し込みください。

◆メールマガジンの配信停止◆
今後配信をご希望にならない場合は、大変お手数ですが、このメールに
ご返信いただき、配信停止の旨、お伝え下さい。

◆メールアドレスの変更◆
修正・変更の場合は、大変お手数ですが、このメールにご返信いただき、
修正・変更内容をお書き添えの上お送りください。

================================

 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

 転載を希望する場合は編集室までご連絡下さい。
 mailmaga@isz.co.jp

==ISZ Mail Magazine =====================

 五十鈴メールマガジン ≡No.751≡

======================= ISZ Mail Magazine