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五十鈴メールマガジン〔No.757〕来年の今頃
配信日時:2018/05/17 12:17
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2018.05.17発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.757≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆

          5月の爽やかな季節が続きます。

       本州では梅雨入りまでまだ時間もあります。

        晴れた日には、思い切り外気にあたり

            英気を養いましょう。

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☆No.757 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_来年の今頃
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_迅速果断(老田常務)
┃
┃【ワーレックスの現場から】
┃ ■_激動の物流業界(三谷社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

          ――― 来年の今頃 ―――
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

鈴木貴士です。

2019年の4月30日で、今上陛下が譲位されることになりました。
5月1日に皇太子殿下が即位され、元号が変わり、平成は終わります。
一年を通じて「平成」なのは今年で終わりです。

そうなると、皇位継承者は1.秋篠宮様 2.悠仁様 3.常陸宮様と
なり、「皇太子」がいなくなります。皇嗣(こうし)たる皇子を皇太子
というと皇室典範に定められており、秋篠宮様を何と呼ぶか検討されて
いますが、秋篠宮皇嗣様となるようです。

やはりそもそも皇室典範があるのに天皇陛下のお気持ちを忖度し、「退
位」という言葉で「譲位」がすすめられ、このようなことになると皇室
典範をも憲法に併せ改正したらどうかというような雰囲気が出てきます
が、これはヤバイですよ。

そもそも日本国憲法はGHQの支配下で策定されたものであり、皇室典
範は明治憲法下の時と変わっていないのですから、天皇陛下が健康上の
理由などで公務が全うできない時は摂政を置くと、明確に定められてお
り、昭和天皇も大正天皇の摂政をされていました。

私は「天皇陛下のお気持ち」が突然NHKから放送されて以来、強烈な
違和感を持っていましたが、しかたがないですね。これが、女系天皇で
も良いではないかというような議論にならないことを祈るばかりです。

さて、「昭和」が64年も続いたのに、平成は半分以下の31年で終わ
りとなります。昭和は敗戦、そして復興、発展、繁栄とどん底から右肩
上がりで良くなっていったような気がします。

特に我々「戦争を知らない子供たち」は呑気なもので、学生紛争で暴れ
ていても、結局は就職が決まれば長髪を切ってモウレツ社員になり、よ
く働くサラリーマンを謳歌しました。

「ジャパン・アズ・ナンバーワン」などと胸を張り、世界第2位の経済
大国になり、調子に乗ってバブっていましたね。それを引き継ぎ平成は
繁栄からスタートし、冷戦終結で勝ち組にいたと大喜びしましたが、バ
ブルが崩壊、その後55年体制が終わり、阪神・淡路大震災が発生しま
す。

その時の総理は社会党の村山さんでした。その後、政治はゴタゴタし、
自民党が復権し、橋本内閣で消費税が5%になり、変革という名のもと
に構造改革、緊縮財政でデフレに突っ込みます。

これが最初の十年。次は何と言っても小泉劇場の始まりで、郵政改革を
はじめ構造改革が加速し、金融界にも激震が走ります。昭和の「一億総
中流」から格差社会に変化し、貧困化や派遣切りなども社会問題化しま
した。

小泉政権後は総理が毎年交代するような有様で、安定せず何をやってい
るかわからないような状況で、リーマンショックを迎え、経済は大混乱
し、大型合併が経済界では進みます。

そして政権交代をすればバラ色の未来が来ると思いきや、民主党政権は
見事に大失敗、そのうえ東日本大震災が発生し、この時もレームダック
の菅総理が原発を勝手にすべて休止し、経済は停滞、GDPも中国に抜
かれました。

さてそういうなかで日本の再生はアベノミクスを掲げる、第二次安倍政
権に託されました。「デフレ脱却」、三本の矢の政策で絶好のスタート
を切ったのですが消費税の8%アップをきっかけに、デフレ脱却はまた
もや失敗。

中国の覇権志向や北朝鮮の核・ミサイルで安全保障は脅かされ、グロー
バリズムの影響で外国人労働者や移民に対する規制は緩和され、実質賃
金は上がらず、2%のインフレ目標も日銀はコミットメントを諦め、そ
れでも日銀総裁は続投して来年は消費税を10%にすることに巷では諦
めています。

働き方改革とか子育て支援とか旗印は漠然とありますが、肝心の「デフ
レ脱却」はいったいどうなったのでしょう。来年の今頃は新しい元号で
希望に満ちた日本になっているのでしょうか。


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【執行役員が伝えたいこと】_老田常務

          ――― 迅速果断 ―――
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ゴールデンウィークが終わり、社員の皆様もそれぞれの目標に向かって
業務を本格始動されていることと思います。ただ、大型連休中の“非日
常”の生活から通常の会社生活に復帰される際、生活のリズムが狂い、
体調を崩す方も少なくないのでお気を付け下さい。

さて先週から今週にかけて、2018年3月期の上場企業の決算発表が
ピークを迎えましたが、幅広い業種で過去最高の純利益を達成する企業
が相次ぎました。

世界的な好景気や為替の円安を背景に、特に自動車、機械、電機等の輸
出関連企業を中心に好調な結果を示し、高評価の“通信簿”となった先
が多くありました。

翌2019年3月期の見通しはというと、引き続き堅調な業績を見込む
企業が多い一方で、最近の米国と中国間を中心とした貿易摩擦の拡がり
や中東情勢、北朝鮮の核問題等の地政学リスクへの懸念からの経済の先
行きの不透明感や原油高に伴うコスト増、為替の円高リスク、人手不足
対応等を背景に慎重な見方を示す企業も少なくありません。

各社の決算発表で、業績が好調で資金力に比較的余裕のある今年度に、
生産性向上に向けた設備、IT等への投資、成長が期待される分野への
開発投資等に積極的に取り組んでいきたいという旨の企業トップの発言
が多かったことが印象に残りました。

予算という株主への一つのコミットメントを達成し、好決算を出してい
くことはステークホルダーからの信頼の獲得につながり、大変重要なこ
とですが、決算は一年間における経営成績結果であり、その一定期間の
結果が良かっただけで満足してはいけません。

企業として最重要課題は、ステークホルダーと協働し、持続的に成長し、
中長期的に企業価値を向上させていくことであり、企業のマネジメント
側としては中長期的な視点でどのように布石を打つかがポイントとなり
ます。

環境が激しく変化し、多種多様な情報が入ってくる現在ですが、この激
しい変化に振り回されずに、将来の組織の成長につながる重要な情報を
取捨選択し、方針、計画を定めていくことが求められます。

そしていかに将来を予測し、スピーディーに的確に対応し、生産性の向
上、付加価値を創造し、ビジネスチャンスの拡大に結びつけていくかで
企業の成長力格差が拡がっていきます。

今年度は中期最終年度、「組織と人財のダイバーシティを高め、新最適
バリューチェーンの創造と共に、VC価値の拡大を図る」というテーマ
を実現すべく、世の中の変化を先取りし、未来に求められる付加価値を
創造できるように目的意識を持って、より迅速に、より確実に行動して
下さい。


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【ワーレックスの現場から】_三谷社長

         ――― 激動の物流業界 ―――
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昨年から物流業界においては激動の時代に入っております。皆さんご存
知のように宅配大手企業のクロネコヤマトがアマゾンの仕事を低価格の
ため断ったり、15%の値上げに踏み切りました。

この背景には大企業の異常残業による過労死が社会問題化し、それが常
態化している運送業界も槍玉に挙げられ、残業代の未払いが摘発され、
健全な社員管理と運営を行うように関係省庁から指導が入りました。

これが月80時間以内、1日の拘束時間が16時間、8時間の休息とか
の労働時間の規制の強化につながっています。運送業は唯一の赤字業界
で回転数と稼動時間、積載率で稼いでいます。

運転手が魅力を感じたのは、平均賃金が他業種より安いけれど腕一本で
働けば働くほど他より多く稼げたからです。過積載と過労働で稼げた時
代は終わり、魅力が無くなりおまけに重労働なためドライバーのなり手
がいなくなり高齢化も始まりドライバーの数が少なくなって来ました。

一方、国交省からは観光バスの重大事故から運行規制が強化されました。
積載量にかかわる総重量規制で、一般道を含め高速道路が定量で走れな
くなりました。

またトレーラーの通行緩和が厳しくなり、許可がなかなかとれず荷主の
要望通り走りにくくなっております。トラック川柳に“走りたいんや、
稼ぎたいんや、なあ社長・・・だけどお上が許さず”。

値引き合戦で安い運賃で運ぶために、安い賃金で過酷な過重労働を運転
手に強いりました。安全とコンプライアンスを維持するため荷主から適
正運賃を収受するよう、約款の改定が行われました。

これが運賃とは別に付帯料金を設定しなさいということです。作業、荷
待ち時間、燃料サーチャージ、高速道路料金です。

皆さんは急に約款改定が始まったイメージを持たれるかも知れませんが
以前から都度改定されています。周りへの周知と強制力がなかったため
実現しておりません。ここで少し約款改定の変遷に触れておきましょう。

昔は運賃は設定されていました。鉄鋼運賃がそうです。平成2年に1回
目の規制緩和がありました。運送業を始めるのに免許制から許可制に運
賃は事前に届出すればよくなりました。

2回目の規制緩和は平成15年に行われ、営業区域の廃止、最低台数5
台で運賃も事後届出になり、誰でもどこでも値段も含めやりたいように
やれるようになりました。結果、運送業者も4万社から6万社に急増し
競争が激化しました。

過積みと過労働で対応し、それができなくなったころに幸か不幸か軽油
価格が下がり生き延びていますが、運送品質が良くなっているわけでは
ないので安全担保できず、重大事故やいろんな社会問題が発生していま
す。

その頃、平成26年には燃料サーチャージ、有料道路使用料は運賃とは
別に追加し、付帯業務も明確に追加するように約款が制定、施行するよ
う指導が入っています。

実は五十鈴運輸も遡ること20年前、平成10年に車輌留置き料など別
途料金設定を行っていますが、時勢の流れもあり他社同様、運用がされ
て来なかったのです。

一向にらちが明かないので、昨年11月より国交省より業界の存続をか
けた収益改善を具体化する新約款の制定を実行するよう業界に指導があ
りました。

1.責任領域の明確化、積込・積み卸しは荷主責任
2.運賃と料金の区分け
3.料金の具体化、待機時間料、積込・積み卸し料、付帯作業料、など
  料金を設定し収受すること

昨年11月に設定した新約款の説明に各社をまわり、この4月より五十
鈴を中心に順次運用させていただいております。全社運用となりますと
運賃の12%くらい改善されるのですが4月実績で8%になっています。

内訳は高速道路使用料が42%、燃料サーチャージが13%、待機時間
が10%、付帯作業料が35%で、待機時間が各社の協力もあり改善が
進んでいる感じです。

燃料サーチャージと高速道路料金は、前回の約款改定で我が社はワーレ
ックスの体制作りと拡販に忙しく取り組めませんでしたが、高炉ではす
でに対応されております。

また積込・積み卸しは運転手に一切させないなど約款のルールに基づい
た対応を取られています。ここの部分は早急に理解いただき、世の中の
流れに対応していただきたく存じます。

運送収入の8%アップといえば大きな額になりますが、運送費の前年同
月比でみますと給与が5%、残業が4%、外注運送費11%、軽油16
%、車輌の入替による減価償却費30%アップしており、トータルでも
9%以上値上がりしております。新約款による料金収受にご理解をいた
だきたいと思います。

また今回は約款の話で付帯の料金の話が主ですが、経費に例えると変動
費みたいなもので状況や改善によって増減します。固定費である運賃自
体がねじ曲がっていることが本当は問題なのです。

今回はここには踏み込んでいません。品物がそこに存在し、定量積める
ことが基本であり指定された所に運ぶ、運賃自体はその機能の対価です。

重量であれ、体積量であれ100%がベースです。過積載が当たり前の
時代は1.5倍から2倍は積んでいました。値段は変わっていません。
他の運送会社はその時に交渉していると思います。黙っていてそれで競
争力があると思われては浮かばれません。

小ロットが多いため、それでも積載率は92%にしかなりませんでした。
今は71%で20%も下がっています。工場もそうですが7割操業では
食えませんね。

今、空トン補償(積載率)しないと車輌は集まりません。高炉は8割補
償をしています。しかし補償は無駄です。仕事をして対価を貰いたいの
です。20%余分に積める方法をお客さまと一緒に考えましょう。そう
すれば2割増車するのと同じですし、運転手もトラックも増やさずに済
みます。

空トン補償も待機時間料も誰も喜びません。いまだ運賃が高いとか、無
償のサービスを要求し無理難題を言うお客さまがいますが、そんな時に
は一休さんのとんち比べを思い出します。

あるお殿様が一休さんを懲らしめてやろうと屏風に描いた虎を退治しろ
と言います。一休さんは困りましたが思案の末、「わかりました。それ
ではお殿様がまず屏風から虎を追い出してください」と言ってとんち勝
負はつきました。

今回の約款改定や運賃問題はこれと同じことだと思います。皆さんが捕
まえられない虎は何か考えて下さい。「次の変わるをご一緒に!」がワ
ーレックスのキャッチフレーズです。五十鈴の虎は屏風から飛び出して
元気に走り廻っています。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.758〕は、2018年5月24日に配信い
 たします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

5月に入り、晴れた日は朝から快適な日となり、何をやるにも気力がで
てくるものです。しかしこの季節も梅雨の季節までの限られた期間とな
ります。貴重なこの期間をムリなく、ムダなく過ごしたいものですね。
さて先月から新年度がスタートし、GWも過ぎて本格的に中期や年度目
標に向けての活動に取り組まれていると思います。こういう時期こそ注
意を促し、怪我や事故に遭わないよう十分注意していきましょう。

                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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