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五十鈴メールマガジン〔No.766〕万引き家族
配信日時:2018/07/19 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2018.07.19発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.766≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆

         7月半ばの暑さのピークを迎えて

          関東でも酷暑が続いています。

          この時期の暑さ対策を怠らず

      休憩や水分補給をこまめにとっていきましょう。

      何をするにも万全な体調で臨むことが大事です。

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☆No.766 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_万引き家族
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_当事者意識を持った危機管理・リスク管理を(山田専務)
┃
┃【ワーレックスの現場から】
┃ ■_おっさんジャパン(三谷社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

         ――― 万引き家族 ―――
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

鈴木貴士です。

久し振りに映画を観てきました。何年か映画館に行っていなかったので、
休日に以前やっていたようにガラケーで映画を予約しようとすると、そ
のシステム自体が無くなっていて、パソコンやスマホに変更になってい
たので、面倒臭いので行くのをやめてしまいました。

平日、時間がちょっとあったので日比谷のTOHOシネマズに行ってみ
ると新しくなっていて、何が何だかよくわからず、案内係みたいなとこ
ろで相談すると、私の映画用のカードを検索してくれて、ポイントがた
まっていてその日まで有効だったことがわかり、運よくタダでチケット
を手に入れることができました。

しかしチケット売り場や売店も極力人件費を抑えて自動化しているのは
勉強になりますが、慣れない年寄は苦労しますね。さて空いていた時間
帯なので、ど真ん中の座席を指定し乗りこんだのですが、右隣りはアベ
ックで例によってポップコーンを音を立てて食べ、左隣は一つ空けて一
人男女の区別ができないような輩がスマホを盗み見るので気が散ってし
まい、環境の良いところで不愉快な状況になってしまいました。

しかし、映画はさすがカンヌ国際映画祭で最高賞を獲得するぐらいの作
品でしたが、これがなぜ外国で評価されたのか、外国だから評価された
のか、非常に重い、考えさせられる映画でした。

「家族」というコミュニティの最少単位と「万引き」という軽犯罪とい
うものを組み合わせ、人間の「絆」という得も言われぬ「心の繋がり」
をなんというか、日常性と非日常性を組み合わせ、さまざまな社会問題
をも考えさせる、非常に素晴らしい映画でした。

ここであらすじを語るのは無理なので感想になってしまいますが、「家
族」というものに対する人々の価値観は決して血のつながりではないと
いうことですが、でもそれが縛りになっているという現実、犯罪という
してはならないことを平気で犯す心情と裏腹な人間性とやさしさ、そし
て何より強い「絆」とはどうして育まれ強くなっていくのか、日常的な
細かい小道具を使った演出で観客にその家族の構成や過去の出来事をわ
からせていく展開は是枝監督が脚本、編集まで一人でやっているからで
きる離れ技のようなものでした。

キャストも全員充実していましたが、安藤サクラと二人の子役が何と言
っても出色でした。「盗んだのは絆でした。」という映画のキャッチコ
ピーと祖母の遺体を遺棄した後の取調室で、安藤サクラ演じる柴田信代
(母親役)が「捨てたんじゃない。拾ったんです。誰かが捨てたのを拾
ったんです。」という台詞は「盗む」「盗まれる」という概念が表裏一
体であることを思い知らされました。

そして家族の絆を強調するシーン、海水浴や打ち上げ花火の場面は心に
迫るものがありました。特に見えない打ち上げ花火を家の縁側で家族全
員音だけで楽しむ、見えない花火を見上げるカットから、画面を引くと
都会のビルの狭間に存在する取り残された小さな家であることと、そこ
で生きる複雑な関係でも家族としてその瞬間を共有する人々のありさま
がなぜか一発で理解できてしまうのです。

やがて一つの事件から常識や公共性、司法や法律によって、その疑似家
族はバラバラになっていき、その「絆」は崩壊していくのですが、その
後、ある程度落ち着いたところでのそれぞれの暮らしが映し出されます。

いままでの物語の総括のような展開でシーンは構成され、最後はこれか
ら後の彼等の人生はどうなっていくのか、希望と不安が入り混じったラ
ストシーンにつながっていくのですが、最後まで考えさせられる映画で
した。


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【執行役員が伝えたいこと】_山田専務

  ――― 当事者意識を持った危機管理・リスク管理を ―――
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毎日の朝礼で、熱中症の予防についての話題(特に猛暑日対策)がよく
出ます。

「いま自分のいる環境がどのような状態なのか」を知ることは、熱中症
予防の大切なポイントです。また、熱中症の発生には体調が大きく影響
します。自分のいる環境を知ることとあわせて自分の体を知り、体調に
敏感になりましょう。そしてお互いが相手の体調を気遣う、いつも以上
の「心配り、気配り、目配り」が大切です。

それにもまして西日本豪雨の被災地で避難所生活をされている方々や、
猛暑日が続くなか復旧作業を行っている方々の健康状態がとても心配で
す。

自然災害発生の件数が増えている今、改めて「危機管理」「リスク管理」
について考え直す機会だと思っています。

ちなみに「危機管理」とは、危機が発生した場合にその負の影響を最小
限にするとともに、いち早く危機状態からの脱出・回復を図ることが基
本となります。

そして「リスク管理」の基本は、想定されるリスクが起こらないように
そのリスクの原因となる事象の防止策を検討し、実行に移すことです。

我が社でもBCPステコミを中心に、災害時を想定した訓練等が進めら
れていますが、私自身、今回の西日本豪雨による交通の乱れによる影響
を直接受けたことで、自然災害による被害状況のニュースを「かわいそ
う」とか「大変そう」といった感情だけでなく、「もしも自分がそこに
居たらどのような行動を取るか?」といった当事者意識を持って日頃か
ら災害時のことを想定して考える、よりリアルな準備が必要だと身をも
って感じました。

日頃からいろいろなリスクを想定し、そのリスクが現実のものとなった
時、実際に被災した時の対処法をシナリオ化し、対処方法を一の手、二
の手、さらには三の手、四の手まで考えるクセをつけていれば、いざ現
実になった時、役立ちます。

実は雨足が強まった今月5日に北九州市でお客さまとの会食があり、6
日の朝一の新幹線で名古屋に戻ろうとしたら小倉駅からの交通手段が全
て止まり、8日の朝まで「衣・食・住」の緊急対応を余儀なくさせられ
ました。

現状を速やかにジャッジし、身の安全を確保することがとても重要で、
今回は宿泊場所の確保がとても優先順位の高いものとなりました。(偶
然が重なり、居合わせた東海地区での大切なお客さまの役員の方々とも
小倉駅で合流することができ、2日半の協働生活を送ることとなり、有
意義な時間でもありましたが・・・)

翌週は東北地区のお客さまを訪問する機会があり、東北地区のビジネス
マーケットの現状や見通し、自動車マーケットの動き等を確認するとと
もに、東日本大震災から7年、復旧・復興はどこまで進んでいるのかを、
震災当時の写真を見せていただきながら説明を受け、いろいろと考えさ
せられました。

前号のメルマガでも紹介されていましたが、国の公共事業投資の見直し
の必要性や、危機管理、リスク管理の重要性を肌で感じ取ることができ
ました。

自然災害のニュースは連日報道されています。最近のマスコミの報道の
仕方には問題を感じますが、一時の話題に振り回されず冷静に報道内容
を見極め、当事者意識を持って猛暑対策も含め、危機管理、リスク管理
に活かせればと考える次第です。


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【ワーレックスの現場から】_三谷社長

        ――― おっさんジャパン ―――
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今回のサッカーワールドカップはフランスが20年ぶりの二度目の優勝
を飾りましたが、日本は準々決勝に進めず残念でした。しかしながら不
要と言われたベテランの技と役割発揮で勝ち進み、日本中のファンを熱
狂させました。世の中のおっさんと呼ばれる人は溜飲を下げ、新たなモ
チベーションとなったのではないでしょうか。

過去に実績があリ変にプライドのあるプレーヤーは、会社でも同じく使
いづらいものだと思います。しかし多様性が求められる現代において、
ドングリの背比べよりは味のある個性的な人材を使いこなせたほうが、
はるかに実績が上がると思います。

私が入社したころは、また昔話で申し訳ないですがおっさんなので許し
て下さい。社員の人はプロが多く、冠付で呼ばれていました。まだ製販
分離の時代で、生産部や業務部は五十鈴スチールセンター株式会社に属
していた時代です。

例えば、寝かせの仙蔵さん。これはコイルを手で転がしバタンと倒して
寝かせ梱包にするのです。彼が辞めた後は危なくてやる人がいなくて、
フォークでもクレーンでもとれるラックを作成して、お得意先のO社さ
まやT社さまに交渉し、使い始めてもらいました。

Cフックを自在に操り、製品の仕分けから積み込みまで受け渡しなしで
行う中ヤードのサトさん。原コイルを5ラインに遅れなく供給する治部
さん。彼が定年になり若い人がやると遅くてラインが止まってしまいま
した。これは自動クレーンの開発につながりました。

本当にそうかいなと思うが物知りのブランクの辰ちゃん。月次が締まる
と休み出すが冠婚葬祭に必要な飯尾のオッチャン。

もっと凄いのが、機械を直しているのか壊しているのかわからない遊び
人の二見さん。この人は「隣の厚木基地から戦闘機で朝鮮(韓国)に行
ってきた。30分くらいで着いた」と見てきたような嘘を言っていると
思ったら工場見学に外国人を連れてきて、基地のなかで親睦ソフトボー
ルをさせてくれました。

当時は基地のなかのスポーツ設備や将校クラブの立派さに驚かされまし
た。まだ相模大塚の駅のまわりに一杯毎にお金を払って飲むショットバ
ーが残っており、ベトナム戦争後で兵隊が多くアメリカンな雰囲気が残
っていた時代です。

ともあれ非常に個性的で人の言うことを聞かない協調性の無い人ばかり
で、仕事は完璧でしたが生産性は全く効果が上がりませんでした。そし
て時代は誰がやっても効率的で同じ成果が出せるコンピューターに代わ
っていきました。

我が社でもIIDESに始まり、IBICS、ATOMとなり、受注イ
ンプット、自動板取・配車が開発され、SPCCや鉄の比重を知らなく
ても、新人でもベテランと同じ仕事ができるようになりました。

長い年月同じことをやっているとできることが当たり前になり、なぜそ
うなっているのか考えなくなったり、変化に対応できなくなり、修正・
改善・進化が止まるのです。

ワンパターン化し効率的でなくなり、時代に合わず型にはまってかえっ
て無駄が多くなります。考えれば元々おっさんがコンピューターの箱に
入っているのと同じことですから最初は良いが使いづらくなります。

例えば、調整という人間の手が加えられず相変わらず小ロットのものが
月に何回もカンバンと称され配送依頼されます。定量割れどころの話で
はありません。まるで宅急便並みです。

皆さんワーレックスが宅配便と同じ金額で全国どこでも運ぶと言ったら
喜びますか。ワーレックスはウェルカムです。良く考えてみて下さい。

ゴルフバッグ一つで2千円です。一つ10kgですから100kgで2
万円、1,000kgで20万円、鉄鋼運賃の百倍です。10トン車で
1回200万円になります。

ゴルフバッグ100個運んで20万円です。いかに小口配送が高いかお
わかりいただけると思います。だから量があれば集配センターを作り、
大型車で輸送をし小型車で配送をする投資をしても利益が出るのです。

話を戻しますが、鉄も売り方を変えねばならないように運び方も変えね
ば環境の変化に飲み込まれ、物流の世界から淘汰されていきます。今は
仕事や物そのものより仕組みを売る時代です。今回、物流のD社さまの
倉庫を見学された方は、倉庫の活用における未来や多様性を感じられた
と思います。

我が社もタイヤメーカーからタイヤを買っていません。点検や履き替え
などの管理を全て任せ、対価を支払っています。新しい仕事の仕方、働
き方、それに伴うシステムも昔からの慣習とトラウマに縛られず、変革
する勇気を持ちましょう。

五十鈴運輸時代はコイルセンターとの一連性があり、荷主の業務の効率
化のみを追求すれば良かったのですが、今は運転手の健康管理、運送会
社の健全性が求められており、多様性を持ち、かつ法的要件を満足する
仕事の仕方が要求されています。

システムにおいてもATOMの成功体験とズレを引きずらず、これから
の時代を見据え、決して良い真空管を作ることのないようにしましょう
(注)。

(注)時代はトランジスタに変わっているのに、まだより良い真空管を
   作ろうとすること。今風で言えば、デジタルになっているのにア
   ナログを勧めるといった意味のないことをすること。昔おじさん
   が教わった研修用語です。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.767〕は、2018年7月26日に配信い
 たします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

7月も半ばになり、本格的な暑いシーズンとなっていますが、来月の旧
盆が過ぎてもまだ残暑は続き、あと2ヵ月ぐらいは暑い日が続くと考え
ていかなければなりません。
そこで少し気が早いかもしれませんが、来月になれば夏季休暇が控えて
います。そこまでの期間にやらなければならないことを行動スケジュー
ルにしてしっかりと取り組んでいくことも大事ですね。
毎日猛暑が続きますが、夏バテ・熱射病・熱中症・夏風邪には十分に注
意し、朝食はきちんと食べて体調管理に気を遣っていきましょう。

                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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