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五十鈴メールマガジン〔No.796〕ひとはどんな奴についてくるか
配信日時:2019/03/07 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2019.03.07発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.796≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆

 2019年2月22日、創業者である鈴木實会長がご逝去されました。

 ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈り申し上げます。
 
 会長のご遺志を受け継ぎ、私たちはいつの時代も、どこにおいても

 世の中にとって必要な存在になれるよう、弛まぬ努力と進化を求めて

 挑戦していきましょう。

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☆No.796 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_ひとはどんな奴についてくるか
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_真のお客さまとのバリュー協創体の拡大に向けて(山田専務)
┃
┃【アイ・コミュニケーションズの現場から】
┃ ■_必要な存在になれ(臼井社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

     ――― ひとはどんな奴についてくるか ―――
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鈴木貴士です。

五十鈴グループの鈴木實会長が逝去されました。創業者である故人に対
する感情は表し切れませんが、やはり、後継者としては経営者としての
感情が父としての思いを上回ります。

会長は昭和56年の10月に経済界から、「ひとはどんな奴についてく
るか」(実践家が教えるその体験的方法)という本を出版しました。

もちろん本屋の店頭にも並びましたが、ベストセラーとはいきませんで
したがそれなりに話題になりました。今でも拠点に一冊ぐらいは残って
いるのではないでしょうか。

現在とは世の中の価値観も随分と変わっているので問題の部分もありま
すが、会長を偲んで読んでくれてもよいと思います。会長の創業からの
会社を発展させたことばかりではなく、その物の見方、考え方がよくわ
かります。

表紙カバーのそでには次のように書かれています。「小手先の技術(テ
クニック)でひとの心は掴めない」(自分をどこまでさらけ出せるかで
決まる)「誠は真に通じると思うのだが、私は自分の負い目になるよう
なことを、胸中に秘めておくことができない男である。(中略)

特約店になってから、三菱商事へ日参するようになるのだが、それは私
や五十鈴鋼材を隅々まで知っておいてもらいたいためだった。そしてま
ず第一に報告するのは、三菱に知られては都合が悪いようなことだった。
たまにはうまく隠しておいたほうがいい、と思うような問題がないわけ
ではない。こうなるまで喋ってしまったら、わが社は不利な扱いをされ
るのではないか、という心配があることもある。

しかし、自分の性分でどうせ最後まで秘密は守り切れる自信はないし、
あとでばれてみっともない思いをするよりは、多少の不利は目をつぶっ
てもいい、と何でもかんでもぶちまけた。体裁よく取り繕うということ
を一切しなかった。(中略)結果としてはこれがよかった・・・本文よ
り」

ということで、第一章「おのれを知る器量(自分を掴めない奴に成功は
ない)」第二章「運を生かす器量(運を味方にできる奴は生き残る)」
第三章「裸になれる器量(構える奴は嫌われる)」第四章「ひとを信頼
する器量(心を開く奴は愛される)」第五章「ひとを動かす器量」
(“誠”のある奴は頼られる)という構成になっています。

憲兵隊の隊長時代の話やおなじみのトイレをなぜ奇麗にするかといった
逸話も出てきて面白いのですが、最後のページに次のようなことが述べ
られています。

「私は最近、将来は支店には警備要員だけ置いて、ほかの人員は要らな
いようにしてみせる、とことあるごとに語っている。鉄鋼メーカーとエ
ンド・ユーザーの中間にあるわが社が、この両者を流通のコンピュータ
ーでオンライン化して、本社からのコンピューター指令で各支店の機械
が回り、自動的に出荷できる体制をつくる。現在はリモートコントロー
ルの段階で、支店のやっていることを、本社で集計しているだけだが、
必ず以上のような時代がくる。こさせてみせる。」

この「こさせてみせる」という決意、覚悟が会長の真骨頂で、それゆえ
真剣で怖かったのですが、今から思えば「真面目」と「真剣」の違いを
これだけわからせてくれた人はいないと思います。

今会長を知っている社員に聴くと、全員「ともかく怖かった!」と言い
ます。しかし、情が深く、失敗はその情がらみのことが多く、人情家で
した。

怒った時のあの阿修羅のような表情と一転、笑った時の童のような表情
が思い出されます。本当にお疲れさまでした。ゆっくりお休みください。
(合掌)


□■□■============================

【執行役員が伝えたいこと】_山田専務

 ――― 真のお客さまとのバリュー協創体の拡大に向けて ―――
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3月は2017-18年度の中期の締めくくりの月となり、今中期の成
果をキッチリ整理し、漏れがないよう確認作業をそれぞれの立場で責任
をもって締める必要があります。

そして、2019-20年度の次期中期、夢の実現に向けた準備を進め
る大切なタイミングとなります。

五十鈴東海を取り巻く環境、なかでも影響の大きい自動車業界において
も大きな転換期がいよいよ本格化し、今まで以上の大きな変化が起こる
と思います。

しかし、「ダントツ経営創出企業」を目指す以上、いかなる状況下にも
動じない、未来創造コミュニティをリードし新最適実現に向け行動して
いきたいと考えています。

未来基準でマーケティングを考え、ダントツのVC価値をリードし創り
上げることで、超常識につながるマーケットの新基準ができると信じ、
次期中期で収益の柱が加工や輸送ではない新たな商品開発ができればと
考えています。

そのためにも、今後 お客さまとの関係においても、何をシェアしいか
にコネクテッド化するかが大きなカギとなってくると考えています。

しかしながら一方で、少子高齢化やそれに伴う人口減少などで市場のパ
イが縮小していくなか、一度お客さまとなってもらった人をいかに一生
のお客さまにしていくかという「リレーションシップ・マーケティング」
も重要になると思います。

お客さまとの「関係作り」を主眼とし、関係を強化するリレーションシ
ップ・マーケティングも大切で、いかにして「一回のお客さまを一生の
お客さまとする」かということです。

良い会社には必ず長い付き合いのお客さまがいる。そうしたお客さまほ
ど自社に魅力を感じてくれており、結果として利益も上がっているもの
です。

企業にとって、いかに多くのお客さまを得意客⇒支持者⇒代弁者⇒パー
トナーと関係を深化させていくかが、リレーションシップ・マーケティ
ングの重要なポイントでもあります。

この中期は、今まで以上に関係を深めることができたお客さまや、今ま
でとは異なった観点で異業界・異業種を含め関係を強化してきたお客さ
まとの人脈相関図やライバル相関図といったいろいろな相関図も作り、
マーケティングを進めてきました。

キーワードCASEの4つの組合せを考えると2030年に向け、自動
車産業の利益の源泉は「車の生産・販売」から「車を通したサービス」
に移っていく可能性が高いと考えられています。 

五十鈴東海にとって将来の収益源の柱となる商品開発を行うには、次期
中期に向けリレーションシップの在り方を見極めていく力が必要で、将
来に向けた真のお客さまとのバリュー協創体の拡大に向けた活動を展開
していきます。


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【アイ・コミュニケーションズの現場から】_臼井社長

        ――― 必要な存在になれ ―――
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2月22日、鈴木会長がご逝去されました。当日は、IOC成果発表会
の終盤に入っていました。そんなことが起こっていたことを知る由もな
く、各チームの発表を通してこの2年での五十鈴の進化を感慨深く思い
ながら、いろいろなことを考えていました。

私は、五十鈴が初めて発刊した40周年社史の編纂に関わり、幾度も会
長のインタビューを行わせていただきました。なぜ、五十鈴という会社
を創業したのか、どのような想いや考え方で五十鈴を育ててきたのか、
社史編纂という機会がなければ知ることができないたくさんのお話を伺
うことができました。

会長は終始笑顔で、冗談を交えながらさまざまなエピソードを語ってく
ださいました。どのお話も興味深く、聴いているだけで楽しく充実した
時間でした。会長の記憶力の凄さにも驚かされましたが、その時々の状
況が目に浮かぶような語り口は、こちらが引き込まれてしまい時間を超
過することが多々ありました。

社史編纂の仕事そのものは大変でしたが、本当に貴重な時間だったと思
っています。そしてこの仕事機会が私のその後の仕事人生において、大
きな財産を得る機会になったことは確かでした。社史の編纂以上に人と
してどうあるべきかという価値あることをたくさん教えていただきまし
た。

戦略や人財育成、社員に対する考え方やその実践は、現在のように多く
の書物や研究情報などが少ない中で、会長ご自身がそれまでの経験を通
して培われてきた知見のもとに熟考され生まれたものでした。

ですから後に語られる数多くの功績は、前例のない中での意思決定であ
ったため、独自性があり、常に挑戦的なものが多かったのだと思います。

経営とはどうあるべきものなのか、会社そのものや人財に対する確固と
した信念が宿る五十鈴という会社が、会長から代表へと引き継がれ、そ
れらは厳しい環境にさらされても逞しく進化と挑戦を止むことがない経
営へと体系的に組織的に展開されました。

そしてOD(組織開発活動)期を経て、今のIOC活動とIVC活動が
あります。それはどちらもどのような時代にも会社も人も「必要な存在」
であり続けるための活動です。

そして、この二つ活動は五十鈴が熟考し生み出したものであり、現在多
様な成果を生み出すことを可能にしているプロセスは全員参画で創り上
げてきたものです。

会長の名語録は数多くありますが、とりわけいろいろな機会に会長が皆
に伝えていたことが「必要な存在になれ」という言葉でした。本当に必
要な存在になれば、景気が良かろうと悪かろうと会社はなくならない、
人材も本当に必要な人材は景気や会社の業績に関係なく、常に求められ
ている。

必要な存在になるためには、自らが進化するしかなく、いろいろな言い
訳をしても何の解決にもならない。だから努力すること・勇気をもって
挑戦することのDNAが今の私たちの中にも根付いているから今がある
のだと思います。

本当に感謝の気持ちでいっぱいです。感謝の気持ちをGVC~未来協創
企業になることで、しっかりリレーできるように応えていきたいと思い
ます。

心からご冥福をお祈り申し上げます。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.797〕は、2019年3月14日に配信い
 たします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

五十鈴グループの創業者鈴木会長のご逝去の報に接し、あらためて会長
の残された足跡に触れる多くの機会があることに気づきます。
これからまさに春の新人研修の時期になりますが、五十鈴では新入社員
や若手の教育では、現在でも会長の書籍や語録から多くの教えや学びを
得ています。仕事や人生においての大切な物の見方、考え方を我々は教
わってきたのです。
私たちはこれからもこの大切な教えを次代に引き継いでいくことを誓い、
会長の安らかなるご冥福をお祈り申し上げるとともに、さらなる成長を
めざしていきたいと思います。
                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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