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五十鈴メールマガジン〔No.802〕紙幣は借用書
配信日時:2019/04/18 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2019.04.18発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.802≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆

        先週までは冬に逆戻りしたかのように

            寒い日がありましたが、

        今週は春らしい暖かな日が続いています。

        温暖な時期の新年度の始まりとともに

      本年度のキックオフをして臨んでいきましょう。

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☆No.802 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_紙幣は借用書
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_初心にかえる(老田常務)
┃
┃【ワーレックスの現場から】
┃ ■_プロから学んだこと(三谷社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

         ――― 紙幣は借用書 ―――
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

鈴木貴士です。

新紙幣が発表され、渋沢栄一や津田梅子、北里柴三郎ら人物はいろいろ
解説されていますが、そもそも紙幣とは何でしょうか? お金ですね。
貨幣とも言いますが、紙幣と鋳貨(現金通貨)と預金が貨幣ですね。

そして紙幣は日本銀行券というのが正式名称ですね。すなわち、日本銀
行の借用書です。それに対して、鋳貨は国が発行していて、硬貨とも言
います。こちらは国が直接発行しているもので、政府が発行する硬貨は
流通額のほとんどが、一般会計において歳入に組み入れられています。

すなわちバランスシートの貸方に「政府の負債」として貨幣が計上され
ているわけではないのです。本来お金とは「債務と債権の記録」にすぎ
ないのです。

しかし、硬貨の誕生は「硬貨を鋳造する存在」である政府に対し、債務
にならない形でお金を創ることができるのです。

発行された硬貨は、鋳造コストを除くとそのまま政府の収益に組み込ま
れます。政府はお金を発行することで利益を得ることができます。これ
を「通貨発行益」(シニョリッジ)と呼びます。日本のコインに日本国
とかかれているのはそういうことなのですね。

因みに各硬貨のシニョリッジは、一円玉▲13円、五円玉は1円、十円
玉は▲32円、五十円玉は30円、百円玉は27円、五百円玉は457
円だそうです。さて、お金に話を戻しましょう。

「お金の条件」は、〇債務と債権の記録 〇通貨単位が明確 〇譲渡性
がある 〇担保性がある、ということになります。ですから小切手や約
束手形もお金と呼べますが、一番多いのは銀行預金でしょう。

銀行預金は銀行の債務であり、我々の債権になります。そして、金本位
制でなくなった現代ではお金の担保は究極的にはその国の「経済力」に
なるのですが、もう少し詳しく言うと、その国の国民が保有するモノや
サービスを生産する力、ということになります。

「お金」については説明が難しいので止めておきますが、どうしても、
金属主義で兌換紙幣の発想から抜けきれないので、お金そのものに価値
があると思い込んでしまうのですね。

表券主義、債権と債務の記録、データであると言われてもピンとこない
で、やたら紙幣に価値があると思ってしまいますが、日本銀行の借用書
でしかないのです。そして、紙幣で流通しているお金は百兆円ぐらいの
ものです。

それでは、国の借金一千兆円というのはどこにあるのでしょうか? 日
銀当座預金とか、国債発行とかのことがわからなければ、金融緩和のこ
とや政府の負債のこと、そこから生まれたプライマリーバランスのこと
もわかりませんね。

お金を刷ると簡単に言いますが、刷ったところでそれは即お金にはなり
ません。債務を負わなければならないのです。日銀が銀行から国債を買
って初めてお金が発行され、その借用書が紙幣となって世の中に流通さ
れるということで、お札には日本銀行券と書かれており、上述したよう
にコインは直接政府から日銀を通して発行されるので、「日本国」と書
かれているわけですね。

物々交換の発展形として、交換時に利便性が高い商品として「お金」が
誕生したというアリストテレスやアダム・スミスの説は間違いだったの
です。

そして、お金を払う行為は、基本的には「自らの債務を弁済する行為」
に該当し、一万円札は、日本国家が「債務と債権の記録」として強制通
用することを認めた紙片という定義なのです。「お金」って難しいです
ね。


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【執行役員が伝えたいこと】_老田常務

         ――― 初心にかえる ―――
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日中の最高気温が20度を超えるようになり、桜が一斉に散り始め、葉
桜に変化してきました。桜が一斉に散る理由について調べてみたところ、
全国的に植えられている桜の中で、8割近くが代表的な桜の品種である
「ソメイヨシノ(染井吉野)」であり、このソメイヨシノに起因すると
のことです。

ソメイヨシノは江戸時代に染井村(現在の東京都豊島区駒込)の植木職
人により作り出されたもので、種を実らせることが殆どなく、接ぎ木な
どの人の手を介する方法でしか殖やせません。限られた原木から人によ
って作られた同じ遺伝子情報を持つ“クローン”であるとのことです。

ですから、ソメイヨシノは同じ地域で気温の条件などが揃えば、一斉に
咲き始め、満開となり、短期間で一斉に散っていくのです。そういった
桜の儚さに心を惹かれる日本人も多いと思いますが、ソメイヨシノが実
は人が作ったクローン植物であるというのは意外でした。

さて五十鈴グループに4月から43名の新入社員が入社し、約3週間が
経ちました。新入社員の方は、配属された各組織でインストラクターは
じめ先輩社員から、業務に必要な知識、会社のルール、作業手順等を学
んでいる真最中だと思います。

先輩から教わったことを覚えていくのは勿論ですが、わからないことや
疑問に思ったことは放置せず、積極的に尋ねるようにしてください。な
ぜそのような会社のルールが存在し、守らなければならないのか、自分
の業務は誰に必要とされ、何のために行っているのか、業務の全体像を
十分に把握した上で、自分に与えられた業務の中身を追求し、深掘りし
ていくことが重要です。視野を広く持ち、業務の深掘りを継続的に積み
重ねていくことが付加価値の創造につながります。

会社に入ると、幅広い年齢層の方々、多様な考えを持った人々と一緒に
仕事をしていくこととなります。自分の意見をしっかり持ち、受け身で
はなく、積極的にコミュニケーションを取り、相互理解を深めるように
してください。

これから業務を習得していくと、自分なりの考えを持ち、提案、行動し
たいことが出てくると思います。皆さんからの指摘や提案が先輩や上司
の“気づき”につながり、組織としての改善に結びつくこともあるので、
怒られるのを恐れず、勇気を持って、実践してください。

誰でもいきなりうまくはできません。試行錯誤を重ねることで、自分の
実力は上がっていきます。仕事に誠実に向き合い、一歩一歩、努力を積
み重ねていくことが大切です。

先輩や上司、社外のビジネスパートナーは皆さんの仕事振りを見ていま
す。その過程から生まれる信頼関係の構築が新たなビジネスチャンスを
生むことになります。

新入社員を受け入れる側の先輩社員は、いかにいち早く新人を課題解決
に向け、主体的に考え行動し、価値創造に貢献できる社員に育てられる
かが、目標の達成や組織としての成長への重要なポイントであるという
自覚を持って、新入社員と向き合い、取り組んでください。


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【ワーレックスの現場から】_三谷社長

       ――― プロから学んだこと ―――
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4月も中旬となり新入社員も入り、IOCキックオフや拠点社員総会へ
の準備が始まっていて会社も社員も活気づいていることと思います。新
入社員の皆さんには新元号令和に習って、大きく花開いていただきたい
ものです。

スポーツの世界でも春になり野球やゴルフも始まり、国内外での活躍も
聞こえてくる今日このごろです。特に若い人の活躍には昭和の人間にと
っては想定外の新化、突然変異ではないかと思われるくらい、10代、
20代の人がいきなりいろんな分野で世界のトップになり、昔では考え
られないことで時代は変わったなと驚くばかりです。

我々一般人は成功者の話を見聞きし、なるほどと思い参考にしようとは
思いますが実行はせずそのうち忘れてしまいます。また、生い立ちから
考えてハナから無理だと考えてしまうのではないでしょうか。しかし、
小さなことでも自分が体感すればそれが思考の原点になったりして、い
ずれは花咲き実となって成果が出てくると私は考えています。

子供の時に有名選手にサインやボールをもらって大きくなったらそうな
りたいと夢みるのと同じで、現実に起こったことが大事であり、ゴルフ
やクラブ活動、サークルがよいのも一定の時間、空間を共有でき、同じ
釜の飯を食ったということで理解が得やすいからだと思います。そう言
う意味でも研修、実習は大事だと思います。

私事で恐縮ですが30代から40年近くゴルフをしているとプロと回ら
せてもらうことが何回かありました。小山五十鈴の時代にはお客さまの
H製作所さまがシニアプロの面倒を見ておられ、協力会社の皆さんはコ
ンペに参加させられていました。

そのなかで杉本英世プロと回ってたまにオーバードライブすると、「君
のスイングは業界では通用しない」と言われました。私は思わず「鉄鋼
業界の人間です」と言いそうになりましたがやめました。

プロはゴルフ番組を持っていて、ゲストをラウンドレッスンするのです
が男性にはダメ出しが厳しく、女性には優しくわかりやすく、教えにメ
リハリがあって面白い番組でした。

基本ができていないと大成しないよ、と言われているのがプロの性格か
らわかっていました。昔の人なので口は悪いが勉強になりました。ロン
グでミスしたら恥ずかしいので第2打を刻もうとしたら、後4打もある
のにせこいことするな、狙ってチャンスを広げろ、失敗しても逆にリカ
バリーのチャンスがある、これは後の経営に役立っています。アクセル
を吹かすときにブレーキを踏む愚か者、というのも研修で習いました。

プロは伊豆の漁師の息子で、子供のころ広い海の中で漁場を覚えるのに
箱根山の山目で確認したそうです。山目とは山と山の合わさり目のこと
です。置場管理のXYZの座標軸みたいなものですね。

仕事にも自分の実力がレベルに達するのと機が熟すタイミングの二つが
合致することが必要で、なんでもやれば良いというものではありません。
この第2打と山目の話は新しいことに取り組むときには必ず思い出し肝
に銘じています。

また、トラック協会のコンペでは男子プロと回らせてもらいました。兄
弟二人ともプロで兄のほうは見切りをつけ社業を継いでいましたが、そ
れでも飛距離やテクニック、スコアは桁外れで感心するより笑いがでて
くるほどです。

ドライバーは300ヤード以上飛ばし、100ヤード近く離されます。
60ヤードのバンカーショットをピッチングでピタッと寄せてきます。
スコアはレギュラーだと軽く68で回ってきます。

タイヤメーカーさまのコンペでは、専属女子プロ(まだ名もない)と回
りましたが、ドライバー、ウッド、アイアン、同じ打ち方で同じ球筋、
同じ所にキチッと打ってきます。どちらもパターは丁寧で慎重に打ちま
す。私たちはOKに慣れていますが、1打の重みを嫌というほど体験し
ているのでしょう。

昔、お殿さまが忍者を呼び「何か面白い芸を見せろ」と言ったら、敷居
の上を静々と歩きました。何が面白いのだと聞くと「私は天守閣の外で
も同じことができます」と答えたそうです。

景気が良いの悪いの、お客さまや社員がどうのこうのと言わず、どんな
環境におかれても平然と仕事ができるプロフェショナルになりたいもの
です。

最後に、本当に凄いプロとは喧嘩をしないように気をつけねば、勝てぬ
戦はしないように、この業界は一部の怪物企業と歴史ある老舗が仕切っ
ているので、ある意味ニッチで利便性、独創性を生かして90%以上占
めている中小運送業のトップランナーになり、未来LOGのあり姿が実
現できればと夢見ています。

昔はドライバーが花形職種でした。「夢再び」を合言葉に自考、自主、
自立で諦めずプロを見習って私たちの未来を開拓していきましょう。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.803〕は、2019年4月25日に配信い
 たします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

普段目前の仕事や業務に追われることが多いと、常日頃から本来の目標
を振り返る機会はとりづらいかもしれませんが、それでも目標を見て成
長につなげることが大切です。
新年度になり、五十鈴ではIOCキックオフや個人のキャリアマップ設
定などの時期になりました。職場の経営方針や年度目標を理解したうえ
で、自己の目標に落とし込み取り組んでいくことが何よりも大事ですね。
春という最適な気候のこの時期だからこそ、今後の自分の成長を見据え
てしっかりと取り組んでいきたいものです。
                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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