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五十鈴メールマガジン〔No.479〕金比羅さんの御利益
配信日時:2013/09/27 10:35
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2012.09.06発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.479≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆□◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆□◆
 ◆                            ◆

            一冊の本が人生に

         大きな影響を及ぼしたという経験

            皆さんはありますか。

      限りある人生の中でそのような本に出会うために

       本を読むのも一つの楽しみ方かもしれません。
       

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☆No.479 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_金比羅さんの御利益
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_防災・減災・息災(岩織常務)
┃
┃【アイ・ティー・シーの現場から】
┃ ■_仕事負けしない(川合社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

        ――― 金比羅さんの御利益 ―――
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鈴木貴士です。

先週は金比羅さんに御礼参りをした話を書きましたが、実はその続きが
あるのです。

私は四国というと土地勘が無く、土佐の高知は別として、香川県も愛媛
県も同じような所と思っていたので、金比羅さんに行ったついでにどう
しても「伊丹十三記念館」に行きたいと思っていました。

しかし、実は香川の高松と愛媛の松山はかなり遠かったのですね。とも
かく、皆にも付き合ってもらい愛媛県松山市にある「伊丹十三記念館」
に念願叶って行くことができました。

伊丹さんと私はなんというか切っても切れないという関係なのですね。
中学生の時に従兄弟のすみちゃんが、「ヨーロッパ退屈日記」という本
を私にくれました。これが衝撃でした。全てのことに対して、「これは
こういうものだ!」という厳格で本格的なことが書かれていたからです。
私はスポンジが水を吸収するがごとく、それを読み愛しました。

あのニコラス・レイ監督の「北京の55日」で、チャールトン・へスト
ンやデヴィッド・ニーヴンと共演し、日本の柴中佐の役を堂々と演じた
あの役者がその撮影などで過ごしたヨーロッパ生活の日記が本になった
のです。

彼は映画監督の長男として京都に生まれ、戦時中には何でも英才教育を
受けたと聞きましたが、その博学なこと。映画はもちろんのことファッ
ション、料理、音楽、語学、車、小物に至るまで、何から何まで本格的
に知っていました。

ですから、私は「ジャギュア」や「アーティショー」や「アル・デンテ」
「ダンヒル」「エルメス」「シャルル・ジュールダン」「三ツ星レスト
ラン」等の言葉を中学生の頃から知ることができたのです。

その上、彼は商業デザイナーもやっていたので絵がうまいというよりも
巧みで、それもその本の中で描かれていました。私がこのように物を書
くのが好きになったのも伊丹さんのお陰です。

その後、「ロード・ジム」という映画で、ピーター・オトゥールと共演
したあと、名前を一三から十三に改名します。そして、さらに私を虜に
する「女たちよ!」というエッセイが昭和43年に発行され、エッセイ
ストとして、不動の地位を築き、その後続けざまに書いていくのですが、
私はその頃から、この人はいずれ映画監督になるなと思っていました。
私自身が映画監督になりたいという思いもあったからでしょうか。

その後、伊丹さんは「遠くへ行きたい」等のドキュメンタリーやCM撮
影など、テレビの人となり名作を次々に出していきます。遂に夫人であ
る、宮本信子さんの父親の葬儀をきっかけに「お葬式」という映画を製
作し、大ヒットさせます。

13年間の間に10本の映画で、殆ど宮本信子を主役に制作し、「マル
サの女」「あげまん」等の宮本信子を中心に描いた作品や民事暴力を取
り上げた「ミンボーの女」では、自らが暴力団に襲われ負傷しますが、
気丈にもその時の経験を活かした「マルタイの女」を発表した後、自ら
の命を絶ちます。

私は落ち込み、それ以来、伊丹さんからなんとなく遠ざかっていました
が、今回の記念館訪問で全てが呼び戻されました。私の原点というべき
「伊丹十三」という人の全てをもう一度知るべく、DVDや本を貪って
いる今日この頃です。

それも、これも金比羅さんのお陰です。ありがたい! ありがたい!


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【執行役員が伝えたいこと】_岩織常務

        ――― 防災・減災・息災 ―――
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夏休みの終わりに、偶然ですが「防災の日」に高校3年生の次男と一緒
に東北ボランティアツアーに参加しました。今回は私からのメッセージ
は置いておいて、その体験をそのまま皆さんに伝えたいと思います。少
し長くなりますが、読んで頂いて皆さん夫々の東日本大震災への思いを
振り返ってみて頂ければと思います。

先週末金曜日に夜行バスで陸前高田に向かいました。翌朝5時半頃に道
の駅で着替え、ベンチに座って朝食を摂りボランティアセンターへ。途
中の気仙沼港の辺りでは瓦礫は片付いていましたが、車窓から道の両側
に見えるのは建物の基礎だけ。大きな船が一隻、道の脇に残っていまし
た。

その後、陸前高田に。市街に入る手前に「奇跡の一本松」がありました。
7万本の松原のたった1本。「高田の松原」という地名を示す道路標示
があって、なんとも言えない悲しみが込み上げました。

陸前高田市内も瓦礫は殆ど片付いていましたが、学校やスーパー、市役
所などは14メートルの津波に勝てず無惨な姿。5階の窓だけ割れずに
残っている集合住宅、海岸近くには地盤沈下で沈む野球場、普通なら避
難場所だったスポーツセンターは、地震当時400人の市民が避難して
いて、津波に飲み込まれて皆亡くなってしまったそうです。

一面に雑草が繁り田舎の畑の中を走っているような感じで、何も知らず
に車で走ったら、ここに町があったなんて思えない光景でした。

ボランティア活動は、田んぼの草刈りとその下に津波で泥に埋もれてし
まった側溝の泥出し。場所は一面雑草。もとは田んぼだったといわれる
とそう見えますが、海から奥に入ったところにあり、津波がここまで押
し寄せて来たなんて思えませんでした。

その場所から緩やかに道を上った右手に中学校がありました。田んぼか
らは高いところにありますが、体育館の壁が津波で損壊したままの姿。
左手の小学校のプールのフェンスはなぎ倒されたまま。でもどちらも校
舎は無事だったようです。中学校のグラウンドは土を盛って整地したみ
たいで、生徒が野球の練習をしていてホッとした穏やかな気持ちになり
ました。

作業は鎌を持って草刈り。刈った草を熊手で集める。スコップで側溝の
泥を掘る。取った泥を袋に入れて土嚢を作る。土嚢は、雨などで側溝に
泥が流れ込まないように復活した側溝の両側に積む。

気温が30度前後の暑い中での作業ですので、熱中症にならないように
20分作業し、給水と休憩を入れ、これを繰り返しての作業でした。ほ
んの20~30メートルの長さなので、本当に被災地の全てを元に戻そ
うとするなら一体どれくらいの時間がかかるのだろうかと思ったら、気
が遠くなってしまいそうでした。

翌日は石巻。地元の方のガイドで被災地の視察。「全壊地域」に行くと、
元サッカーグラウンドなど広いところは瓦礫や壊れた自動車の山。市内
は整理されていますが撤去した瓦礫はまだまだ未処分のまま。石巻の瓦
礫は300万トン強で、これまでの市の年間のゴミが6万トンなので、
瓦礫の量は“50年分”だそうです。

全壊地域の様子は陸前高田と同じで、ぽつりぽつりと壊れたままの家が
ありましたが、目の前に広がる光景は見渡す限りの広大な野原のようで
した。石巻港は日本製紙他の産業や大きな漁港があるので陸前高田とは
また違った感じですが、日本製紙はつい数日前の8月末にようやく震災
前の稼動に戻ったそうです。

漁港の辺りは70センチ地盤沈下して船がつけないのでその分岸壁を高
くしたそうです。水産加工工場も壊れたまま再開できないところも多か
ったです。100年ほどの歴史のある小学校も校舎が津波と火災で被災
し、見た目はまるで空襲で壊れたビルのようでした。ここに子どもたち
が戻って勉強ができるかどうかは未定だそうですが、小学校の前で子ど
もたちが野球の練習をしているのが見えて、涙が出てしまいました。

ガイドをしてくれた地元の方が最後にこう言いました。「私たちは『石
巻には来ないで』とは決して言いません。1年後、3年後、5年後に是
非また来て頂いて、復興が進んだ石巻の町を見て欲しいから」と。

2日間で目の当たりにした被災地の現実の姿から、あらためて東日本大
震災の地震、津波や火災の被害の大きさを知りました。私たちに突然襲
いかかってくる地震の予知は困難ですが、私たちは出来る限りの“防災”
策を講じ、ひとたび発生した時に少しでも“減災”が出来ればと思いま
す。

皆さんの“息災”をお祈りします。


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【アイ・ティー・シーの現場から】_川合社長

        ――― 仕事負けしない ―――
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9月に入り、朝晩は涼しく感じるようになりましたが、日中はまだ残暑
が厳しい状況です。工場内はまだ暑い日が続くと思いますが、安全作業
を徹底していきましょう。

9月はIOC活動の半期の発表会があり、ITCでは各チームで活動の
整理や振り返り、目標に対しての進捗確認を行っています。お蔭様で仕
事の方も様々な関係者から多様なご依頼を頂き、日々忙しく毎日を過ご
させて頂いております。

限られた人員の中で仕事が増えてくると、当然ですが一人ひとりのボリ
ュームが増えてきます。普通は「大変だー」といって、なんとか処理し
ていこうというように考えがちになるのではないかと思いますが、ウチ
の社員は皆仕事が出来るという有難味を感じながら仕事に取り組んでく
れており、感謝しています。

仕事が多くなるともう少し楽にならないかと思い、仕事が少なくなると
もう少し仕事がないかと思うのが個人的な感情ではないかと思います。
私も工場で勤務していた頃、仕事が少なくなると機械のペンキ塗りや草
むしり、スキットバラシなどを行いましたが、そのうちに何もすること
がないような状況も経験しました。

本来の自分の行うべき仕事がないのは非常に辛いものです。直近もリー
マン・ショック後や震災後には仕事が少なくなる経験を多くの方がされ
たと思います。そういう意味では仕事をさせて頂ける有難味というのが
良く分かったのではないでしょうか。

「仕事が人を成長させる」というのは多くの方の考えであり、私もそう
思っています。しかし、処理的に仕事を終わらせていては、その成長の
スピードに差が出てくるので、全ての仕事を機会と捉えて真剣に取り組
むことが重要であろうと思います。

仕事をさせて頂ける「有難味」を感じ、仕事を「自己成長の機会」と捉
えれば、五十鈴グループの価値観にもあるように「元気に笑顔で素直に
毎日を暮らす」ということが実践できるのではないかと思います。IO
Cの発表会も近づき、まだまだ暑い日が続きますが、仕事負けしない強
靭な気持ちで世界に通用するグローバル・バリューセンターを目指しま
しょう。


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 ◇◇◇NEW!今週の五十鈴グループホームページ更新情報◇◇◇ 
――――――――――――――――――――――――――――――――
今週、新たに五十鈴グループホームページに掲載しましたニュース記事
は以下の内容です。ぜひご確認ください。 

◆ニュースリリース 

2012.9.5 青梅サービスセンターが、多摩川1万人清掃大会に参加
          →http://www.isz.co.jp/news/2012/0905_000137.html



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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.480〕は、2012年9月13日に配信い
 たします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

最近「計画的な偶然性」というキャリアに関する一つの理論に出会いま
した。自分の人生(キャリア)において偶然に起きてしまう出来事を偶
然のままで終わらせず、自分の糧とするように行動してみるというもの
です。今回の代表の主目的は御礼参りだったのですが、偶然に行きたか
った場所の近くを通ったので訪れてみた行動は、これまでの伊丹さんと
の関係を思い出す出来事だったのではないでしょうか。計画的な偶然性
の行動が意外にも身の回りで起こっていることに気づかされました。

                      (編集室/渡邉 健)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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