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五十鈴メールマガジン〔No.884〕火事場泥棒
配信日時:2020/12/17 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2020.12.17発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.884≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆

     GoToトラベルキャンペーンの見直しが発表され、

             今年の年末年始は

        例年とは趣の異なる年となりそうです。

      我々一人ひとりが新型コロナへの対策を怠らず、

    まずはこの冬をしっかりと乗り越えなければなりません。

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☆No.884 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_火事場泥棒
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_慣れすぎ(鈴木副社長)
┃
┃【ベル・インフォ・テックの現場から】
┃ ■_令和2年から3年へ(山室社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

          ――― 火事場泥棒 ―――
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鈴木貴士です。

今年はコロナ禍で振り回された一年でしたが、この期に及んで火事場泥
棒のようなことをしている輩がいるのは腹立たしいことです。

消毒用アルコールの度数を下げたり、改ざんしたり、一番ひどいのは水
のようなものしか入っていなかったとか、これって十分犯罪ですよね。

初めのころのマスクや日用品の値上がりもそうでしたが、混乱に乗じて
自分の利益を不当に得ようとする、地獄の沙汰も金次第で、金さえ出せ
ば手に入るというのは良くないですよね。

もっと高度になってくると「ショック・ドクトリン」と言って、アメリ
カのグローバル企業による「惨事便乗型資本主義」というものがありま
す。人々が惨事により、茫然自失になっているときに、それにかこつけ
て大投資をおこない、ビジネスで大儲けをすることです。

2007年にクラインという女性が書いた本で、彼女はケインズ主義に
反して「真の変革は、危機状況によってのみ可能となる」と述べ、徹底
した市場原理主義を主張した経済学のシカゴ会派のミルトン・フリード
マンを批判し、こうした主張を「ショック・ドクトリン」と呼び、現代
の最も危険な思想とみなしています。

今回のコロナ禍では逆に、市場原理主義の影響で地方や医療、保健所な
どの公共事業が合理化しすぎていたことがわかりましたが、今後、経済
が疲弊し、さまざまな問題がでてくると、財政問題を後ろ盾に効率的な
公共投資や新しいビジネスが台頭してくるでしょう。

その時に利益ではなく公共の福祉、「経世済民」的な思想で物事が進め
ばいいのですが、今回の政府の様子を見ても、地方や弱者への風当たり
が強いものになりそうです。

諮問会議のアトキンソン氏らは、「日本の中小企業は守られすぎている
ので、生産性が低く、M&Aなどを推奨しその数を半分にし、国際競争
力があるものにしよう」と提案しているのですが、日本の企業の99%
をしめる中小企業は確かに生産性が低いのですが、それはデフレだから
で大企業でも生産性は低いのです。

大企業と中小企業とでは大企業のほうが生産性は高いのですが、日本の
文化も含め、特に地方の中小企業潰しをするのはいかがなものかと思い
ます。

GoToトラベルをみても当然ですが、大手の旅行会社やホテル、輸送
会社、ネットビジネスが潤い、所謂中小企業に対する優遇はないのです。

だから自助努力すべきということですが、庶民はいつも行けない高級旅
館やホテルを割安で行ける場所を選び、もともと安い料金の旅館やレス
トランでは使わないのです。

ですから打撃を受けた中小、弱小なところでは直接的な補償が一番いい
のですが、政府は消費税の減税と直接的な補償はどうしてもやりたくな
い、お金は使いたくないということですね。

指定感染症から外さないのも、PCR検査を増やさないのも、結局緊縮
財政だからです。医療費が増え、検査料金も負担しなければならない。
さらに隔離場所も確保しなければならなくなるので、地方自治体は大変
です。国がもっと大きい政策で地方や医療施設、エッセンシャルワーカ
ーに直接予算を振り向ければ事態は今よりは良くなっていたと思います。

民間はネットビジネスをはじめさまざまな知恵を使い、新しいビジネス
を展開していますが、それが火事場泥棒にならないことと、解釈を大き
く変えられて医療保険制度や地方創生がショック・ドクトリンにならな
いことを注視していかなくてはなりません。


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【執行役員が伝えたいこと】_鈴木副社長

          ――― 慣れすぎ ―――
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コロナ第3波の中、景気はゆるやかに拡大しているとみる企業が、5割
近くになっています。確かに我々も、売上増、収益改善と数値上でその
実感が得られています。まさに、経済活動の戻りを意識した動きになっ
ています。

しかし、第1波より第3波のほうが、新規感染者数は10倍に跳ね上が
っているのに、第1波時の警鐘、対策、国民の身構え感がないのが不思
議でしたが、11月下旬になってようやく第1波時と同様の措置が取ら
れるようになり、ニュースでは尾身さんがGoTo中止を提言し、14
日には、全国一律停止を政府は発表しました。

人の移動は減ったところもあれば、増えたところもあり、経済優先とい
う方向性が暗黙のうちに多数を占めていると同時に、第1波、第2波を
越えた「慣れ」の蔓延が第3波の中に潜んでいると思われます。

慣れることは大事ですが、慣れすぎてしまって、今の状況が以前と違う
ことを認識していないと、悪い結果に陥る可能性が高いし、対策の仕方
を変えることが必要です。不可抗力の部分はありますが、可能な限り自
己責任の認識(家族を含め)をもって対処していってほしいです。

前述した通り、景況感は改善しています。しかし、6~8月の60%稼
働状態に慣れすぎてしまっているので、前年比90%稼働に現在はなっ
ていても、身体や感覚が元に戻りにくいことを認識できていません。

つまり以前だと難なくこなしていたこと、仕事量がとても多く感じてし
まう感覚になっていないでしょうか。

また、みんなと相談しながら仕事に取り組むことがふつうだったものが、
在宅勤務、テレワーク、有給取得等で、個人主義的雰囲気、規範になっ
てしまい、コミュニケーションの円滑性が失われていないでしょうか。

在宅、テレワーク勤務による個人成果と、常勤における組織貢献を、新
常態として方法を変えながらバランスよく取っていくことを考えていき
ましょう。

今まで果たしていた組織貢献を忘れずに、新たな貢献の仕方をみんなと
考えましょう。コロナ以前よりも心の距離が遠くなった、と感じている
毎日です。


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【ベル・インフォ・テックの現場から】_山室社長

        ――― 令和2年から3年へ ―――
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令和2年も、あと半月で大晦日を迎えようとしていますが、この一年に
起こった出来事で印象に残ったことは、世界的には中国発の新型コロナ
ウイルス蔓延に始まって、今でも拡大基調で収まっていない状況下で、
世界経済でも大きな打撃を受けました。

国内でも新型コロナウイルスの影響で、各スポーツ大会の中止や東京オ
リンピック・パラリンピック競技大会の開催が1年延期になったり、非
常事態宣言が発せられ、居酒屋等の営業時間が制限され、現在では第3
波によって、GoToトラベルが全国一斉に一時停止になるなど経済的
な大打撃につながっています。この影響は、五十鈴グループにも降りか
かり、スチールサービス(SS)部門の売上の激減がありました。

そんな中で光明としては、アメリカ・イギリス・ロシアなど、新型コロ
ナウイルスワクチンの承認申請が上がり、ロシア・イギリスでは認可さ
れ、接種が始まりましたが、日本の接種開始時期や特効薬の開発等、こ
れからはどうなっていくのでしょうか。

一方で、働き方改革が提唱されていてもなかなか進まなかったものが、
このコロナ禍で国内では在宅勤務が推奨され、ICT技術を用いたテレ
ワーク化が進みました。

好むと好まざるとにかかわらず、働き方改革が推進され、五十鈴グルー
プでもリモートワークのための対応が進み、Teams・ZOOMなど
を活用したリモート会議・コミュニケーション(チャット)が定常化さ
れ、ユニバーサルコネクトを使ったSS業務のリモート対応(基幹シス
テム等)により、在宅勤務が可能になりました。

また、BITでも五十鈴グループの在宅勤務やDX化対応、SSを中心
としたDX推進サポート、ワーレックスの基幹システム(AIR)開発
プロジェクト、BIT新人2人へのリモート教育の模索、ICT人財育
成プログラム等、新たなソリューションの芽が出てきました。

さて、今年は「庚子(かのえね)年」で、一言で表すと、「変化が多い
年」になると言われ、心に影を差すような変化があれば、物事が一気に
進む劇的な変化もある年でした。まさに世界がコロナウイルス蔓延やア
メリカ大統領選挙、オリ・パラ延期、安倍首相引退等、さまざまな変化
がありましたね。

2021年は「辛丑(かのとうし)年」、どんな年になるでしょうか。
昔から丑年は、「我慢(耐える)」「これから発展する前触れ(芽が出
る)」と言われています。

過去には1961年、アメリカ大統領にケネディ氏が就任、人類初の宇
宙飛行としてガガーリン飛行士が地球一周。1973年、オイル・ショ
ック、大手コンビニエンスストアが1号店を出店。1997年、世界初
となるハイブリット車プリウスが発売。2009年、日本では自民党か
ら民主党への政権交代など革新的な出来事がありました。

2020年は、新型コロナウイルス・パンデミックによって世界中が多
くの困難に見舞われました。2021年は皆でコロナを克服し、その中
から数々のイノベーションが生まれ、希望に満ちた年になると良いです
ね。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.885〕は、2020年12月24日に配信
 いたします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

12月も後半に入り、寒さが本格的になってきました。北海道や日本海
側では大雪が降り、東京でも冷え込みが厳しくなってきました。
そんななかで政府はGoToキャンペーンを見直す発表をしましたが、
それによって新型コロナに慣れてしまった我々にあらためて警鐘を鳴ら
すことになるのではないでしょうか。
新型コロナウイルスを「正しく恐れる」という基本に立ち返って、継続
して感染症対策に取り組んでいかなければなりません。

                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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