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五十鈴メールマガジン〔No.892〕天災は忘れた頃にやって来る
配信日時:2021/02/18 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2021.02.18発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.892≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆

           来月で東日本大震災から

            丸十年を迎えますが、

     先週末、東北地方に震度6強の地震が発生しました。

      被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

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☆No.892 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【代表メッセージ】
┃ ■_天災は忘れた頃にやって来る
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_これまでの歩んで来た道~その6(藤原専務)
┃
┃【ベル・インフォ・テックの現場から】
┃ ■_節分とは(山室社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【代表メッセージ】

      ――― 天災は忘れた頃にやって来る ―――
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鈴木貴士です。

13日土曜日午後11時ごろに、東北地方を中心に大きな地震がありま
した。東京でもかなり揺れて、私は床に就いていたのですが、うつらう
つらしているときに揺れて、初めは自分が脳梗塞でも起こしたかと思い
ましたが、縦横と結構な揺れが長い時間続きました。

会社の安否確認メールも届いたのですが、うまく取り込めず途方に暮れ
てしまいました。回線が込み合っていたのかつながるまで時間がかかっ
てしまいました。

その間、スマホのメールのアプリをいろいろ操作してしまい、おかしな
ことになり、メールがすべて消えてしまいました。本当にスマホが駆使
できないと困りますね。

何でもかんでも、スマホでできる時代になり、特定の人には非常に便利
でしょうが、私のような不得手な人間にとっては不安で仕方がありませ
ん。

不安と言えば天災は本当に怖い。10年前、本社を岸本ビルに移した年
に東日本大震災がありました。あれは3月11日で、移転は5月でした。

4月が私の誕生日で、還暦になった年で、お祝いがすべてキャンセルに
なったのを覚えています。

地震も凄かったのですが津波と原発の事故が恐怖をさらにつのらせ、復
興は今も道半ばです。そして今度の地震。津波はなかったものの、揺れ
はその時以上に感じた人々が多かったようです。

しかしこのコロナ禍で天災が起きるとは、神も仏もないものかと思って
しまいます。以前から言われていることですが、東京直下型の地震でも
起きれば、大惨事になります。

首都圏一極集中がどのぐらい怖いことか改めて感じましたが、対策はほ
とんどできていませんね。むしろ、インフラは劣化し、さまざまな公共
のものは効率化や合理化され、無駄というより余裕がありません。

電力も心配です。これだけ電化が進んでブラックアウトしたら、命にか
かわります。地方ではそれなりに避難所やコミュニティが東京圏より整
っているでしょうが、保健所や病院の絶対数が足りないし、地方自治体
の公務員も不足しています。

家庭での天災に対する備え、会社ではBCPの充実と言っているものの、
コロナ禍での訓練はできていないのが現状だと思います。いざという時
にマニュアルを見なければできないようなものは実際には役に立ちませ
んね。ですから日常訓練が大切なのですが、平時には緊張感がありませ
ん。

そして時がたつにつれ、忘れてしまうので要注意です。備蓄したものの
劣化も今回あったようです。水や食料が大切なのは当たり前ですが、ト
イレが非常に重要だということが言われています。疫病の基となるので、
消毒も含めてその始末には注意が必要です。

こういう大きな天災は、自助と言ってもそれは命をつなぐだけで、その
あとの共助、公助をいち早く展開しないと多くの命を失います。

コロナのワクチン接種の報道を見ていても、日本は以前のように胸を張
って先進国と呼ばれるような国ではありませんね。何でもかんでもごた
ごたし、混乱し分断され、協力よりも犯人探しをするようになってしま
いました。

何事も専門家、識者や学者の意見を採用するのは良いのですが、総合知
で決断するのは政治家や行政のリーダーです。

NHKの大河ドラマも始まりましたが、渋沢栄一翁は関東大震災後「逆
境に処しては断じて行え。決して惑うてはならない」「逆境の時こそ、
力を尽くす」という精神のもと、罹災者支援や支援金活動に尽力しまし
た。ああいう大人が今は必要ですね。


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【執行役員が伝えたいこと】_藤原専務

    ――― これまでの歩んで来た道~その6 ―――
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緊急事態宣言が発令されて一ヵ月以上が経過しました。感染者数は減っ
てきていますが、医療現場の逼迫度合いは余り緩和されておらず、東京
地区は宣言解除は難しいと思います。個人的にはもう少し緊急事態宣言
を続け、感染者数をもっと減らし、同時に医療現場にもう少し余裕を持
たせるべきだと考えます。

第5回のメールマガジンでは、メタルワン設立前後にステンレス貿易の
仕事に携わり、4件の海外買収案件を成し遂げ、ステンレス部長に就任
するまでを記しました。今回はステンレス部長時代について記したいと
思います。

僕は2008年にステンレス部長になります。当時メタルワンにはステ
ンレス本部があったほどステンレス部はメタルワン屈指の高収益部で、
ここを部長として任されるのは栄誉ですが、部長としての責任を“ズシ
リ”と感じるポジションではありました。

2008年、部長になってからは一本調子で上がってきたステンレスの
価格も変調をきたし、また傘下の事業投資会社の収益にも陰りが出始め
ていました。

その年の9月に起こったのがリーマン・ショックでした。リーマン・シ
ョックとは投資銀行であったリーマン・ブラザーズが経営破綻し、これ
をきっかけに世界中が金融危機に襲われました。

金融危機がどうステンレスの世界に波及したかというと、“ステンレス
需要が蒸発”してしまいました。

メタルワンの事業投資会社は各々“店売り”と言われる、売先がはっき
り決まっていない在庫を抱えていましたのでこの需要が蒸発する、紐付
きと言われる売先が決まっている在庫も当該売先から“需要が蒸発”し
たので引き取れない、という要請が相次ぎました。

当時のことは今でも鮮明に覚えています。ある日寝ていたら夢で事業投
資会社の在庫を数えていて合計20000MTあり、当時600円/K
Gだったステンレスが半分の300円/KGまで一気に下がったので、
300円/KGの評価損が20000MTあったら、それだけで60億
円の損失という夢を見ました。

その悪夢から覚めて「ああ良かった、夢だった」と思っていたら、実は
その60億円の損失は現実に近い数字で「夢ではなかった」という結果
で、責任の重さを痛感し本当に眠れない夜を過ごしました。

前任のステンレス部長は、隣の特殊鋼線材部長に異動しており、その部
は店売りがほとんどなかったのでステンレス部ほど痛まず、あるパーテ
ィで横に行くと冗談で「藤原が来ると赤字がうつる来るな」と言われて
いじられたものです。その部長の名前はとても僕からは言えません。

しかし、嘆いていても何も始まりませんので、まずはこれ以上の損失発
生を止めることから始めました。

まずやったのは各事業投資先が店売り在庫を発注するには、本社部長決
済、要は小職の決済が必要、としたことです。これにより、すべての店
売り在庫が把握できると同時に、発注量の抑制にもつながりました。

その次には紐付き在庫でも客先が受注減でキャンセルをしてきた在庫を
処分、あるいは客先と直接交渉して引き取りをさせました。

幸いなことに不良債権はなかったので、この1年目で海外の事業投資子
会社の損失はすべて確定し、2年目からは海外部門は黒字転換をしまし
た。

しかし、日本国内の事業投資先は回復が遅く大きな損失が続いていたた
め、海外の黒字では日本国内の赤字を埋めきれず2年目も合計で赤字が
続いていたため、構造改革に着手、当該事業投資先の社長とも何回も議
論を重ねてぜい肉を大きくそぎ落としました。結果、翌年には黒字が間
違いない、という体制にまで持っていくことができました。

いよいよ2年連続赤字部長から苦労が報われて3年目で黒字が確実、と
いう体制になった途端、上司から呼ばれ「韓国に赴任してくれ」との内
示を受けました。

3年目での黒字が見えてきていたにも関わらず後ろ髪を引かれる思いで
したが、初めての海外駐在だったので大変楽しみな思いで赴任したこと
を覚えています。しかし、韓国駐在もそう簡単な仕事ではありませんで
した。続きは次号で。


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【ベル・インフォ・テックの現場から】_山室社長

         ――― 節分とは ―――
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令和3年もコロナ禍で始まり、1月7日から一ヵ月間の第二次緊急事態
宣言が発出され、さらに3月7日まで延長され、感染者は減少傾向にあ
りますが、現在でも在宅勤務(7割)・自粛生活が継続中で、皆さんも
運動不足やイライラ感に苛まれておりませんでしょうか。

話は変わりますが、いつもなら2月は節分で始まりますが、各神社仏閣
での豆まきもコロナ感染防止を考慮しながらしておりましたね。折角の
厄払いができたんでしょうか。

ところで、今年の節分は例年の2月3日ではなく、2月2日でした。実
は節分は季節を分けるという意味の雑節(ざっせつ:中国伝来でなく、
彼岸や立春から数える八十八夜・二百十日などの日本人の生活や文化、
季節の移り変わりを基に生まれた日本独自の「特別な日」のこと)で、
各季節の始まりである立春、立夏、立秋、立冬の前日を指し、季節を分
ける節の日として設定されていましたが、立春(二十四節気、旧暦では
この日が1年の始まり)の前日の節分だけが現代に残り、立春の日が変
われば節分の日も変わります。

そして、季節の変わり目に起きやすい災難や病気などを鬼に見立てて、
節分/豆まきの文化(仏教的には追儺〔ついな〕とか、鬼遣〔おにやら
い〕とよばれ、宮中行事であった)が始まり、1990年前後から「恵
方巻(えほうまき)の日」としても意識されるようになりました。ちな
みに今年の恵方は「南南東」です。

今回のように節分の日が変わるのは久しぶりで、前回は37年前の19
84年2月4日で、2月2日だったのはなんと1897年2月2日の1
24年前のことです。今後はしばらくの間4年おきに2月2日が節分に
なります。

世界のコロナ禍のような災いもこの節分を機に下火になってくることを
祈りつつ、世界ではワクチン接種も始まり、日本でもこの下旬には医療
関係者から始まる予定なので、この効果が表れることを期待したいもの
ですね。

五十鈴グループもこの2月は来季へ向けての節になる月で、IOC成果
発表会/経営会議があり、今期の厄を払い、心機一転で来季に向けての
スタートの準備をしていきましょう。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.893〕は、2021年2月25日に配信い
 たします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

現在コロナ禍での緊急事態宣言下のなか、追い打ちをかけるような先週
末の大きな揺れの地震に度肝を抜かれたところです。東京にいてそれほ
どのショックを感じるのですから、震源地に近い東北地方の方々にとっ
てはどれほどの衝撃だったか、ニュース番組の映像で観る限りでもすさ
まじいものだと思いました。
就寝中に地震に襲われても即避難できるよう、枕元に非常時用防災用具
を袋に入れておいたり、大きな揺れに耐えられる家具の固定などをあら
ためて普段からしっかりしておかなければならないと思うところです。

                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木貴士
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 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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