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五十鈴メールマガジン〔No.973〕データドリブン以前の問題
配信日時:2022/11/17 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2022.11.17発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.973≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆

         厚生労働省のマスク着脱の見解は、

    屋外での徒歩・散歩等では外してよいとされていますが、

      日本人の多くは外さずにいるのが現状のようです。

    連日の報道で、新規感染者数が増大していることもあり

         常にマスク着用が無難に思えますが、

      TPOに応じた着脱をしていきたいものですね。

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☆No.973 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【CEOメッセージ】
┃ ■_データドリブン以前の問題(鈴木勝CEO)
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_安全とは?(長尾常務)
┃
┃【五十鈴マネジメントサービスの現場から】
┃ ■_健全なパートナーシップのための下請法(新川社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【CEOメッセージ】_鈴木勝CEO

      ――― データドリブン以前の問題 ―――
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇◆

「マスクについては、屋外では原則不要です。人と近距離で会話をする
場合は着用が推奨されます。屋内では人との距離が確保でき、会話をほ
とんどしない場合は、着用不要です。基本的な感染対策はメリハリをつ
けて、マスクは場面に応じた適切な着脱に努めていただくようお願いし
ます。」

上記は第8波が始まろうとしている今、厚生労働省が発信しているメッ
セージです。知っている人も多いと思いますが、知らない人もいるかも
しれません。

ランニングしている人でマスクをする人はいなくなったと思いますが、
街中では屋外でもマスクを外している人はほとんど見かけません。

第7波は、昨年夏の第5波と比べると、感染者数は7倍となった一方で、
重症者数は1/4程度でした。実際に重症化率を算出してみると0.0
25%であり、これはインフルエンザの0.03%とほぼ同水準になっ
たことを意味しています。

昨年夏の第5波、つまりデルタ株が蔓延した時は、ワクチン接種をして
いる人が高齢者や医療従事者に限られていたため、中等症以上になる人
が多い状況でした。

現在はワクチン接種も進んだことから、ウイルスと共存できる環境が整
ったと理解され、世界の主要国では、行動制限もなく、脱マスクが進み、
これまでの日常が戻ってきています。

他方日本は、厚生労働省から冒頭のメッセージが発信されているにも関
わらず、行動を変えられないという状況が続いているということです。

コロナが何かもわからない初期や、ワクチン接種が進んでいない状況で
あれば、まわりの空気に合わせて行動することもよかったと思います。
しかし、現状は違います。ファクトをきちんと踏まえて、判断せずに空
気や雰囲気、常識で判断するのは間違っていると思います。

ファクトや論理で判断することができないのであれば、データも科学も
あまり意味がないことになります。AI、ディープラーニングによって、
どれだけデータ解析ができるようになったとしても、ファクトをベース
に判断できなければデータも意味がないのです。

これは、データドリブン以前の問題です。こういった状況をいち早く脱
して、新常識にしていく必要があります。周りの雰囲気や空気感ではな
く、ファクトをベースに考えることができるか。ファクトから意味合い
を引き出せるか、ファクトから結論を導き出し、自分で判断できるか、
これがデータドリブンの基本だと思います。

過去のしがらみ、長い物に巻かれる、腫物には触らない、前例踏襲、こ
ういったことをデータから導き出されるファクトによって、打ち破り、
判断していけるように何事もしていきたいですね。


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【執行役員が伝えたいこと】_長尾常務

           ―― 安全とは? ――
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上期が終わり、いろいろなことを振り返っていますが、休業・不休業災
害と交通事故について、この上期はグループ全体で9件発生となりまし
た。

皆さんはこれを多いと思いますか? 少ないと思いますか? いずれに
しても今回は安全について考えたいと思います。

唐突ですが、安全って何でしょうか? 国語辞書によると、「危険がな
く安心なこと。また、そのさま。」とあります。

では、危険とは何でしょうか? これまた国語辞書によると「あぶない
こと。生命や身体の損害、事故・災害などが生じる可能性のあること。
また、そのさま。」とあります。

要は、生命や身体の損害、事故・災害などの可能性がなく安心、という
状態が安全ということでしょうか。

では、我々が街中を歩いていても、車を運転していても、職場で働いて
いても、事故の可能性がまったくない、という状態があるのでしょうか。

誰にでもどんな時にでも事故にあう可能性はある、と考えれば、どこに
も安全などない、となってしまうのでしょうか。安全第一、と掲げてい
ますが、実は安全はそんなに簡単ではなさそうです。

何かの安全講話で次のような話を聞いたことがあります。

「我々の職場に最初から安全はころがっていないのです。そもそも自分
たちの職場は安全で、イレギュラーな危険なことをしなければ大丈夫、
という考えが間違っているのです。我々の職場にころがっているのは危
険です。この危険を認識し、危険でないようにコントロールできている
状態を安全と言うのです。

そのためには危険を回避するための設備・装備やルールが必要で、その
ような安全設備がすべて異常なく機能していて、定められた安全装備を
全員が着用し、安全のためのルールを全員が守っていることが必要なの
です。」

個人的には非常に共感できる話でした。

よく、日本人は平和ボケしている、というような意見を聞くことがあり
ます。このような意見を言う人は、平和は何もしなくても与えられるも
のではなく、自分たちで手に入れ、守っていくものだ、という考えでし
ょう。

第二次世界大戦以降、東西冷戦の一部に組み込まれていたという意見も
あるかもしれませんが、どこかの国から宣戦布告を受けることもなく、
もちろん宣戦布告することもなく、戦争のない状態が当たり前、と思っ
ている日本人が多い事は間違いないでしょう。

世界のどこかで、今もウクライナやいくつかの国や地域で戦争は続いて
います。しかし、明日は我が身、と思って平和を守るために何かしなけ
れば、と考える人は少ないでしょう。

安全についても似たようなことが言えるのでは、と思います。グループ
のどこかの工場で事故が起こった、と知った時に明日は我が身、と思っ
て安全を守るために何かしなければ、とどれだけの人が真剣に考えるで
しょうか。

毎日の通勤路、毎日の職場で自分が危険と隣り合わせで、いつ事故にあ
うかもしれない、と思い続けることは難しいかもしれません。これまで
事故にあっていなければ、自分は大丈夫、と思うのも当然かもしれませ
ん。

しかし、安全設備の異常、安全装備の着用が不完全、安全ルールを少し
だけ違反してしまう、ということはいつでも起こり得ることです。

起きてから後悔しても後悔しきれないような事故も起こる可能性があり
ます。自分たちの安全はほっといても与えられるものではなく、自分た
ち自身で手に入れ、守っていく必要がある、ということを今一度考えて
もらえればと思います。


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【五十鈴マネジメントサービスの現場から】_新川社長

   ――― 健全なパートナーシップのための下請法 ―――
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下請法(下請代金支払遅延等防止法)は、親事業者による下請事業者に
対する優越的地位の濫用行為(不当な代金の減額・不当な返品・支払い
の遅延など)を取り締まるために制定された法律で、公正・自由な取引
を行うための独占禁止法を補完する法律として位置付けられています。

この下請法に関しては、経済の好循環を実現するためにも強化が必要だ
として、政府を挙げての取り組みがなされています。

公正取引委員会では、昨今の労務費、原材料費、エネルギーコストなど
の上昇を踏まえ、それらが適切に転嫁されず、中小事業者等に不当なし
わ寄せが生じるといった事態を想定し、強力に取り組みを進めていくと
されています。

実際に、公正取引委員会が行っている企業調査の結果、日本全国で指導
された件数は、2017年度の6,752件から、2021年度には
7,922件まで増加しています。

公正取引委員会から指導を受けた企業のほとんどは、下請法に違反した
原因について「下請法への理解不足」を挙げています。

法令全般に言えることですが、法の不知は許さず(知らなかったでは済
まされない)ですので、十分に熟知しておく必要があります。

五十鈴の各拠点においては、親事業者(発注者)になることもあれば、
下請事業者(受注者)となることもあります。

法令違反は勿論論外ですが、親事業者(発注者)・下請事業者(受注者)
のどちらにおいても、下請法に抵触するような内容で取引先と会話・交
渉を進めれば、相手先からはブラック企業として認知され、企業の信頼
を損なう要因にもなりかねません。

下請法に関しては、法の趣旨を理解しておくことが非常に重要だと考え
ています。

下請取引先・個人事業主を含むビジネスパートナーとは、共存共栄を前
提としたWIN-WINの関係にあり、共に成長し、持続可能な関係を
築いていきましょう、というのが下請法の趣旨です。

お客さまやビジネスパートナーと、お互いのエンゲージメントを高め、
進化を「協進」していこうとしている五十鈴にとっては、絶対的に重要
な事柄であると感じられます。

五十鈴グループ全体では、コンプライアンスを当然の前提としつつ、こ
れをさらに前に進め、協進のための一つの要素として、下請法への取り
組みをいっそう強化させていくことが必要だと考えています。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.974〕は、2022年11月24日に配信
 いたします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

マスク着脱をこまめにやることがなかなか面倒なこともあり、基本的に
着けたままの人が多くいるのが、日本の現状ではないでしょうか。
しかし、本来は外を歩いている際は外したほうが楽で、息苦しくもない
のではないでしょうか。外すのが面倒なのか、必要以上に安全を気にし
ているのか、わからないままに着けてしまっているのではないでしょう
か。
11月も半ばをすぎて、これから寒さが募っていく時期。マスクをして
いたほうが寒さ凌ぎになるかもしれません。ウイルスだけでなく、風邪
などからの予防にもなるでしょう。そうすると冬の間はどうしても着け
ていることが多くなりがちですが、一歩外に出て近くに人がいない時ぐ
らいはマスクを外して歩こうと思います。
                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木 勝
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