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五十鈴メールマガジン〔No.999〕危機管理下での意思決定
配信日時:2023/06/08 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2023.06.08発行

                 五十鈴メールマガジン ≡No.999≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆

            先週の各地で発生した

           線状降水帯による大雨で

      被害に遭われた方々にお見舞い申しげるとともに

      亡くなられた方々に心よりお悔やみ申し上げます。

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☆No.999 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【CEOメッセージ】
┃ ■_危機管理下での意思決定(鈴木勝CEO)
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_「自由」と「責任」の文化(新川執行役員)
┃
┃【アイ・コミュニケーションズの現場から】
┃ ■_管理とは?(臼井社長)
┃
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【CEOメッセージ】_鈴木勝CEO

       ――― 危機管理下での意思決定 ―――
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先週は線状降水帯が相次いで発生し、近畿・東海・関東の各地で記録的
な大雨による被害が発生しました。河川の氾濫や土砂崩れによって家屋
が浸水するだけでなく、死者も出ることとなってしまいました。お亡く
なりになられた方々、被災された方々に謹んでお悔やみとお見舞いを申
し上げます。

大雨による災害は、毎年のように起こることが当たり前となりましたが、
線状降水帯は梅雨明け間近に発生することが多いと思っていたので、驚
きました。

今回、梅雨前線の発達と台風が合わさったことで、記録的な大雨となり
ましたが、今までと違った点は、雨が酷くなることがある程度予想され
ていたことと、先に線状降水帯予報が出されたことです。

時間まで正確に予想することは現時点では難しいようですが、予報を出
すことで、身を守る行動を事前に、少しでも早くできるようにと気象庁
が予報を出すことに踏み切ったようです。

ある程度金曜日と土曜日が荒天となることが予想されたにも関わらず、
高速道路や一般道も通行止め、新幹線も運転見合わせから運休となる中
で、交通網は完全に麻痺し、駅などは大混乱となってしまいました。

我々もオンライン表彰式から社員総会と社内イベントがありましたが、
土曜日の社員総会は中止となってしまいました。

事前に新幹線が止まってしまうリスクや、高速道路が通行止めになる可
能性を検討し、移動手段を考えていたのですが、一般道への通行止め拡
大や事故による通行止め等想定を上回り、結果として役職員を振り回す
ことになってしまいました。

「こうなったら、こうする」というこれまでの常識や型の範囲でしか自
分は準備ができていなかったと思うし、状況をもう少ししっかり確認し
た上で、柔軟に行動を変えることもできたと思い、反省しています。

今回の大雨や、自然災害のような状況でも当てはまりますし、会社経営
にも当てはまると思いますが、環境が目まぐるしく変化し、過去のデー
タが当てにならない状況で「意思決定」をするためには、「曖昧さの中
でも前進する能力」が求められます。

明確であることが多ければ多いほど「意思決定」はしやすくなります。
ただ、不確定要素が全くないのであれば、それはただの「選択」であり
「意思決定」ではありません。多くを「選択」で経営できた時代は終わ
り、今は不確定要素が多い中で「意思決定」をしていかないといけませ
ん。

不確定要素がたくさんある中での「意思決定」は、勇気が必要ですが、
「曖昧さの中でも前進する能力」を鍛えていくしかありません。「意思
決定」した時点でそれが良いのか悪いのかはその時点では誰もわからな
いのですから。


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【執行役員が伝えたいこと】_新川執行役員

      ――― 「自由」と「責任」の文化 ―――
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自分が子供の頃、小学校では「道徳の時間」がありました。道徳的価値
の自覚及び自己の生き方についての考えを深め、道徳的実践力を育成す
るということが目的だったようですが、その「道徳の時間」が、今では
一つの教科となって、内容的にも「考え、議論する道徳」へと変わって
いるそうです。

文部科学省が発行する小・中学生向けの道徳の副教材に「心のノート」
というものがあり、小学校5・6年生向けの中に、「自由ってなんだろ
う」という項があり、そこにはこう書いてありました。

自由は、「自分勝手とは違う」。自由は「楽ができる」ということでも
ない。自由だからこそできることがある。それは、自分で考えること。
自分で判断すること。自分で行動すること。

責任を持つということは、どういうことか。人に迷惑をかけないという
ことは人に対する責任。では、人に迷惑がかからなければ何をしても良
いのか。私たちには、もう一つ、自分自身に対する責任というものもあ
る。私たちは、人間として生きている。そして、人間として成長してい
かなければなりません。

一方で、責任の定義を辞書で調べると、「その行為ならびに行為の結果
に関して、法的または道徳的な責任が行為者に帰せられる」とありまし
た。個人の自由な判断、行動に対して生じた結果を個人に帰属させると
いうことです。

この責任の定義からすると、「自由にしてもいいけども、なにかあった
ら最後は自分でなんとかしてね、責任とってね」という解釈ができそう
ですが、道徳の教材にあるような考えのほうが、気持ち的には爽やかな
感じがします。

仕事においても、「裁量がある」=自分のやりたいことができる(自由
度が高い)=自分の行動に責任が伴うということかと思いますが、逆に
言えば、「責任」を持つから「自由」になっていくとも言えます。

自らが高い目標を設定して自分で自分を管理していくから、裁量(=自
由度)も大きくなっていくということです。そういう価値観や行動理念
を持って取り組んでいくことが、ワクワクを醸成する一つにもなってい
くと思っています。


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【アイ・コミュニケーションズの現場から】_臼井社長

         ――― 管理とは? ―――
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梅雨入り模様の不安定な気候で体調を崩しがちになりそうですが、健康
は自己管理がベースです。しっかり自らの体調に問いかけながら、予防
策を立てて日々過ごしていきましょう。

さて、5月に入り五十鈴グループの人財戦略の一つでもあるリニューア
ルされたIHCプランの多様なコースが整備され実施されています。

コロナ対応が緩和され、対面によるプログラムも復活し、受講者からの
感想もこれまでのオンラインの育成プログラムとは異なる感想が寄せら
れており、五十鈴の最大の強みである人財資産に磨きがかかることに大
きく期待しています。

マネジメントに携わるプログラムも展開されていますが、受講者の声を
聴くと、私自身が20代半ばで初めて管理者研修を受講した時のことを
思い出します。

研修スタート時に、講師が黒板にいきなり大きな文字で「管理とは」と
記され、それぞれが考える管理とは何かについて述べなさいという提示
がされました。

管理職に登用されたもののこれまでと何をどうすればよいか自分の中で
整理もされていない状態で、私が仕えてきた管理者の姿を見よう見真似
で、とにかく真面目に率先垂範を心がけて実践するのが精一杯の日々で
した。

正直息苦しさを感じていた時の研修機会であったため、何かを学び得た
いという気持ちで臨んでいました。そこでのいきなりの問いかけに対し
て、戸惑いながらも「管理」という言葉から当時思い浮かぶ事柄をあげ
ていきました。

労務管理・納期管理・データ管理など、そこにあげたことの大半の内容
は管理実務ばかりでした。

そこで講師から発せられた管理というものの一言目は、「限られた資源
で成果を最大化すること」というような内容でした。私は管理のために
行う実務的な作業ばかりで「成果をあげる」という最も大切なことが欠
落していました。恥かしい気持ちでいっぱいになったことをいまだに覚
えています。

その研修で、私の中での「管理」に対する考え方が一変しました。私が
息苦しいと感じていたのは、管理=統制であり、自分自身も学習過程に
あるのに、どうしたら統制することができるのか自信がなかったのでし
ょう。

その研修でさまざまなことを学びましたが、すぐに実践したいと思うよ
うなことをたくさん学ぶ機会になったことは言うまでもありません。

あげるべき成果が明確であれば、そのための手段は状況に合わせて柔軟
に選択すべきであり、成果はチームであげればよいということです。何
でもかんでも自分ひとりで抱え込もうとしていた思い込みから解放され、
ようやくその責任を自分なりに受け入れることができました。

職場に戻り、研修での気づきをメンバーに聞いてもらい、皆で自チーム
が期待されている成果目標を共有し、そのための課題を確認して支援し
合える状況をつくろうと話し合いました。

以降、実務を習得する以上に、マネジメントという仕事の存在を知り、
もっとうまくできるようになりたいと思いたくさんの学習をし、今日に
至っています。

WBCでの栗山監督の言動には学ぶところも多いのですが、それは明確
な目標をメンバーと共通認識した時に、その達成のために集った選手た
ちの力を最大限に発揮してもらうために最も相応しいマネジメントを選
択した結果だと思います。

メンバーの状況とチームとしての状態をしっかり把握して臨んだことが
功を奏したのだと思います。状況が異なっていれば選択も異なっていた
でしょう。自分の得意スタイルと選手とチームの成熟度が合っていたの
かもしれませんね。

管理することが優先すると自分のやり方を強いる傾向が強くなり、メン
バーの力を十分に発揮させられていないというケースも多々あります。
だから、マネジメントに携わる人は自分の好き嫌いの傾向を含めて深く
自己理解することが重要なのです。

今月は、五十鈴の伝統行事でもある社員総会が各所で開催されます。組
織とは、個人では成しえない大きな目標を達成するための手段です。で
すから、そこに集う人々が、どれほどの熱量でその目標を達成したいと
思うかどうかが極めて重要です。

新しい期はすでにスタートしていますが、この機会に全員参画で大きな
目標をマネジメントする機会にして、「進化の新化」を実現していきま
しょう。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.1000〕は、2023年6月15日に配信い
 たします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

先週末の日本列島のいたるところで発生した線状降水帯は、多くの被害
をもたらしました。私の関東に住む知り合いにも、住宅の被害には至ら
なかったものの、駐車場に止めていた自家用車が浸水して、廃車になる
という人がいて、身近なところにも今回の大雨は影響を及ぼしています。
国による国土強靭化計画を推し進めてほしいと思うと同時に、いつ何時、
被害に遭うかはわかりませんが、できる限りの予防をしていくしかない
のだとあらためて実感しています。
                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木 勝
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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