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五十鈴メールマガジン〔No.1021〕賃上げのモメンタム
配信日時:2023/11/16 11:30
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2023.11.16発行

                 五十鈴メールマガジン≡No.1021≡

==ISZ Mail Magazine =====================

 ◆                            ◆
◆◇◆     ┃今┃号┃の┃メ┃ル┃マ┃ガ┃は┃    ◆◇◆
 ◆                            ◆

           今週は、強い寒気の影響で

          12月並みの気温の日が続き、

        先週の100年ぶりの暑さの日からの

     極端な寒暖差に体調を崩された人も多かったようです。

           まだ秋は続いていますが、

       気温差にはくれぐれも注意していきましょう

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☆No.1021 CONTENTS━━━━━━━━━━━━━━ ISZ Mail Magazine
┃
┃【CEOメッセージ】
┃ ■_賃上げのモメンタム(鈴木勝CEO)
┃
┃【執行役員が伝えたいこと】
┃ ■_熟達論(瀬戸常務)
┃
┃【アイ・ティー・シーの現場から】
┃ ■_一つ一つを確実に(川合社長)
┃
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◇◆◇◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【CEOメッセージ】_鈴木勝CEO

        ――― 賃上げのモメンタム ―――
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五十鈴グループでは、今年度3%のベースアップ、定期昇給を含めて約
6%の賃上げを実施しましたが、巷では早くも来年の労使交渉の話や実
質賃金のマイナスがニュースになっています。

連合は5%以上、UAゼンセンも6%を目標に掲げました。ビックカメ
ラやサントリーも7%を超える賃上げを発表し、来年も賃上げが継続す
るモメンタムが醸成されつつあります。

最低賃金も10月から全国平均で1002円となり、初めて1000円
を超えました。欧米先進国やOECD加盟国と比べると依然として低い
水準であり、さらなる賃上げは必須であると思います。

マクロ的には名目賃金は上昇しているものの、それ以上の物価上昇は続
いており、実質賃金は18ヵ月連続で下がり続けています。物価上昇に
負けない賃金上昇と、社会保険料の上昇や増税を上回らなければ、人々
の生活は豊かにはならないのです。

一般的によく言われるのが、「最低賃金を上げると中小零細企業の倒産
によって失業者が増え、景気が悪くなる」ということがあります。確か
に、最低賃金で多くの雇用を抱えているような企業は、利益の確保が難
しくなり、倒産してしまう可能性はあるように思います。値上げができ
ればいいですが、競争環境で難しい場合もあるでしょう。

しかし、現在は大企業も含めて多くの企業が人手不足に悩んでいます。
アルバイトやパートの募集、中途社員の募集も(弊社グループも含めて)
たくさんあり、これまでよりもいい条件の仕事が見つかる可能性も大い
にあります。

パートやアルバイトは「年収の壁」が問題となって、実質的な総労働時
間が減少する可能性はあると思いますので、年収が増えても手取りが減
らない仕組み、制度を整備する必要はあると思います。

人口減少によって、労働人口は急速に減少しているので、労働参加率を
高めることも必要ですし、デジタルやAIを活用することによる業務効
率化、自動化省人化は最大限実行していくでしょうが、構造的な人手不
足感はしばらく続いていくと思います。

従って、日銀はまだまだ慎重ですが、予想が外れて物価見通しの修正が
収まらないのは当然の結果であると私は思います。

これまではエネルギーコストの上昇や、原料価格の上昇に伴う値上げが
中心でしたが、人件費の上昇もしっかりと交渉して理解を得る活動をし
ていかなければなりません。人件費も投資だと捉えて実行していく必要
がありますので、SHINEプロジェクトで検討を進めています。

会社経営としては、非常に難しい環境になったと思います。企業価値の
向上と、従業員の処遇改善、人手不足の解消を同時に実現していくこと
を目指して精進していきたいと思います。


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【執行役員が伝えたいこと】_瀬戸常務

           ――― 熟達論 ―――
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先日、お取引さまの講演会で、為末大氏の「熟達論~人はいつまでも学
び、成長できる~」をテーマにした講演を聴く機会がありました。

為末大氏はスプリント種目の世界大会で日本人として初のメダルを獲得
し、男子400メートルハードルの日本記録保持者で、テレビ番組でも
活躍されていますね。

為末大氏の熟達論について少し紹介したいと思います。熟達論には「遊
:ゆう」「型:かた」「観:かん」「心:しん」「空:くう」の五段階
の探求プロセスがあります。内容をもう少し説明しますと、

第一段階「遊」

すべては遊びから始まる。遊びは感覚的なもので、覚えるものではなく、
ついそうしてしまうのも。遊びによって不規則さと面白がる姿勢が身に
つけられる。不規則さが身につくとある形に最適化され、そこで探求が
止まるのを避けられる。そして面白がる感覚があることで、探求が続く
ようになる。探求プロセスを豊かにしてくれるのが「遊び」。

第二段階「型」

私たちの思考や行為は習慣が生み出す癖に支配されている。逆にどのよ
うな習慣を身につけるかによって思考や行為は変わっていく。型を持て
ば無意識に基本的な動きができる。意識的に型を身体に刷り込み、考え
なくてもできれば、もっと高度なことが行えるようになる。

第三段階「観」

観察によって部分に切り分けていければ、関係と構造を理解することが
できる。構造が理解できれば、見えていない部分が想像できる。視覚の
みではなく全身で行うという観察行為の意義が理解できる。これが可能
になることで、表面に見えている結果に惑わされることなく、何が重要
なことなのかが判断できるようになっていく。

第四段階「心」

心とは中心を捉えることを指す。手に入れた型の輪郭が崩れ、その中心
部分だけが身体に残っていく。無意識に中心を取れるようになると、簡
単には崩れなくなり、バランスを保てる。細かいことを気にせず、自在
に動けるようになり、これまでにない自由が感じられていく。この段階
になると、個性を自覚し表現できるようになる。自分らしさが、自然な
形で表に出てくるようになる。

第五段階「空」

熟達の最終段階は、自我がなくなり今までの前提が大きく変わる。制約
から解き放たれ、技能が自然な形で表現される。自分とそれ以外すら曖
昧になる。この「空」の世界にはどうすれば到達できるのか。体験によ
ってしか知ることのできない未知の世界に到達するのが「空」の段階。

何か、「守」「破」「離」にも通じるものがあるように感じますが、講
演の中では特に「心」に触れた内容をビジネスと関連付けて説明してい
ました。

ほとんどすべてのスポーツは体勢が崩れたらパフォーマンスが発揮でき
ない、勝負の世界ではこの体勢を崩されたほうが負けてしまう。いかに
自分の体勢を維持し続けられるかということが勝敗を決める。

そして、その基本が体幹を鍛え抜いて中心が崩れないようにすることだ
と。

国際関係、地球環境、テクノロジー、ビジネスなど変化が激しく不確実
な時代に、数十年先の未来を見据え、企業が長く速く活動を続けるため
に何が必要になるのか。

瞬発力・持久力・柔軟性、そして、これらの源である強いコア―体幹―
を獲得することの必要性とそのカギが「テクノロジーを紡ぐ力」と「パ
ートナーエコシステム」にある。

これが講演会全体のテーマでもありました。個人としてだけでなく、チ
ームや組織にとっての体幹を理解し、しっかり鍛えることは大切なこと
だと改めて感じた講演内容でした。


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【アイ・ティー・シーの現場から】_川合社長

        ――― 一つ一つを確実に ―――
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10月末から海外での業務で出張中なのですが、このメルマガも海外で
の執筆となっています。

短期での出張は年に数回ありますが、2週間強の海外出張は久しぶりで、
体力の衰えを少し感じているところです。

9月のIOC成果発表会が終わり、10月から下期がスタートしていま
すが、もうすでに11月半ばとなり、3/四期も半分過ぎてしまいまし
た。紅白歌合戦の出場歌手の発表もあり、今年もあと一ヵ月半で終了と
いう状況です。

ITCはお陰様で忙しい毎日を送らせていただいていますが、業務等の
やることが重なってくると、同じ時間なのですが時間が経過するのが早
く感じます。

私としては仕事で忙しいことは嬉しいことなのですが、若い社員にとっ
てはプレッシャーになることのほうが多いかもしれないので、フォロー
しながら進めています。

仕事が忙しくなると、とにかく早くしないといけないとか、一つの仕事
をしながら他の仕事のことも考えてしまうとか、集中しているはずなの
に、気が散ったり、一つ一つのことが雑になったりします。

こうなると、業務一つ一つに間違いが多くなり、そのチェックで時間を
要したり、見直しも何回も行ったり、かえって時間を費やしてしまうよ
うなことが発生します。

あせらず正確にしっかりと一つずつやっていく、ということが一番重要
となります。

「手抜き」「横着」はミスや事故の元となります。手戻りや、やり直し
を発生させない仕事の仕方というのが大切で、その考え方をどのように
実践するかというのをそれぞれの業務ごとに方法論で持つことが必要で
す。

私が工場で業務をしていた頃の先輩で、仕事が非常に綺麗で早い先輩が
いました。

その先輩の作業風景を客観的に見られる時があったので、観察している
と、まさに業務の手戻りがなく、スムーズに流れるように次から次へと
業務が流れていきます。

別の若い社員が同じ業務をしているのを見ていると、持っていた加工伝
票をある場所に置くのですが、その置き方が雑なので、加工伝票が落ち
してしまい、それを拾い上げるという無駄な作業が発生したり、スクラ
ップロスを巻き付けるのに、両手に別々のスクラップロスを持っていっ
ぺんに結びつけようとして、かえって時間が掛かっていたりして、結局
作業を完了させるのに私の先輩の倍くらいの時間を要していました。

自分がバタバタ動いていると仕事をしている気になり、その時間がどの
程度掛かっているかが客観的に把握しにくいものです。

時間を見るということよりも、手戻りをしていない、無駄な往復をして
いない、余分な作業をしていない、確認すべきことは確実に確認したか
等を毎回振り返り、一つ一つの作業や業務を確実に実施していきましょ
う。


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【次号のお知らせ】
 次号の五十鈴メルマガ〔No.1022〕は、2023年11月23日に配
 信いたします。
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☆★━編集後記━☆★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆

今週の13日に、東京で冬の訪れを告げる「木枯らし1号」が3年ぶり
に吹いたと発表があり、先週の立冬に次いで、季節は冬の入口まできて
いるようです。しかし、まだ冬というほどには寒くなく、寒暖差に気を
つけて過ごせば過ごしやすい、晩秋の余韻を味わいたい、そういう季節
ではないかと思います。
とくに夜の時間が長くなったため、時間をどう過ごすか、迷うところだ
と思います。時間があるといってもあれもこれもというわけにはいかな
いので、ここは何をするかを決めて、そこに集中していくことで充実し
た時間を費やすのも大事なことではないかと思う今日この頃です。

                     (編集室/本間 靖啓)
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 発行人:五十鈴株式会社 鈴木 勝
     (〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル10階)
 編 集:株式会社アイ・コミュニケーションズ

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